「阪急2300系電車 (初代)」の版間の差分

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| 備考全幅 = {{ローレル賞|1|1961}}
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'''阪急2300系電車'''(はんきゅう2300けいでんしゃ)は、[[1960年]]に登場した[[阪急電鉄]]の[[京都本線|京都線]]用の[[電車]]([[通勤形車両 (鉄道)|通勤形電車]])である。当時の最新技術による[[回生ブレーキ]]と[[定速運転]]の機能を備え、神宝線の[[阪急2000系電車|2000系]]とともに「オートカー」「人工頭脳電車」とも呼ばれていた。
 
== 概要 ==
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[[ファイル:Hankyu-Electric-Railway-2300series-EMU.jpg|thumb|250px|冷房改造・非表示幕の2301F(2005年3月19日、桂)]]
 
[[1978年]]より冷房化改造が実施された<ref name="rf201505_p104">篠原丞「阪急2300系の55年」『鉄道ファン』2015年5月号、104頁。</ref><ref name="rp200301_p86" />。冷房装置は10,500kcal/h×3基(東芝RPU-3003)の集約分散式で、電源用に120kVAの大容量MGをユニット毎に1基ずつ設置<ref name="RJ200601_p124">『鉄道ジャーナル』2006年1月号、124頁。< /ref>、従来の小容量MGは撤去された。2308では補助電源装置にSIV(SVH120-456形)が試験搭載された<ref name="RJ200601_p124" />。冷房化は[[1981年]]に終了している<ref name="rf201505_p105" />。<!-- [[1981年]]から[[1985年]]にかけて、冷房化改造が全車を対象に実施された<ref name="山口2012_p127">山口益生『阪急電車』127頁。</ref>。 -->
 
電動車の車軸径は120mmに強化<ref name="山口2012_p127" />、2300形の大阪方パンタグラフは前位寄りに約700mm移設された<ref name="rf201505_p104" /><ref name="sv阪急2-1992_p7">レイルロード『サイドビュー阪急.2』7頁。</ref>。また、2300形以外にパンタグラフを搭載する可能性がなくなったため、パンタグラフ非搭載車全車の屋根上機器配置が同一に統一された<ref group="注">冷房搭載で先行した2800系では、パンタグラフ2基搭載の2800形にRPU-2202Aを3基搭載、冷房能力の不足の際は中間の2830形にパンタグラフを1基移設可能なよう考慮していた。</ref>。
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本線系統では[[1990年代]]で6両・7両編成が京都本線・[[阪急千里線|千里線]](北千里駅 - 淡路駅間)の[[普通列車|普通]]・[[準急列車|準急]]・[[快速列車|快速]]のほか梅田 - 嵐山間の臨時急行(梅嵐急行)などで使用されていたが、[[2001年]][[3月]]の改正で6両編成の運用が消滅、7両編成が再び一般の急行や行楽期の[[臨時列車|臨時特急]]「いい古都エクスプレス」に使用され、2007年のダイヤ改正で急行に代わり設定された準急にも充当された。
 
2005年の9300系増備に伴い2300系表示幕車7連の内2323F・2319Fを4連化、嵐山線の非表示幕車置き換えが開始された。2323は7月19日から嵐山線に転属し<ref>RAILWAY TOPICS「阪急9300系の増備で嵐山線2300系4連を置換え」『鉄道ジャーナル』2005年11月号、鉄道ジャーナル社、101頁。</ref>2303が運用を離脱。2301Fは[[9月23日]]に勇退イベントが開催され、[[10月19日]]に運用を終了、翌20日から入れ替わる形で2319Fが運用を開始した。この時点で残存する2309は京都線系統最後の非表示幕車両となった。
 
[[2009年]][[4月2日]]から嵐山線に[[阪急6300系電車|6300系]]が投入され、嵐山線用の2300系は4月1日付けで運行終了・現役から退いた<ref>[https://railf.jp/news/2009/04/03/110700.html 阪急嵐山線用の2300系,運転を終了] 鉄道ニュース、2009年4月3日</ref>。
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== 廃車 ==
早期に編成自体が消滅した2000系と異なり、2000年まで全車が在籍していたが、AFEチョッパ車の2311は2300系で最も早く2001年5月25日付けで廃車となり<ref name="RJ200601_p124">『鉄道ジャーナル』2006年1月号、124頁。</ref>、2331は電装解除された。
 
続いて最後の2800系組み込み編成であった2305Fが2002年4月19日付けで、阪急最後の本線用表示幕非装備編成の2307Fが2003年12月12日付けでそれぞれ[[廃車 (鉄道)|廃車]]となった。
2001年3月24日の京都線ダイヤ改正で普通の6両運用消滅による編成組み換えで、2311・2361・2306・2377の4両が余剰となり、2001年5月25日付けで本形式で初の廃車となった。また、2331は電装解除された。2305Fに組まれていた2800系最終残存車3両(2831-2841-2885)も同時に廃車となり、2800系は形式消滅となった。その後、2311Fの残存3両(2312-2332-2331)と2307Fの残存4両(2307-2308-2358-2356)で新2307Fを組成した。
 
[[2005年]]の9300系の増備と2300系表示幕車の嵐山線転用に伴い、2303Fの4両と2323Fの中間3両(2373・2314・2334)の計7両が2005年8月18日付で廃車となった<ref name="私鉄車両編成表2006_p174">ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 '06年版』2006年、122-125頁。</ref>。続いて2301Fの中間2両(2302・2351)と2319Fの中間3両(2339・2369・2324)、2307Fの残存車で休車となっていた2307の計6両が2005年12月15日付で廃車となっている<ref name="私鉄車両編成表2006_p174" />。
続いて、2001年から休車となっていた2305・2328・2357・2362の4両が2002年4月19日付けで廃車となった。
 
2009年の9300系増備に伴う6300系の嵐山線転用、また本線の7連運用減少に伴い、2009年5月28日付で2319Fの4両が、2010年4月23日付で嵐山線用4連の2309F、2323Fの計8両、本線用の2317Fの7両の15両が廃車となった<ref>ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 2011』交通新聞社、2011年、187頁。</ref>。2309Fは京都線系統で最後の行先表示幕未設置車であった
2003年3月16日の洛西口駅開業に伴うダイヤ改正では2307Fが余剰となり、2307を除く6両と休車の2327・2378の2両が2003年12月12日付けで廃車となった。2307Fは阪急では最後の本線用行先表示幕未設置車であった。また、同年10月には特急用車両として9300系が1編成製造されたが、これに伴う本形式の廃車はなかった。
 
[[20052014年]]から93001300系の増備による3300系の7連化および2300系表示幕車の嵐山線転用に伴い、2303Fの4両と2323Fの中間3両(2373・2314・2334)の計7両が20052014861813日付2321F、2015年1月19日付で2325Fが廃車となった。2300系は[[2015年]]3月1日現在で2313F・2315Fと休車の2301Fが在籍していたが<ref name="私鉄車両編成表2006_p174rf201505_p107">ジェー・アール・アール編篠原丞「阪急2300系の55年」車両編成表 '06年版道ファン200620155月号122-125107頁。</ref>。続いて2301F、2315F中間27(2302・2351)と2319Fの中間3は2015年4月24日付で廃車<ref name="私鉄車(2339・2369・2324)編成表2016_p199" />2307Fの残存車最後ま休車となってい運用され23072313F計67が2005は2015126154日付で廃車となっている<ref name="私鉄車両編成表2006_p1742016_p199">ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 2016』交通新聞社、2016年、199頁。</ref>。2301-2352の2両については正雀車庫で休車となった
 
その後も正雀工場に保存されている2301-2352の2両が車籍を有していたが、保存のため、2016年2月29日付、正式に2両とも廃車となり<ref name="私鉄車両編成表2016_p199" />、2300系は形式消滅した。
2009年の9300系増備に伴う6300系の嵐山線転用、また本線の7連運用減少に伴い、2009年5月28日付けで2319Fの4両が、2010年4月23日付けで嵐山線用4連の2309F、2323Fの計8両、本線用の2317Fの7両の15両が廃車となった<ref>ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 2011』交通新聞社、2011年、187頁。</ref>。2309Fは京都線系統で最後の行先表示幕未設置車であった。
 
[[2014年]]からの1300系の増備に伴い、2014年6月13日付けで2321F、2015年1月19日付けで2325Fが廃車となった。2300系は[[2015年]]3月1日現在で2313F・2315Fと休車の2301Fが在籍していたが<ref name="rf201505_p107">篠原丞「阪急2300系の55年」『鉄道ファン』2015年5月号、107頁。</ref>、2315Fの7両は2015年4月24日付けで廃車<ref name="私鉄車両編成表2016_p199" />、最後まで運用された2313Fの7両は2015年6月4日付けで廃車となっている<ref name="私鉄車両編成表2016_p199">ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 2016』交通新聞社、2016年、199頁。</ref>。
 
その後も正雀工場に保存されている2301-2352の2両が車籍を有していたが、保存のため、2016年2月29日付けで、正式に廃車となり<ref name="私鉄車両編成表2016_p199" />、2300系は形式消滅した。
 
== 保存車 ==