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: 大きな特徴として、機体前胸部に、有線誘導式の遠隔操作アームパーツ「ウインチユニット」を左側に、[[ゲルググ]]のビームライフルを改造し固定装備として右側に、それぞれ搭載していることが挙げられる。ウインチユニットはワイヤートラップ構築を目的とし、ワイヤー先端はザクII本体と同様のマニピュレーターとなっている。ビームライフルは保護板に括りつけられ、機体の腕で保持するほどの自由度はないが、保護板ごと大きく俯仰させることは可能。緊急時にウインチユニットを切り離すためのワイヤーカッターを頭部と胸部に有する。その他、頭部や胸部に増加装甲が施されている、ビームライフル用の増加ジェネレーターが装備されている、バックパックが大型化されているなどの改修点がある。通常のザクIIと同様の120mmザクマシンガンとヒートホークも装備可能。
 
== ザクII最終生産型 (ザクII改、ザクII FZ型) ==
{{機動兵器
|名称=ザクII最終生産型(FZ型)
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OVA『[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争]]』およびOVA『機動戦士ガンダムUC』に登場。'''ザクII改'''(ザクツーかい)、'''ザク改'''(ザクかい)、最終型とも呼ばれるほか、型式番号の「MS-06FZ」からFZ型とも呼ばれる。
 
開発基地はグラナダ<ref>[[皆河有伽]]『総解説ガンダム辞典Ver1.5』講談社、2009年8月、153頁、ISBN 978-4063757958。</ref>。[[統合整備計画]]の適用によって生産された機体で、すべて改修機であったことや生産数の多さから型式番号が変更されていない<ref name="eb1-132"/>。ザクはその性能から幅広い領域で運用されていたが、連邦軍MS導入やジオンの新型MSの導入によって旧式化しつつあったことから、新型機の技術をフィードバックし改良される運びとなった<ref name="1/144ザク改"/>。コクピットが改修されたほか、機体各所のアポジモーターやバックパックのスラスター大型化されている。総推力は改修前と比較し70%向上している。一方推進剤量は変わらないため、最大推進戦闘時の限界時間は半分となった。また、武装面が一新されたため連邦軍のRGM-79に後れを取ることはない<ref name="eb1-132"/>。そのスペックはS型に匹敵するスラスター出力を持ちながら、操縦性はF型に準じる。また、一説にはドムに匹敵する運動性を持っていたともされる<ref name="HGUC 1/144 ザクII改"/>。操作性の良好さは従来のザクに搭乗していたパイロットから歓迎されたほか、新兵や学徒動員兵を助けることとなった。また、

統合整備計画に基づいて開発されたため、ゲルググJなどとパーツの互換性を持ち性能の向上やメンテナンス性を確保している<ref name="HGUC 1/144 ザクII改"/>。ザクIIの最終生産型となった本機は地上に降りることなく宇宙の一部部隊で運用された<ref name="1/144ザク改"/>。
 
; ザクタイプB
: FZ型の派生機の一つで、現地での修理や改修の際にパイロットの要請を受けて設計された。大戦末期においては機体動作に明らかに支障を来さない限り、マーキングやディティールアップは各部隊の責任で行われていた<ref name="eb1-132"/>。頭部は改修時にパイロットの要請を受けて設計されたもの<ref name="1/144ザク改"/>。
:
; 劇中での活躍
: [[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争の登場人物#バーナード・ワイズマン|バーナード・ワイズマン(バーニィ)]]が本機に搭乗。第1話では数機が[[サイド_ (ガンダムシリーズ)#サイド6(リーア)→新サイド5|サイド6のリボーコロニー]]を襲撃し、連邦軍の[[ジム・コマンド#ジム・コマンド|ジム・コマンド]]部隊と交戦する。この作戦に参加していた[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争の登場人物#バーナード・ワイズマン|バーナード・ワイズマン(バーニィ)]]機は被弾・行動不能となって森林内に不時着。その場でし、バーニィは間近でMSを見るためにやってきた[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争の登場人物#アルフレッド・イズルハ|アルフレッド・イズルハ]]と出会った。第2話においてでは支援に来た指揮官機がバーニィを救助し、彼のザク改機体はそのままリボーコロニーに放置される。第2一方、同話終盤の宇宙空間での戦闘にも[[ジオン公国の艦船及びその他の兵器#チベ級ティベ型|チベ級ティベ型重巡洋艦「グラーフ・ツェッペリン」]]や[[ムサイ#最終生産型|ムサイ級軽巡洋艦]]2隻から発進した本機が登場し、[[ジム・コマンド#ジム・コマンド宇宙戦仕様|ジム・コマンド宇宙戦仕様]]と交戦する。
: 第5話においてでは[[ケンプファー]]を失い、ってバーニィ以外皆死亡したサイクロプス隊の任務を果たすため、バーニィとアルが街中で破壊されたジムコマンドの部品などを使ってバーニィとアルがい、第1話で不時着したバーニィを修復する。最終6話では修復を終えた機体にバーニィが再び本機に搭乗し、[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争の登場人物#クリスチーナ・マッケンジー|クリスチーナ・マッケンジー]]の搭乗する[[ガンダムNT-1]]と戦う。ザク側の武装はヒート・ホークとハンドグレネードのみだがという武装の少なさを、煙幕やアドバルーンを利用したダミーバルーンなどのトラップを仕掛けた森林地帯NT-1を誘い込むことによって補うが最終的その果ては相打ちに持ち込む。バーニィはコクピットをビーム・サーベルで貫かれ戦死するし(小説版では瀕死の重傷を負うも一命を取り止めたこと、後に示唆される)、NT-1完全破壊に至らず(主な破壊箇所は頭部と右腕部)、クリスも一命を取りめる。
: 劇中では、新兵であるバーニィとアルがコロニー内に不時着したFZ型を、ジム系MSの残骸から調達したジャンクパーツを用いて修理できたことから、統合整備計画の合理性と、地球連邦軍と工業規格が統一されていることがうかがえる。
: 漫画『[[機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画]]』では、首都防衛大隊機として「フリッツヘルム」と呼ばれたBタイプが配備された。機体は白く塗装され、隊章である「SHIELD OF ZEON」が施された。なお、指揮官機には他のジオン機同様、ブレードアンテナが付いている。
: OVA『機動戦士ガンダムUC』では、EP4にてトリントン基地襲撃へ参加したジオン残党軍のなか機体群に、バズーカを装備したフリッツヘルムタイプが登場する。
; 備考
: メカニックデザインは[[出渕裕]]。『0080』の制作発表直後の雑誌では「'''MS-06F ザク'''」と紹介されており、出渕も当時のインタビューで「リファイン」であると述べている{{Sfn|MJ8812|1988|p=36-37}}。プラモデルの発売に際して別の機体と設定されたが、『[[アウターガンダム]]』をはじめとする同時期の『[[サイバーコミックス]]』掲載された漫画では本機のデザインを通常のザクIIのリファインとして描くことが流行した。『0080』リリース終了後に同作品のスタップによって制作された書籍『[[MS ERA 0001〜0080 ガンダム戦場写真集]]』でも、同様の手法がとられている。出渕は後年のインタビューで、このデザインはさすがにやりすぎだったと述べている<ref>『機動戦士ガンダム ハチゼロ/ハチサン/ゼロハチ』太田出版、2003年3月、59頁。ISBN 978-4872337334</ref>。
: ゲーム『[[スーパーロボット大戦F|スーパーロボット大戦F完結編]]』『[[スーパーロボット大戦α]]』で登場する「シャア専用ザク」は、設定上では指揮官用ザクIIであるが、グラフィック上では赤い塗装のFZ型にブレードアンテナが付いたものになっている。
: ゲーム『[[スーパーロボット大戦コンプリートボックス]]』でもシャア専用機として登場。機体の正式名称は「ザクII改改」であることと、シャアがFZ型に乗るのはゲームオリジナル設定であることが説明されている。燃費は悪いが極めて高出力のロケット推進器を装備し、技量のないパイロットでは扱うことは不可能。グラフィック上では赤い塗装の指揮官用ザクIIで再現されている。