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{{Otheruseslist|自衛隊の艦艇|商船団を護衛する艦艇|護送船団|「[[宇宙戦艦ヤマトシリーズ]]」に登場する護衛艦|宇宙戦艦ヤマトシリーズの地球の戦闘艦#護衛艦| 中華圏、および朝鮮半島において「護衛艦」という訳語が当てられる艦種|フリゲート}}
'''護衛艦'''（ごえいかん、{{Lang-en|Destroyer}}<ref>{{Cite report|title=海上自衛隊の部隊、機関等における英語の呼称について|date=2020-03-30|author=海上幕僚長|url=http://www.clearing.mod.go.jp/kunrei_data/e_fd/1975/ez19750813_03614_000.pdf|p=15}}</ref>）は、[[海上自衛隊]]が保有する艦船の種別の一つ。敵の[[潜水艦]]・水上艦艇・[[航空機]]による脅威に対処する能力を備え、周辺海域の防衛や海上交通の安全確保に重要な役割を担う<ref name=kotobank>{{Kotobank|護衛艦}}</ref>。なお海上自衛隊訓令では、[[自衛艦]]のうち、護衛艦と[[潜水艦]]を「機動艦艇」、これに機雷艦艇（[[掃海艇]]など）と[[哨戒艦艇]]（[[ミサイル艇]]）、輸送艦艇（輸送艦など）を加えたものを「警備艦」としている<ref name=海自訓令30号>{{Cite report|title=海上自衛隊の使用する船舶の区分等及び名称等を付与する標準を定める訓令|author=防衛庁長官 江崎真澄|date=1960-09-24|url=http://www.clearing.mod.go.jp/kunrei_data/a_fd/1960/ax19600924_00030_000.pdf|loc=別表第1}}</ref>。
'''護衛艦'''（ごえいかん、[[英語]] : Destroyer<ref group="注">[[駆逐艦]]という意味であり、駆逐艦と見なされている。</ref>）は、[[海上自衛隊]]が保有する[[自衛艦]]の分類の1つ。自衛艦類別表の大分類：警備艦、中分類：機動艦艇、種別：護衛艦となる。
 
== 来歴 ==
[[国際法]]上は、[[軍艦旗#日本の軍艦旗・自衛艦旗|自衛艦旗]]（国際法上で定義される[[軍艦旗]]）を掲揚し、[[自衛官]]（国際法上で定義される[[戦闘員]]）が運用しているため[[軍艦]]と見なされている。自衛隊では総数50隻弱におよぶ中型以上の水上戦闘艦艇をまとめて「護衛艦」と呼んでおり、実態に即した分類では[[航空母艦]]、[[ヘリ空母]]、[[巡洋艦]]、[[駆逐艦]]、[[フリゲート]]などにあたる。
1952年8月1日、海上自衛隊の前身となった[[警備隊 (保安庁)|警備隊]]が発足した時の船舶は、[[アメリカ海軍]]から貸与された[[タコマ級フリゲート|パトロール・フリゲート（PF）]]と[[上陸支援艇|上陸支援艇（LSSL）]]、そして[[海上保安庁]]から移管された掃海船等であった{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.2 &sect;1 概説}}。同年10月に制定された種別により、PFとLSSLは警備船と呼称されるようになり、またそれぞれ「PF」と「LS」という符号と番号を付された{{Sfn|高須|1984}}。
 
1954年7月1日の海上自衛隊の発足と同時に、旧海軍と同様に「艦」「艇」という言葉を復活させることになり、警備船のうちPFは'''警備艦'''、LSは'''警備艇'''と改称された{{Sfn|香田|2015|p=36}}。またこの際に符号・番号は廃止された。しかしその後、受領した貸与艦にDD・DEなどの記号が付されていることから、1956年8月、[[海上幕僚監部]]ではこの方式を全ての自衛艦に敷衍することとして、これを記号と称した。警備艦については、貸与駆逐艦と甲型警備艦に'''DD'''、貸与護衛駆逐艦と旧丁型駆逐艦および乙型警備艦に'''DE'''の記号が付された。ここで付された記号は翌年9月にそのまま公式のものとなり、また同一記号の艦が2隻以上ある場合は各艦に番号が付された{{Sfn|高須|1984}}。
== 概要 ==
「護衛艦」という名称は[[自衛隊用語]]であり、海上自衛隊の保有する艦艇のうち航洋性をもつ現役の大型水上戦闘艦艇を指す。前述の通り、基準排水量が2万トン近い航空母艦から、巡洋艦、駆逐艦、果ては基準排水量千トン台のフリゲートまでを'''全てまとめて「護衛艦」と呼称している'''。潜水艦はこれに含まれず、また水上戦闘艦艇であっても小型の[[ミサイル艇]]や、武装があっても[[練習艦]]（元護衛艦を含む）や支援艦艇は護衛艦籍に入らない。
 
そして1960年10月1日より、警備艦は'''護衛艦'''と呼称されるようになった{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.4 &sect;8 ミサイル装備艦の建造に着手／1次防艦の建造}}。ただしその後も、設計や予算上では、依然として警備艦という呼称が使用されている{{Sfn|高須|1984}}。
対潜任務を第一義とし、これを可能とするために対空・対水上戦闘能力を付与され、世界的に見ても高度な装備を持ち、十分な整備と訓練を受けた艦齢の若い艦で構成されている。
 
== 艦種と艦級 ==
===類似の用語===
{{Main2|護衛艦各艦の一覧|海上自衛隊艦艇一覧#護衛艦}}
自衛隊の「護衛艦」は[[第二次世界大戦]]中に[[護送船団|船団]]護衛に用いられた[[護衛駆逐艦]]（Destroyer Escort）とは意味が異なる。[[航空母艦]]や[[補給艦]]といった他の艦艇を護衛する任務に就いている艦を「護衛艦」と呼ぶ事もあるが、これは任務に対するものであり艦種としての名称ではない。また、[[大日本帝国海軍|日本海軍]]においては、旧式[[戦艦]]の転用や漁業保護、[[護送船団|船団護衛]]を目的とした艦種に[[海防艦]]という名称を充てていた。また、[[秋月型駆逐艦]]は、計画当初は「直衛艦」という艦種となる予定であった。他、アメリカ海軍の[[護衛空母]]「[[ロング・アイランド (護衛空母)|ロング・アイランド]]」などは、当初「AVG（Aircraft Escort Vessel）」という艦種に分類されていたが、これを日本語に訳するときには「航空機搭載護衛艦」と呼ぶことが多い。[[中華圏|中国語圏]]では、[[フリゲート]]を「護衛艦」（{{Lang|zh|护卫舰}}, {{Lang|ko|호위함}}）あるいは「巡防艦」（{{Lang|zh|巡防舰}}）と称する事がある。
上記の経緯もあって、海上自衛隊訓令で定められた記号のほかに、訓令には定められていないが公式に用いられる艦艇記号、そして予算請求時に「警備艦」という言葉に付して使用される記号が併存して用いられている{{Sfn|高須|1984}}。
 
{| class="wikitable" style="text-align:center"
=== 歴史 ===
!海上自衛隊訓令で<br />定められた記号
創隊後最初に保有した艦艇は、[[アメリカ海軍]]から貸与されたパトロール[[フリゲート]]で、[[1952年]]（[[昭和]]27年）に発足した[[海上保安庁]][[海上警備隊]]時代には'''警備船'''と呼び、[[1954年]]（昭和29年）の[[自衛隊]]創隊以降は'''警備艦'''と呼び、[[1961年]]（昭和36年）10月に護衛艦と改称された。1973年（昭和48年）に[[はるな型護衛艦|はるな型]]が就役するまではフリゲート級（満載排水量1,500～4,500トン）の艦艇で艦隊が構成されていた。
!艦艇記号
!予算上の艦種
|-
|rowspan="4"|DD
|rowspan="2"|DD
|甲型警備艦 (DD)
|-
|甲II型警備艦 (DDA)
|-
|DDH
|甲III型警備艦 (DDH)
|-
|DDG
|甲IV型警備艦 (DDG)
|-
|colspan="2"|FFM
|甲V型警備艦 (FFM)
|-
|colspan="2"|DE
|乙型警備艦 (DE)
|-
|colspan="2"|PF
|警備艦 (PF)
|-
|}
 
=== DD ===
予算編成等においては現在でも「甲型警備艦」「乙型警備艦」の名称が使われている。
海上自衛隊訓令に基づく記号として「DD」を使用する護衛艦は、予算・設計上では甲型警備艦（DD）と甲II型警備艦（DDA）に分けられる。このうち、甲型警備艦（DD）については当初は単に護衛艦と称されていたが、昭和30年度計画以降で建造した艦について、部内では'''対潜護衛艦'''として'''DDK'''の記号が使われるようになった。その後、昭和52年度計画以降で建造した艦については、部内では'''汎用護衛艦'''と称され、記号は単にDDとなった。
 
==== 護衛艦（DD） ====
艦の名称は天象、気象、山岳、河川、地方の名称から採られる。
上記の通り、1956年には、まず甲型警備艦（[[はるかぜ型護衛艦|はるかぜ型]]）と[[アメリカ海軍]]から貸与された艦隊駆逐艦（[[あさかぜ型護衛艦|あさかぜ型]]・[[ありあけ型護衛艦|ありあけ型]]）に対してDDの記号が付された{{Sfn|高須|1984}}。このうち、甲型警備艦（1,600トン型; はるかぜ型）は、外洋における船団護衛及び対潜哨戒を主務として、[[1953年|昭和28年]]度計画で2隻のみ建造されたが{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.2 &sect;9 艦艇建造のれい明期／国産艦の建造}}、艦型に対して諸性能が総花的だったことが反省事項とされ、後に[[1955年|昭和30年]]度より量産型国産艦の建造を着手する際には、特徴づけた艦型を考えて数種類の型に分けることが構想されるようになった{{Sfn|牧野|1987|pp=299-328}}。
 
また[[1957年|昭和32年]]度には、日米相互防衛援助計画（MDAP）に基づく域外調達（OSP）として、アメリカ海軍の1957[[会計年度]]予算により同海軍軍艦として建造された駆逐艦2隻が、完成と同時に日本へ供与されることになった。これらはアメリカ軍艦として、貸与駆逐艦と同様にDDの船体記号が付されており、海上自衛隊でもDDの記号が用いられた{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.3 &sect;10 長船首楼（ろう）艦の誕生／30年代初期国産艦の建造}}。
== 運用 ==
* 4年周期で半年程度を要する大規模な[[ドック]]修理がある。
* ドック修理終了から約1年間は、低練度艦として基礎的な訓練を繰り返し、その後1年間は、高練度艦として実戦的な訓練を消化する。
* ドック修理から約2年経過後、約1年間を即応艦として実任務に対応し、次のドック修理まで活動する。
 
'''艦級一覧'''
この運用体制下では、即時実戦配備可能な護衛艦は全体の4分の1程度で、全護衛艦のおよそ3分の1は出港して訓練中、3分の1は移動中または帰投中、残り3分の1が入港して休養中または整備中となる。護衛艦の寿命は、約30年程度とされる。
* [[あさかぜ型護衛艦|あさかぜ型]]（米海軍[[グリーブス級駆逐艦|リヴァモア級/グリーブス級駆逐艦]]貸与）
* [[ありあけ型護衛艦|ありあけ型]]（米海軍[[フレッチャー級駆逐艦]]貸与）
* [[はるかぜ型護衛艦|はるかぜ型（28DD）]]
* [[あきづき型護衛艦 (初代)|初代あきづき型（OSP）]]
 
==== 対潜護衛艦（DDK） ====
アメリカ海軍は[[原子力空母]]を中心とする[[空母打撃群]]によって海上戦力を構成するが、航空母艦を持たない海上自衛隊では、ヘリコプター搭載護衛艦を中心としたDDHグループと、ミサイル護衛艦（[[イージス艦]]）を中心としたDDGグループ各4個から戦術単位を形成する。
[[1955年|昭和30年]]度より量産型国産艦の建造を着手するにあたり、同年度の甲型警備艦（1,700トン型; あやなみ型）は思い切って砲熕兵器を削減し、対潜装備に重点を置いた警備艦（'''DDK'''）とされた{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.3 &sect;10 長船首楼（ろう）艦の誕生／30年代初期国産艦の建造}}{{Sfn|牧野|1987|pp=299-328}}{{Efn2|Kは[[:en:Hunter-killer Group|Hunter-Killer（HUK）]]に由来する。なお当初は、アメリカ海軍の[[カーペンター級駆逐艦]]に倣った「DDE」という記号が用いられていた{{Sfn|牧野|1987|pp=299-328}}。}}。
 
また[[第2次防衛力整備計画]]では、[[1962年|昭和37年]]度計画より甲型警備艦（2,000トン型; やまぐも型）の建造を開始したが、こちらもあやなみ型と同様、対潜主用護衛艦として設計された{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.5 &sect;10 多用途護衛艦の登場／2次防艦の建造}}。その後、[[第3次防衛力整備計画]]でも同様の設計による艦の建造が継続されたが、この頃には、DDH、DDG及びDDA（2次防艦）のように高性能の多用途護衛艦と、DDK及びDEのようにある程度対潜以外の性能低下を忍んだ対潜主用護衛艦の2系列への分化が鮮明になってきた{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.6 &sect;13 翼を備える護衛艦／3次防艦の建造}}。
新造の艦艇には[[ステルス性]]も意図されており、形状を工夫して[[レーダー]]反射面積を低減させる（[[レーダー反射断面積]]）設計、対潜水艦戦に影響を及ぼす騒音の低減、船体磁気の消磁による磁気感応機雷対策、船体外観や排煙による被探知を避けるための設計などが行われている。
 
'''艦級一覧'''
=== 出港中の訓練 ===
* [[あやなみ型護衛艦|あやなみ型（30～33DD）]]
年間出港日数は約120日程度とされる。出港中は24時間体制でレーダー、逆探知機、[[ソナー]]、目視などによって、海上輸送路（[[シーレーン]]）への脅威となり得る国籍不明艦船や[[潜水艦]]に対する哨戒を行なっている。護衛艦に搭載している[[SH-60J (航空機)|SH-60J]]/[[SH-60K (航空機)|K]][[対潜哨戒機#哨戒ヘリコプター|哨戒ヘリコプター]]は、[[スクランブル]]発進に備えて、常時、哨戒待機（アラート）状態にある。
* [[やまぐも型護衛艦|やまぐも型（37～39DDK）]]
* [[みねぐも型護衛艦|みねぐも型（40～42DDK）]]
* [[やまぐも型護衛艦|あおくも型（44～49DDK）]]
* [[2500トン型護衛艦|2500トン型（49DDK）]] ※計画中止
 
==== 多用途護衛艦（DDA） ====
出港中の艦内では、常に各種訓練が実施されている。
昭和30年度計画の甲型警備艦（あやなみ型）が対潜装備に重点を置いたDDKとなったのに対し、翌31年度計画の甲型警備艦（1,800トン型; 初代むらさめ型）は[[対空兵器]]を強化した'''DDA'''とされた{{Sfn|牧野|1987|pp=299-328}}。これは国産艦として初めて長口径の[[Mk 39 5インチ砲|54口径5インチ単装高角砲]]を装備し、対空能力も兼ね備えた警備艦となった{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.3 &sect;10 長船首楼（ろう）艦の誕生／30年代初期国産艦の建造}}。
 
また第2次防衛力整備計画では、[[1963年|昭和38年]]から[[1966年|41年]]度計画で3,000トン型（たかつき型）4隻が建造されたが、これは当時計画されていた[[ヘリ空母]]（後に計画中止）とともに2次防の艦艇整備の柱と位置付けられており、[[Mk 42 5インチ砲|54口径5インチ単装速射砲]]などの新型武器の採用によって対潜・対空及び対水上能力が強化されたほか、司令部設備も備え、当時としては本格的な'''多用途護衛艦'''（DDA）とされた{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.5 &sect;10 多用途護衛艦の登場／2次防艦の建造}}{{Efn2|民間の文献では「大型汎用護衛艦」とも称された<ref>丸スペシャル　海上自衛隊艦艇シリーズ　護衛艦たかつき型★No.57/1981.11</ref>。}}。なお[[第4次防衛力整備計画]]では、3,000トン型DDAを発展させて[[艦対艦ミサイル]]や[[艦載ヘリコプター]]などを搭載した[[たかつき型護衛艦#発展型|3,600トン級DDA]]が計画され、次世代護衛艦のプロトタイプと目されていたが、[[オイルショック#第1次オイルショック|第一次オイルショック]]の影響で見送りとなった{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.7 &sect;12 国産艦の世代交代始まる／4次防艦の建造}}。
特に[[火災]]は想定することが容易で、重大な被害をもたらす危険もあることから消火訓練の回数が多いとされる。船体の姿勢変化や沈没に繋がるため大量の放水が行えない艦船内での消火作業に対応するため、消火器を用いた初期消火から、各種消火装置を使用した本格的な消火訓練が実施され、油火災、電気火災の想定や、排煙通路の設定、応急電路の設定、隣接区画の冷却、被害局限などの訓練も行なっている。
 
上記のように、2次防で建造されたDDAは、DDH・DDGと同様に高性能・近代化を目指して質の向上を図った護衛艦と位置付けられていた{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.6 &sect;13 翼を備える護衛艦／3次防艦の建造}}。このためもあって、3・4次防の[[護衛艦隊#8艦6機体制の策定（3〜4次防）|8艦6機体制]]においては、その[[対空砲]]火力を生かして、[[#ミサイル護衛艦（DDG）|ミサイル護衛艦（DDG）]]を補完する[[防空艦]]と位置付けられていた{{Sfn|長田|1995}}。
射撃やミサイル発射訓練は、年に数回程度とされる。ヘリコプター搭載護衛艦では、高練度を要求される[[ヘリコプター]]の発着艦訓練が頻繁に行われる。
 
{{Sfn|中名生|2004}}
個艦での基礎的な訓練を消化した後は、僚艦との共同訓練、実際の潜水艦を使用した実艦的対潜訓練、航空機との空水共同訓練、[[補給艦]]との洋上補給、派米訓練、[[環太平洋合同演習]]などの実戦的訓練をこなしていくことになる。
 
'''艦級一覧'''
=== 入港中の訓練 ===
* [[むらさめ型護衛艦 (初代)|初代むらさめ型（31・32DD）]]
入港中の護衛艦の三大任務は、[[整備]]、[[補給]]、[[広報]]といわれる。それに加え各種教育、訓練も実施される。 護衛艦はレセプションや見学会などの広報任務も帯びている。また船体保護のため、船体の塗装、サビ落としなどの整備作業にも時間がかけられる。
* [[たかつき型護衛艦|たかつき型（38～41DDA）]]
* [[3600トン型DDA|3600トン型DDA（50DDA）]]　※計画中止
 
==== 汎用護衛艦（DD） ====
2020年現在、[[新型コロナウイルス感染症]]の感染拡大に伴い各基地で土日祝日等に行われていた一般開放による広報は中止され、専ら入隊可能年齢以下の募集対象者に対する広報のみ（抽選もしくは志願者対象で人数限定）を実施しているのが現状である。
対象脅威の多様化・高性能化に伴って、護衛艦が装備する兵装も次第に多種多様化し高性能化が進んできた。こうなると1艦ですべての脅威に対応する兵装を完備することはできないため、主たる戦闘対応を区分して武器システムを配分装備することとなったが、その区分の一つとして登場したのが'''汎用護衛艦'''であった{{Sfn|海上幕僚監部|2003|loc=ch.2 &sect;7 システム化進む国産艦／ポスト4次防艦の建造}}。
 
ポスト4次防期において、[[護衛艦隊]]の兵力構成について[[護衛艦隊#8艦8機体制の確立（ポスト4次防～13中期防）|8艦8機体制（いわゆる''新八八艦隊''）]]コンセプトが採択されると、その基本構成艦となる新型DD（汎用護衛艦）が構想されるようになった。これは4次防までの3,000トン級DDAと2,000トン級DDKの両方の後継艦として、いわゆるローコンセプト艦と位置付けられていたが、対空戦・対潜戦・対水上戦・電子戦等の戦闘に対応する複数の武器をウェポン・システムとして統合した[[システム艦]]とされ、更に[[護衛艦隊#8艦8機体制の確立（ポスト4次防～13中期防）|8艦8機体制]]という運用構想に基づいて、艦載ヘリコプターも備えることが求められた{{Sfn|海上幕僚監部|2003|loc=ch.2 &sect;7 システム化進む国産艦／ポスト4次防艦の建造}}。
 
まず第1世代DDとして、[[1977年|昭和52年]]度計画から[[はつゆき型護衛艦|2,900トン型（はつゆき型）]]の建造が開始され、[[1983年|昭和58年]]度計画からは発展型の[[あさぎり型護衛艦|3,500トン型（あさぎり型）]]に移行した{{Sfn|香田|2015|pp=188-207}}。その後、[[1991年|平成3年]]度からは第2世代DDとして[[むらさめ型護衛艦|4,400トン型（むらさめ型）]]の建造が開始された{{Sfn|香田|2015|pp=224-231}}。
 
'''艦級一覧'''
* [[はつゆき型護衛艦|はつゆき型（52～57DD）]]
* [[あさぎり型護衛艦|あさぎり型（58～61DD）]]
* [[むらさめ型護衛艦|2代むらさめ型（03～07DD）]]
* [[たかなみ型護衛艦|たかなみ型（10～13DD）]]
* [[あきづき型護衛艦 (2代)|2代あきづき型（19～21DD）]]
* [[あさひ型護衛艦 (2代)|2代あさひ型（25/26DD）]]
 
=== DDH ===
{{See also|海上自衛隊の航空母艦建造構想}}
海上自衛隊では、2次防において[[海上自衛隊の航空母艦建造構想#対潜掃討群とCVH (2次防以前)|1万トン級ヘリ空母（CVH）]]の建造を計画したものの、これは実現しなかった{{Sfn|香田|2015|pp=67-68}}。その後、まず護衛艦で[[艦載ヘリコプター]]を運用することになり、3次防ではその母艦となる'''ヘリコプター搭載護衛艦'''として4,700トンDDH（[[はるな型護衛艦|はるな型]]）2隻が建造された。これは[[護衛艦隊#8艦6機体制の策定（3〜4次防）|8艦6機体制]]という運用構想に基づいて[[三菱-シコルスキー_S-61#HSS-2/2A|大型対潜ヘリコプター（HSS-2A）]]3機を搭載する能力を備えており、各国海軍のへリ搭載駆逐艦（1機ないし2機搭載）より更に強化されていた{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.6 &sect;13 翼を備える護衛艦／3次防艦の建造}}{{Sfn|香田|2015|pp=118-123}}。その後、4次防ではヘリコプター6機搭載の8,300トン級DLHが計画されていたが、こちらも断念されて、5,200トン級DDH（[[しらね型護衛艦|しらね型]]）2隻の建造となった{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.7 &sect;12 国産艦の世代交代始まる／4次防艦の建造}}。これらのDDHは、ポスト4次防以降の[[護衛艦隊#8艦8機体制の確立（ポスト4次防～13中期防）|8艦8機体制]]下においても、護衛隊群の航空運用中枢として活躍した{{Sfn|海上幕僚監部|2003|loc=ch.2 &sect;7 システム化進む国産艦／ポスト4次防艦の建造}}{{Sfn|長田|1995}}{{Sfn|香田|2015|pp=167-169}}。
 
その後、[[中期防衛力整備計画 (2001)|13]]・[[中期防衛力整備計画 (2005)|17中防]]ではるな型の後継艦が建造されることになったが、[[マルチハザード]]化や[[グローバリゼーション|グローバル化]]を背景とした任務変化に伴い、空母と同様の全通[[飛行甲板]]を導入して航空運用能力を強化しつつ、砲熕兵器を除けばDDに比肩する個艦戦闘能力も有する13,500トン型（[[ひゅうが型護衛艦|ひゅうが型]]）として結実した。またこれに続き、しらね型の後継として建造された19,500トン型（[[いずも型護衛艦|いずも型]]）では、同型をもとに更に大型化し、兵装を簡素化しつつ航空運用機能や多用途性を強化したものとなった{{Sfn|山崎|2017}}。
 
''' 艦級一覧 '''
* [[はるな型護衛艦|はるな型（43/45DDH）]]
* [[しらね型護衛艦|しらね型（50/51DDH）]]
* [[ひゅうが型護衛艦|ひゅうが型（16/18DDH）]]
* [[いずも型護衛艦|いずも型（22/24DDH）]]
 
=== DDG ===
[[第1次防衛力整備計画]]下の[[1960年|昭和35年]]度計画では、アメリカ海軍の[[ミサイル駆逐艦]]と同様の[[ターター・システム]]を搭載した護衛艦を建造することとなった。アメリカ海軍ではミサイル駆逐艦に'''DDG'''の船体記号を付していたが、海上自衛隊では、当初は国内情勢から誘導弾（{{Lang|en|Guided missile}}）のGを用いることを避けて、記号としてはDDGではなく'''DDC'''とし{{Sfn|海上幕僚監部|2003|loc=ch.2 &sect;7 システム化進む国産艦／ポスト4次防艦の建造}}、対空攻撃護衛艦と称した{{Sfn|防衛庁技術研究本部|1962|p=102}}。これによって建造されたのが「[[あまつかぜ (護衛艦)|あまつかぜ]]」であり、主として外洋で行動する任務部隊の自隊防空に当たることとされ、その主対象は哨戒攻撃のため接近する大型機と想定されていた{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.4 &sect;8 ミサイル装備艦の建造に着手／1次防艦の建造}}。
 
その後、[[第3次防衛力整備計画]]下の[[1971年|昭和46]]・[[1973年|48年]]度計画で2・3隻目のDDGが建造されることになった。これが[[たちかぜ型護衛艦|3,850トン型（たちかぜ型）]]で、計画年度にして10年以上の開きがあったことから、こちらは[[WES]]を中核としてデジタル化したターター・システムを搭載するとともに、船体も大型化され、砲熕兵器なども強化されたほか{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.6 &sect;13 翼を備える護衛艦／3次防艦の建造}}、[[1978年|昭和53年]]度計画で建造された3番艦では戦術情報処理装置を強化して[[戦術データ・リンク]]にも対応した{{Sfn|海上幕僚監部|2003|loc=ch.2 &sect;7 システム化進む国産艦／ポスト4次防艦の建造}}。また[[1981年|昭和56]]・[[1983年|58年]]度計画では、53DDGと同様のシステムを搭載しつつ、主機をガスタービンエンジンとした[[はたかぜ型護衛艦|はたかぜ型]]が建造された{{Sfn|香田|2015|pp=210-213}}。
[[重要影響事態]]や[[災害派遣]]の際は緊急出航をするために[[海上自衛官]]は警急呼集（[[非常呼集]]）を受けた場合、2時間以内に帰艦できるよう定められており、上陸した乗員の行動範囲には制限が生じる。乗員は常時、携帯電話を携行するなどして警急呼集に即応しなければならない。行動範囲外に出る場合や[[海外旅行]]などは、別途に休暇申請をして許可を受けることとなる。入港中の艦内では、艦長さえいればいつでも出港できるように当直員が確保されており、完全に無人になることはない。[[東日本大震災]]に関する緊急出航では、当直の制度のおかげで発災から1時間以内に複数の護衛艦が緊急出航を実施することができ、追って数時間以内に全国の基地から20隻を超える護衛艦・補助艦艇が被災地に向かっていった。特に、横須賀地方隊では発災当日のうちに稼働する全艦艇を緊急出航させた。
 
そして[[1988年|昭和63年]]度計画より、搭載武器システムを[[イージスシステム]]に更新するとともに船体設計も刷新した[[こんごう型護衛艦|7,200トン型（こんごう型）]]の建造が開始された{{Sfn|海上幕僚監部|2003|loc=ch.5 &sect;10 待望の艦隊防空能力の向上なる／61中防計画艦の建造}}。また[[2002年|平成14年]]度計画より、搭載システムの更新や航空運用能力の強化を図った[[あたご型護衛艦|7,750トン（あたご型）]]2隻が建造された{{Sfn|山崎|2014}}。そして[[2015年|平成27年]]度計画より、搭載システムを更に更新するとともに[[電気推進 (船舶)|電気推進]]を導入した[[まや型護衛艦|8,200トン（まや型）]]2隻の建造が開始された{{Sfn|池田|2019}}。これらの[[イージス艦]]は、元々は従来のDDGと同様の艦隊防空を目的として導入したものであったが{{Sfn|海上幕僚監部|2003|loc=ch.5 &sect;10 待望の艦隊防空能力の向上なる／61中防計画艦の建造}}、周辺諸国の[[弾道ミサイル]]の脅威が顕在化するとともに、順次に[[イージス弾道ミサイル防衛システム|弾道ミサイル防衛（BMD）]]能力も付与されている{{Sfn|山崎|2014}}。
 
''' 艦級一覧 '''
* [[あまつかぜ (護衛艦)|「あまつかぜ」]]
* [[たちかぜ型護衛艦|たちかぜ型（46/48/53DDG）]]
* [[はたかぜ型護衛艦|はたかぜ型（56/58DDG）]]
* [[こんごう型護衛艦|こんごう型（63/02/03/05DDG）]]
* [[あたご型護衛艦|あたご型（14/15DDG）]]
* [[まや型護衛艦|まや型（27/28DDG）]]
 
=== FFM ===
[[中期防衛力整備計画 (2019)|31中防]]より、[[3900トン型護衛艦]]の建造を開始するのにあたって新設された艦種。これに先立つ[[防衛計画の大綱#平成26年度以降に係る防衛計画の大綱について（25大綱）|25大綱]]において、情報収集・警戒監視任務の増大に対応するため、護衛隊群に所属しない護衛隊（いわゆる「10番台護衛隊」）の増勢が打ち出されていたが、この期間には旧式化した護衛艦4隻の退役も見込まれていたことから、これを補いつつ増強を実現するため、「多様な任務への対応能力の向上と船体のコンパクト化を両立させた新型艦艇」が計画されたものであった{{Sfn|池田|2019}}。
 
検討段階では、艦種記号はDDやDEなどが取り沙汰されていたが、同型は10番台護衛隊の護衛艦の後継であるとともに、対[[機雷戦]]能力も導入されたことから{{Sfn|池田|2019}}、諸外国で同程度サイズの艦艇に付与される「FF」（[[フリゲート]]）に加え、[[機雷]]の「Mine」や多機能性を意味する「Multi-purpose」から「M」を明記して、新たな艦種記号である'''FFM'''を付与することになった<ref name= "Sat002">{{Cite news|newspaper=海上自衛新聞|issue=第2610号|page=1|date=2018年4月6日|title=艦種記号「FFM」新設 多機能化の30護衛艦に適用}}</ref>。
 
''' 艦級一覧 '''
*（[[3900トン型護衛艦|3900トン型(30/01/02FFM)]]）（3隻建造中、1隻艤装中、2隻予算化）
 
=== DE ===
上記の通り、1956年には、まずアメリカ海軍から貸与された[[護衛駆逐艦]]（[[あさひ型護衛艦 (初代)|初代あさひ型]]）と旧丁型駆逐艦（[[わかば (護衛艦)|わかば]]）および乙型警備艦（[[あけぼの (護衛艦・初代)|あけぼの]]・[[いかづち型護衛艦|いかづち型]]）に'''DE'''の記号が付された{{Sfn|高須|1984}}。このうち、乙型警備艦（1,000トン型）は沿岸における船団護衛及び対潜哨戒のために昭和28年度計画で建造されたものであったが、タービン機関とディーゼル機関を比較検討する意味で、タービン船「あけぼの」型と、ディーゼル船「いかづち」型2隻の2種が建造された{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.2 &sect;9 艦艇建造のれい明期／国産艦の建造}}。また1次防では、PFの代艦として乙型警備艦（1,450トン型; [[いすず型護衛艦|いすず型]]）4隻の建造が盛り込まれたが、28DEの実績を踏まえていずれもディーゼル艦として建造された{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.4 &sect;8 ミサイル装備艦の建造に着手／1次防艦の建造}}。
 
従来、地方隊には駆潜隊が配属されていたが、[[駆潜艇]]（PC）は小型で凌波性に乏しく、特に冬季の行動には支障が多かったため、3次防において、主としてDEからなる護衛隊をもって逐次これに代えることとした{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.6 &sect;6 態勢を整える地方隊／地方隊の改編}}。これに伴って、[[1967年|昭和42年]]度計画より1,450トン型DE（[[ちくご型護衛艦|ちくご型]]）の建造が開始されたが、同型は結局、地方隊だけでなく護衛艦隊への配属も想定して設計された{{Sfn|海上幕僚監部|1980|loc=ch.6 &sect;13 翼を備える護衛艦／3次防艦の建造}}。
 
ここまで建造されてきたDEは、基本的には、第2次世界大戦時に米英両海軍が建造した、対潜機能に重点を置き対空機能を付加した護衛駆逐艦の系列に属する護衛艦であった。これに対し、昭和52年度計画で建造された1,300トン型DE（[[いしかり (護衛艦)|いしかり]]）は、元々は駆潜艇を発展させた1,000トン型PCE（沿岸警備艦）を起源としており、[[コルベット#大型ミサイル艇・小型ミサイル艦|沿岸海域の防備を目的とするコルベット]]に類いする小型汎用艦として、DE系列の中では特異なものであった。また続く[[1979年|昭和54年]]度からは、艦型を1,400トン型に拡大した艦（[[ゆうばり型護衛艦|ゆうばり型]]）が建造された{{Sfn|海上幕僚監部|2003|loc=ch.2 &sect;7 システム化進む国産艦／ポスト4次防艦の建造}}。
 
続くDEとしては、当初は54DEを更に発展させた1,600トン型が検討されていたが、汎用性を向上させた結果、結局はやまぐも型DDKに匹敵する1,900トン型（実質2,000トン型; [[あぶくま型護衛艦|あぶくま型]]）となり、昭和61年度計画より建造を開始した{{Sfn|海上幕僚監部|2003|loc=ch.5 &sect;10 待望の艦隊防空能力の向上なる／61中防計画艦の建造}}。なお上記の通り、[[中期防衛力整備計画 (2019)|31中防]]で計画されていた3,900トン型は、当初はDEとすることも検討されていたが、結局は新艦種たるFFMとして建造された{{Sfn|池田|2019}}。
 
''' 艦級一覧 '''
* [[あさひ型護衛艦 (初代)|初代あさひ型]]（米海軍[[キャノン級護衛駆逐艦]]貸与）
* [[あけぼの (護衛艦・初代)|「あけぼの」]]
* [[いかづち型護衛艦|いかづち型]]
* [[わかば (護衛艦)|「わかば」]]（旧海軍[[松型駆逐艦|橘（改丁）型駆逐艦]]「梨」）
* [[いすず型護衛艦|いすず型（34/35DE）]]
* [[ちくご型護衛艦|ちくご型（42~48DE）]]
* [[いしかり (護衛艦)|「いしかり」（52DE）]]
* [[ゆうばり型護衛艦|ゆうばり型（54/55DE）]]
* [[あぶくま型護衛艦|あぶくま型（61~01DE）]]
 
=== PF ===
[[アメリカ海軍]]の[[タコマ級フリゲート|タコマ級哨戒フリゲート]]の貸与による[[くす型護衛艦|くす型]]においてのみ、アメリカ海軍のもの（{{Lang-en|Patrol Frigate, '''PF'''}}）を踏襲するかたちで採用された艦種記号である。同型の運用終了に伴い、海上自衛隊においては現存しない。
 
'''艦級一覧'''
* [[くす型護衛艦|くす型]]
 
== 艦内の編制 ==
自衛艦では、職能に応じたものと、内務管理のためのものとで、2つの見方からの編成方式をとっている{{Sfn|渡邉|2005}}。
艦内の上級指揮命令系統を示す。戦闘艦であるため、砲雷長や船務長が航海長や機関長より先任であることが多い。
* [[船長#艦長|艦長]]
* 副長（砲雷長、船務長、飛行長、機関長が兼務する場合がある）
* 1分隊（砲雷科）
:[[主砲]]、[[ミサイル]]、[[魚雷]]、[[機関砲]]の他、射撃管制[[レーダー]]、[[ソナー]]、探照灯、錨、短艇、クレーンの操作も担当する。
:* 砲雷長
::砲雷科所掌業務全般を指揮監督する。
::*砲術長、砲術士、ミサイル士
:::砲術、ミサイル及び運用を指揮監督する。 [[海上自衛隊#攻撃要員|運用員]]、[[海上自衛隊#攻撃要員|射撃員]]、[[海上自衛隊#攻撃要員|射撃管制員]]が配置されている。ミサイル士は艦種によっては配置されない。
::*[[ミサイル防衛|BMD]]長、BMD士
:::[[イージス艦]]のみの配置であり、[[ミサイル防衛|弾道ミサイル防衛]]を指揮監督する。各職種にまたがり、弾道ミサイル防衛に係る業務を実施する自衛官が配置される。
::*水雷長、水雷士
:::水雷を指揮監督する。 [[海上自衛隊#攻撃要員|水測員]]、[[海上自衛隊#攻撃要員|魚雷員]]が配置されている。
 
=== 職能管理 ===
* 2分隊（船務科、航海科）
護衛艦では、職能に応じた分類として、7つの科が編成されている{{Sfn|渡邉|2005}}。
:CIC（戦闘情報中枢）の運用　レーダーや無線通信などの電子機器の操作・整備、航法、信号、見張、操艦、気象関係を担当する。
:* 船務長
:: 船務科所掌業務全般を指揮監督する。
::* 船務士
::: 情報、レーダー操作、船体消磁を指揮監督する。[[電測員]]、[[ひゅうが型護衛艦|ひゅうが型]]及び[[いずも型護衛艦|いずも型]]以外のヘリコプター搭載護衛艦では。[[海上自衛隊#航空要員|航空管制員]]が配置されている。
::* 通信士
::: 通信、暗号作成を指揮監督するほか、航海中は航海長を補佐する。[[海上自衛隊#航海・船務要員|通信員]]が配置されている。
::* 電整士
::: 電子機器の整備を指揮監督する。[[海上自衛隊#航海・船務要員|電子整備員]]が配置されている。艦種によっては配置されず、船務士が兼任する場合もある。
:* 航海長
:: 航海科所掌業務全般を指揮監督する。
::* 航海士
::: 航法、信号、見張、操艦を指揮監督する。[[海上自衛隊#航海・船務要員|航海員]]が配置されている。艦種によっては配置されず、航海長が兼任する場合もある。
::* 気象士
::: 気象・海洋観測、気象予報、天気図などの作成、気象・海洋関係の情報の伝達を指揮監督する。[[海上自衛隊#航海・船務要員|気象海洋員]]が配置されている。艦種によっては配置されず、航海長が兼任する場合もある。
 
; 船務科
* 3分隊 （機関科）
: 情報、電測、通信、航空管制（全通飛行甲板DDHを除く航空機が発着艦可能な護衛艦に限る）及び船体消磁に関することを担当する{{Sfn|海上自衛隊|1972|loc=別表（第２条関係）}}。
: 科の長は船務長であり、またその他の幹部自衛官として船務士や通信士、電整士が配される{{Sfn|海上自衛隊|1972|loc=別表（第２条関係）}}。また海曹士としては、[[電測員]]や[[海上自衛隊#航海・船務要員|通信員]]、[[海上自衛隊#航海・船務要員|電子整備員]]が配される{{Sfn|海上幕僚長|2013|p=68}}。
; 航海科
: 航行、信号、見張及び操舵、また気象・海象に関することを担当する{{Sfn|海上自衛隊|1972|loc=別表（第２条関係）}}。
: 科の長は航海長であり{{Sfn|海上自衛隊|1972|loc=別表（第２条関係）}}、またその所掌業務の一部を分掌するため気象長が配される{{Sfn|海上幕僚長|2013|p=47}}。海曹士としては[[海上自衛隊#航海・船務要員|航海員]]や[[海上自衛隊#航海・船務要員|気象海洋員]]が配される{{Sfn|海上幕僚長|2013|p=70}}。
; 砲雷科
: [[艦砲]]や[[ミサイル]]、[[魚雷]]、[[機関砲]]の他、[[火器管制レーダー]]、[[ソナー]]、探照灯、錨、短艇、クレーンの操作も担当する。
: 科の長は砲雷長であり{{Sfn|海上自衛隊|1972|loc=別表（第２条関係）}}、またその所掌業務の一部を分掌するため砲術長、水雷長および立入検査長が配される{{Sfn|海上幕僚長|2013|p=47}}。その他の幹部自衛官として、砲術長の下に砲術士・電整士、水雷長の下に水雷士、立入検査長の下に立入検査士、また運用士も配される{{Sfn|海上自衛隊|1972|loc=別表（第２条関係）}}。海曹士としては、[[海上自衛隊#攻撃要員|射撃員]]や[[海上自衛隊#攻撃要員|魚雷員]]、[[海上自衛隊#攻撃要員|水測員]]および運用員が配される{{Sfn|海上幕僚長|2013|p=70}}。
; 飛行科
: 艦載機の操縦、発着艦指揮、運用、整備、およびそれに係る補給を担当する。航空機非搭載艦には存在しない。
: 科の長は飛行長であり、またその所掌業務の一部を分掌するために整備長、艦上救難長（ひゅうが型・いずも型の場合）が配される{{Sfn|海上自衛隊|1972|loc=別表（第２条関係）}}。その他の幹部自衛官として飛行士および航空管制士（ひゅうが型・いずも型の場合）が配されるほか、整備長の下に整備士、艦上救難長の下に艦上救難士が配される{{Sfn|海上自衛隊|1972|loc=別表（第２条関係）}}。海曹士としては、[[海上自衛隊#航空要員|航空機体整備員]]、[[海上自衛隊#航空要員|航空発動機整備員]]、[[海上自衛隊#航空要員|航空電機計器整備員]]、[[海上自衛隊#航空要員|航空電子整備員]]、[[海上自衛隊#航空要員|航空武器整備員]]、発着艦員、航空管制員（ひゅうが型・いずも型の場合）が配置されている{{Sfn|海上幕僚長|2013|p=71}}。
; 機関科
: エンジンや発電機・補機、空調機器の運転・整備、燃料、真水、空調の管理を担当する。また、火災や浸水に対して、[[ダメージコントロール]]といわれる応急作業を担う。
: 科の長は機関長であり{{Sfn|海上自衛隊|1972|loc=別表（第２条関係）}}、またその所掌業務の一部を分掌するため応急長が配される{{Sfn|海上幕僚長|2013|p=48}}。その他の幹部自衛官として機関士が配されるほか、場合によって応急長の下に応急士も配される{{Sfn|海上自衛隊|1972|loc=別表（第２条関係）}}。海曹士としては、[[海上自衛隊#機関要員|蒸気]]員、[[海上自衛隊#機関要員|ガスタービン]]員、[[海上自衛隊#機関要員|ディーゼル員]]、[[海上自衛隊#機関要員|電気員]]、[[海上自衛隊#機関要員|応急工作員]]、[[海上自衛隊#航空要員|艦上救難員]]が配される{{Sfn|海上幕僚長|2013|pp=71-72}}。
:* 機関長
; 補給科
:: 機関科所掌業務全般を指揮監督する。
::* 機関士
::: エンジンや発電機・補機の運転・整備、燃料の管理を指揮監督する。[[海上自衛隊#機関要員|ガスタービン]]員、[[海上自衛隊#機関要員|ディーゼル員]]が配置される。
:* 応急長、応急士
:: 応急作業、空調機器の運転・整備、真水の管理、電機の整備を担当する。 [[海上自衛隊#機関要員|電気員]]、[[海上自衛隊#機関要員|応急工作員]]、ひゅうが型及びいずも型以外のヘリコプター搭載護衛艦では[[海上自衛隊#航空要員|艦上救難員]]が配置されている。艦種によっては応急長・応急士どちらか1人の配置となる場合もある。
 
* 4分隊（補給科、衛生科）
: 経理、補給、庶務、給食、艦内の衛生管理や乗組員の健康管理や診療、衛生機材の整備などを担当する。
: 科の長は補給長とされ、またひゅうが型・いずも型ではその他の幹部自衛官として補給士も配される{{Sfn|海上自衛隊|1972|loc=別表（第２条関係）}}。海曹士としては[[海上自衛隊#経理・補給要員|補給員]]、[[海上自衛隊#経理・補給要員|経理員]]、[[海上自衛隊#経理・補給要員|給養員]]が配される{{Sfn|海上幕僚長|2013|pp=71-72}}。
:* 補給長
; 衛生科
:: 経理、補給、庶務、給食を指揮監督する。[[海上自衛隊#経理・補給要員|補給員]]、[[海上自衛隊#経理・補給要員|経理員]]、[[海上自衛隊#経理・補給要員|給養員]]が配置されている。
: 科の長は衛生長とされ{{Sfn|海上自衛隊|1972|loc=別表（第２条関係）}}、またその他の幹部自衛官として衛生士が配されることとされているが、これらの幹部隊員（衛生担当）の配員がない場合は補給長が兼務することになっている<ref>{{Cite report|和書|author=海上幕僚長|year=1998|url=http://www.clearing.mod.go.jp/kunrei_data/e_fd/1998/ez19981208_05621_000.pdf|title=海上自衛隊物品管理補給基準について（通達）}}</ref>。海曹士としては[[海上自衛隊#その他陸上要員等|衛生員]]が配される{{Sfn|海上幕僚長|2013|pp=71-72}}。
:* 衛生長
:: 艦内の衛生管理や乗組員の健康管理や診療、衛生機材の整備を担当する。[[海上自衛隊#その他陸上要員等|看護長]]、[[海上自衛隊#その他陸上要員等|衛生員]]が配置されている。補給長が兼務する場合が多い。
:: 専任の衛生長が配置される場合は幹部自衛官である医師（医官）が指定されるため、各種医療行為を実施するほか、医官・衛生員を指揮監督する。
::* 衛生士
::: 歯科衛生士法によって規定された歯科衛生士ではなく、衛生長の下で分隊士業務を務める歯科医官を、海上自衛隊では歯科衛生士と呼称する。内科衛生士や外科衛生士も同様である。[[診療放射線技師]]、[[歯科技工士]]が配置されている。
 
=== 内務管理 ===
* 5分隊（飛行科）
==== 分隊 ====
: 艦載機の操縦、発着艦指揮、運用、整備、およびそれに係る補給を担当する。航空機非搭載艦には存在しない。
自衛艦は自己完結型で長期の行動もすることから、内務面の編成に意を用いている。これが分隊編成で、護衛艦の場合、艦長・副長の下に5つの分隊がある。各分隊は下記のようにおおむね科と連動しているが、分隊長は必ずしも科長がある必要はない{{Sfn|渡邉|2009}}。たとえば砲雷長が副長である場合、第1分隊では次席幹部の砲術長か水雷長が分隊長となる。同様に、例えば機関長が副長ではなくとも先任士官（副長の次の幹部）である場合、第3分隊ではやはり次席の応急長が分隊長となることが多い{{Sfn|渡邉|2005}}。また分隊の先任海曹は、人事や昇任などで直接に分隊員の面倒をみる{{Sfn|渡邉|2009}}。
:* 飛行長、飛行士
 
:: 艦載機の操縦資格保持者（操縦士＝パイロット）が配置され、艦載機の操縦を指揮監督するほか、飛行作業時には発着艦管制を行う。航空機搭載中は当該搭載機の[[海上自衛隊#航空要員|操縦士]]、[[海上自衛隊#航空要員|航空士]]が配置されるほか、ひゅうが型及びいずも型においては航空管制員が配置されている。艦種によっては、飛行長のみの配置となる。
* 第1分隊 - 砲雷科
:* 整備長、整備士
* 第2分隊 - 航海科・船務科
:: 艦載機の運用、整備、それに係る補給を指揮監督する。[[海上自衛隊#航空要員|航空機体整備員]]、[[海上自衛隊#航空要員|航空発動機整備員]]、[[海上自衛隊#航空要員|航空電機計器整備員]]、[[海上自衛隊#航空要員|航空電子整備員]]、[[海上自衛隊#航空要員|航空武器整備員]]、ひゅうが型及びいずも型においては艦上救難員が配置されている。艦種によっては整備長のみの配置となる。
* 第3分隊 - 機関科
* 第4分隊 - 補給科・衛生科
* 第5分隊 - 飛行科
 
==== 警衛と甲板 ====
艦内には、分隊のほかに、副長を頂点とする内務管理の系統が存在する{{Sfn|渡邉|2005}}。
; 警衛
: 乗員の規律の管理を行うための系統で、各分隊で先任の海曹が「分隊警衛海曹」となる。そしてこれらの分隊警衛海曹を統括するのが[[曹士の能力活用#海上自衛隊|先任伍長]]である{{Sfn|渡邉|2005}}。またその指導監督にあたるのが「警衛士官」である{{Sfn|海上幕僚長|2013|p=51}}。
; 甲板
: 日課の施行や艦内の整備、外容の整斉など、艦の威容を保つために日常行われる諸作業の系統で、各分隊で中堅どころの海曹が当番制で「分隊甲板海曹」となる。これを統括する「甲板海曹」は「親甲板」とも俗称され、掌帆長（運用員長）が兼任する{{Sfn|渡邉|2005}}。これらを指揮する「甲板士官」としては、最も若い幹部が指定されて、副長の下で「総員起こし」から「巡検」まで、一日中艦内をくまなく見て回ることになる<ref>{{Cite web|date=2010-06-05|author=佐藤常寛|url=https://ch-nippon.海上自衛隊hatenadiary.org/entry/20100605/1275706758|title=佐藤常寛氏（海上自衛隊元海将補）インタビュー|accessdate=2020/12/29}}</ref>。
 
この先任伍長や掌帆長、分隊先任海曹などは先任海曹室（CPO）を構成し、艦の内務における重要な地位を占めている{{Sfn|渡邉|2009}}。
== 艦内の部署 ==
 
大別して戦闘部署、緊急部署、作業部署の3部署がある。
=== 艦内の部署 ===
大別して戦闘部署、緊急部署、作業部署の3部署がある{{Sfn|渡邉|2009}}。
 
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=== 艦内生活 ===
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=== 艦内生活の概要 ===
ファイル:Shirayuki 03.JPG|医務室
航海中は交代制、または交代なし総員配置による哨戒配備、停泊中は、昼間の8時間勤務が標準となる。
ファイル:Shirayuki 04.JPG|浴室
ファイル:Shirayuki 05.JPG|居住スペース{{Efn2|写真は幹部居室。曹士の居室には固有の机などはなく、3段ベッドの艦も多い。}}
</gallery>
 
== 活動 ==
艦内での飲酒については、比較的寛容な[[イギリス海軍]]を手本として設立された[[日本海軍]]では飲酒が「紳士の嗜み」として許され、一時期は日本での[[スコッチウイスキー]]の最大消費者でもあった。また[[ニッカウヰスキー|大日本果汁]]は海軍が監督工場として優先的に原料の[[オオムギ|大麦]]を割り当てていたため、戦時中でも事業の継続が可能だった<ref>[http://www.nikka.com/80th/story/rin/page8.html ニッカウヰスキー公式・凛としてP.8]</ref>。それに対し海上自衛隊では、[[ジョセファス・ダニエルズ]]の命令により禁酒を徹底していたアメリカ海軍の流れを汲み、階級にかかわらず一切許可されず、艦内で飲酒した者に対する厳重な罰則規定も存在する。日本海軍と同様に、艦内には「[[酒保]]」が設けられているが、これは生活必需品や嗜好品等を売る仕入れ値販売（利益を生むと問題となるため）の艦内売店を伝統的にそう呼ぶだけであり、酒が保管されている訳ではない。（旧海軍時代は酒も売られていた）
=== 日課 ===
[[軍艦旗#日本の軍艦旗・自衛艦旗|自衛艦旗]]は、航海中は常時後部旗竿に掲げているが、停泊中は朝8時に掲揚する。「自衛艦旗揚げ方5分前」の号令が入る時点で、既に艦長以下総員が後甲板に整列を終えており、総員挙手の敬礼とラッパの吹奏を受けて、当直士官の令のもと、当直警衛海曹と当直海士（当番）によって掲げられる。その後は分隊整列が行われ、壇上に上がった副長に対して各分隊が順番に報告したのち、副長からの達し事項が伝えられる。その後、副長の令を受けて、今度は各分隊（科）、ついで班ごとの話となる{{Sfn|渡邉|2009}}。
 
停泊中は、午前・午後ともおおむね整備作業に費やされる。午前の整備作業が終わると甲板掃除、昼食と続き、体操の後に副長による課業整列を行って、午後の整備作業となる。午後の課業が終わると夕食、上陸員の上陸となる。ただし護衛艦は、航海時・停泊時を問わずいつでも行動できる体制を維持しており、停泊時は課業終了後も上陸せずに勤務に就く乗員が必ずいる。これらの当直員は、夕方日没前に「自衛艦旗降ろし方5分前」で後甲板に整列し、日没と同時に当直士官の令で自衛艦旗が降ろされる{{Sfn|渡邉|2009}}。
勤務時間などは「海上自衛官の勤務時間及び休暇に関する達」（昭和38年2月18日海上自衛隊達第15号）などで規定されており、夏期（4月1日から9月30日まで）の平日は、「[[総員起こし]]」と呼ばれる午前6時起床、体操後に朝食を摂り、午前8時から11時45分と午後1時から午後4時30分まで課業を行う。午後7時30分に巡検が行われ、午後10時消灯となる。[[自衛艦旗]]は、停泊中は午前8時の課業開始時に掲揚され、日没と同時に下ろされるが、航行中は国際法に基づき常時掲揚している。
 
夜8時には「巡検」が行われる。これは副長（不在時には当直士官）が当直警衛海曹の先導で艦内を見て回るもので、各居住区に点検番をおいて点検官に報告することになるため、点検前には甲板掃除に加えてベッドなどの整頓が必要となる。また巡検時には「巡検ラッパ」が吹奏される。ただし航海中は巡検のかわりに「火の元点検」とすることが多く、この場合は点検番やラッパ吹奏は不要となる{{Sfn|渡邉|2009}}。
; 停泊中の起床
: 午前6時（10月から3月の停泊時は午前6時半）
; 停泊中の消灯
: 午後10時
; 食事
: 1日3回。かつては[[夜食]]もあり1日4回だったが、予算と健康上の観点から廃止された。毎週金曜日の昼食には[[海軍カレー|カレー]]が出される。週休二日制が施行される以前は土曜日に提供されていた。これは[[半ドン]]時代の土曜日は午前中大掃除や作業をして午後から上陸（退勤）という日課だったため、大掃除等に調理員を何人か差し向けた状態の少人数でも調理でき、後片付けも比較的楽であることから当直以外の調理員は上陸でき、かつ残りは翌朝のおかずにもできたため採用された。また、長期にわたる遠洋航海途上等において、乗員の曜日感覚を維持する目的でもあり、停泊においては休みの前日を知らせる昼食という意味も込められている。なお、曜日・航泊を問わず大きな訓練・作業があった後の食事は、調理に時間がかからないことからハヤシライスが提供される艦も多い。
; 調理
: 熱源は[[電気]]又は[[蒸気]]であり、[[ガス燃料|ガス]]は使用しない。米を研ぐ際は[[海水]]を使用し、炊くときに真水を使用していたが、現在は真水製造能力に余裕がある艦は全て真水を用いているほか、無洗米を調達している艦もある。
; ゴミ・汚水
: [[海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律|海洋汚染防止法]]の適用を受ける。ゴミについては基本的に寄港地で処理し、残飯は法定海域を航海中は[[ディスポーザー]]にかけ、それ以外はゴミに出す。汚水は、法に基づいて艦内に設置された装置で処理し、放流する。油が混じった機関室汚水等は油水分離器にかけ処理したうえで法定海域において放流し、分離した油分は停泊中に廃油船へ移載する。
; 真水管制
[[ファイル:Shirayuki 04.JPG|thumb|250px|浴室]]
: 造水能力が向上し、かつてほど厳しくはなくなったが、真水は貴重品とされる。消火用水、エンジンや機器の冷却水、便所の洗浄水（ウォシュレットの噴射水を除く）は海水を使用するほか、航海中において浴槽の湯は海水を沸かして使用し、風呂上がりのシャワーのみ真水の湯とする。造水能力が低い艦や戦闘が予期される状況では真水管制を下令し、[[洗濯]]や入浴の間隔・要領を指定するなどの制限を実施する。
; 娯楽
: 乗員居住区及び[[食堂]]に、[[テレビ]]が1台以上設置されているが、陸岸から離れるとテレビの地上波は届かない。[[日本における衛星放送|日本の衛星放送]]の輻射も[[日本列島]]に合わせてあり、やはり遠方になると映らない。このため2010年代頃から順次、[[スタンドアローン]]の[[ビデオ・オン・デマンド|VOD]]システムを搭載している。これは艦内に専用サーバーを設け、各部屋のテレビから視聴できるもので、乗員が停泊中にテレビ番組を録画したり、私有のDVD等をダビングして利用する（艦艇の乗組員は、住民票が艦艇にあるため違法ではない。また性的なコンテンツは録画・ダビングできない部内規定がある）。その他、私物や官給品の書籍による読書や自主学習、[[トランプ]]ゲーム、携帯式ゲーム機（情報保全のため持ち込みには行政文書に基づく登録が必要であり、居住区以外では使用できないほか、メモリーカードも持ち込みできない）などで自由時間を過ごしている。コンセントの[[電圧]]は日本の一般家庭(100V)より高く(115V)、家電製品を使用する場合、対応する[[ACアダプタ]]か[[変圧器]]の使用が必要とされる。
{{-}}
 
=== 訓練 ===
; 艦内空間
護衛艦は、建造や修理のために一定期間ごとに造船所に入る必要があることから、この一定期間を「訓練周期」として、これを数期に分けて練度を順に追って確実に向上させるという「周期訓練」の方式をとっている{{Sfn|渡邉|2005}}。
[[ファイル:Shirayuki 05.JPG|thumb|250px|居住スペース(写真は幹部居室。曹士の居室には固有の机などはなく、3段ベッドの艦も多い)]]
: [[むらさめ型護衛艦|むらさめ型]]以降の新鋭艦は、従来艦より大型化されたために居住空間が広くなり、2段ベッド化された艦もあるなど生活環境は改善されている。
 
周期訓練は、新造艦の場合は「就役訓練」、大規模修理後の艦の場合は「再錬成訓練」で始まる。再錬成訓練は[[海上訓練指導隊群|海上訓練指導隊]]の支援のもと、そのベテラン幹部・海曹の乗艦指導を受けて行うものである。また通常、これに先立って、全くの個艦で「慣熟訓練」を行ったうえで再錬成訓練に臨むことが多い{{Sfn|渡邉|2005}}。
; 家族等との通信
: カード式船舶[[公衆電話]]が設置されている艦もあるが、料金が高いうえに状況によって使用を制限されることもある。停泊中であっても、金属で覆われた艦内に[[携帯電話]]の電波が届く箇所は限られており、秘密保全の関係で持ち込むことができない区画もある。このため2010年代以降から、航海中において艦内にWi-Fiスポットを設け、私有スマートフォンに専用アプリをダウンロードすることにより家族とのメール（機密情報等が送付されないようソフトウェアでスキャンされる）ができるシステムが整備されている。なお、このシステムも状況によっては使用を制限される。[[郵便]]は、[[基地業務隊]]等の陸上部隊を経由する。たとえ長期の航海であっても、艦の経理員による手続きが行われれば、寄港地に転送される。特に遠洋航海などにおいては、指定され講習を受けた乗員などが、艦付きの臨時[[郵便局]]を編成し、郵便業務を行うことがある。
 
再錬成訓練で個艦訓練が一段落すると、次に護衛隊、更には護衛隊群単位での錬成訓練へと順次に拡大していく。またその最中にも、個人・各科および個艦訓練も適宜に行われる。最終的には、秋口に行われる全国規模の「海上自衛隊演習」や、晩秋に行われる「訓練検閲」が一つの区切りとなる{{Sfn|渡邉|2005}}。
; 女性自衛官の乗組み
: 陸上の施設と違い、空間の利用に制限がある護衛艦では、女性用トイレや風呂の設備を作る余裕がなかったことから、女性自衛官の配置制限が行われてきた。しかし、09年3月就役の[[ひゅうが (護衛艦)|「ひゅうが」]]からは女性自衛官の配置が開始された。以降の新造護衛艦は女性配置を前提に設計を行っており、女性専用のトイレや風呂、居住区を備える。2009年以前の就役艦についても順次改修を受けているが、艦内容積や設計の問題や、除籍時期を鑑みた費用対効果の関係等から改修されない艦もある。
 
=== 医療 ===
[[ファイル:Shirayuki 03.JPG|thumb|250px|医務室]]
護衛艦の艦内には医務室が設けられており、[[軍医]]として[[医官]]（医師免許を持つ自衛官）や、[[救急救命士]]や[[看護師]]を含む[[衛生兵|衛生員]]が勤務する。医務室には、医官のための手術台や医療機器が備え付けられており、医官による簡単な手術が可能になっている。ただし、医官は、すぐには患者を後送できない比較的長い期間の航海を実施する場合か、有事が予想される場合に限って乗り組むものであり、平時には衛生員だけが艦に乗組んでいる。衛生員は医師免許を持たないため、医療行為を実施することは許されない。（ただし[[船舶に乗り組む衛生管理者]]として、法で定められた最低限度の医療行為は許されている。）
 
航海中、艦内に医官が居ない状況下で患者が発生した場合は、衛生員が簡単な応急処置を施しつつ、すみやかに[[海上自衛隊]]の飛行艇や護衛艦搭載のヘリコプターを使って患者を後送する。艦内の食堂と士官室は、有事の際には臨時医務室として使用される。護衛艦において重篤な患者が多数発生して衛生科員の処置能力を超える場合には、[[トリアージ]]による選別後に一部または全部の患者が他の艦船や基地などに後送されることとなる。
 
南極輸送の任務に就く[[砕氷艦]]では、航海中に患者を後送することが難しいことから、平素から医官の乗り組みが認められており、医官1名・歯科医官1名の計2名が定員である。手術の際は歯科医官が麻酔を担当することになっている。
 
2009年から現在まで継続中の、[[ソマリア]]沖・[[アデン湾]]における[[ソマリア沖の海賊|海賊]]対処行動に従事する護衛艦においては、常に海賊との戦闘を想定しており、医官と歯科医官に加えて、放射線技師と臨床検査技師が乗り組み、本格的な外科手術を行えるよう特別に配慮されている。
{{-}}
 
=== 捜索救難 ===
護衛艦には、海上救難部署が定められており、救助用器材も装備している。これに加えて、[[潜水士]]が数名乗組んでいるほか、航空機搭載中は[[降下救助員]]も乗組んでおり、船舶火災、溺者救助、航空機救難、曳航などの救難任務にも対応できる。
 
=== 乗員の当直 ===
護衛艦は、航海時・停泊時を問わずいつでも行動できる体制を維持しており、停泊時は課業終了後も上陸せずに勤務に就く乗員が必ずいる。乗員の内、[[海士]]は5日に1回、[[海曹]]は6日に1回の割合で当直勤務につく。大型の外航船舶や練習船の様な官公庁船と同様に、乗員全員が上陸して艦内が無人になることはない。
 
[[艦長]]及び副長を除く幹部と先任海曹は、6日に1回が標準であるが現員による。停泊中の当直には、当直士官、副直士官、当直警衛海曹、舷門（艦艇の一般受付窓口兼警衛場所の総称）当直海曹、舷門当番など、職種に応じて数種ある。また、航海中の当直には、乗員を2~4つのグループに分け当直勤務をさせる。通常航海直（航海当番）、艦内哨戒第3配備から第1配備へと、状況に応じて変化させる。この当直体制は、各科（砲雷科、船務科、機関科）で異なる。防火防水部署などの緊急部署が発動された際は、総員が各々の配置に付く。
 
====当直士官====
当直士官は、艦長が艦の指揮を執らない間の艦の指揮を代行する任務を帯びた士官である。通常航海時には砲雷長、船務長、航海長があたり、停泊時はこの3名に機関長、補給長が加わる。状況により異なるが、当直士官の判断で行える行為には明確な制限規定が示されており、規定以上の行為には艦長の許可が必要である。
 
=== 配備 ===
ここで言う配備とは、艦艇の警戒レベルを意味する。
以下の4種類が存在し、上記のものほどレベルが高い。
 
* 戦闘配備-交替は無い。戦闘状態もしくは戦闘がひっ迫している状況下の配備。艦内の通行も制限される。各区画は完全に閉鎖され「非常閉鎖」と呼ばれる。食事は食堂ではなく各部署配置でとられ、缶詰やレトルト、握り飯等の戦闘配食となる。循環空気も遮断されるため、一定時間なら生物化学兵器や放射能汚染環境下にも対応する。
* 哨戒配備-下記の3種がある。通行の少ない一部の区画が閉鎖され「警戒閉鎖」と呼ばれる。出港中は常時哨戒配備であり、入港中も状況に応じて哨戒配備となる。
** 第1配備-交替は無い。戦闘などの事態が差し迫っている場合の配備。総員による戦闘配置とほぼ同等。
** 第2配備-人員は2交替制で勤務する。
** 第3配備-人員は3交替制で勤務する。航行中は最も一般的な配備となる。
 
第1配備以上になると居住区画のベッドは取り外され、乗員が自分の部署で寝ることや、ベッドが外された居住区画には必要物資が積載されることも想定されている。
 
== 艦体設計と生残性 ==
[[File:US_Navy_050621-N-6843I-001_Damage_Controlman_1st_Class_Schoen_Riley_from_Sams_Valley,_Ore.,_trains_Japan_Maritime_Self_Defense_Force_(JMSDF)_Sailors.jpg|thumb|250px|米海軍の施設で浸水への対処を訓練する海上自衛隊の応急員]]
{{See also|軍艦構造}}
[[太平洋戦争]]の戦訓と、[[戦後]]のアメリカ海軍から得た教示を踏まえて、生残性を重視した設計となっている。[[ダメージコントロール]]を重視して被弾時に浸水口となる[[舷窓]]を廃し、艦内の要所には防水扉を設置しており、浸水はもとより火災や化学兵器による攻撃を受けても直ちに防水扉を閉鎖して被害の拡大を抑える設計となっている。
 
艦内での食事は、調理のために火の気を使うことはなく、火を使わなければ調理できない料理は、代わりに電気コンロ、電気オーブンもしくは蒸気によって調理し、火災を予防している。艦内の士官室や艦長公室にある内装や装飾品の材質も、火災を拡大させないよう木材等の可燃物を使わないことにこだわる徹底ぶりである。また、[[核戦争]]が発生して[[放射性降下物]]を浴びることも想定しており、シャワーで艦に付着した塵を洗い落とす放射能塵除去装置が設置されている。特に、イージス艦や2010年代ごろからの建造艦では、放射性物質を濾過するフィルターを装備した換気装置を備える。さらに悪条件下でも活動できるよう、艦内の気圧を高めることでフィルターでは濾過できない生物化学兵器や放射性ヨウ素等の放射性ガスの侵入を防ぐ空調設備をも備えている。
 
護衛艦では、隊員はダメージコントロールの訓練を平素から実施している。ダメージコントロールにあたって必要となる電気等のエネルギーを確保するため、発電機等は艦内の2ヶ所以上に分散して配置され、一度の損害で電源が全て失われないように配慮されている。
 
設計が古い艦では、上部構造物内の各種[[弾薬庫]]が仮に爆発しても、艦内が破壊されないよう爆風を逃す機能として、弾薬庫側面の外壁に円形の爆風逃がしが設置されている。
新しい艦は被弾しにくい個所に弾薬庫を配置しているほか、ハロンガスや注水システムなどの自動消火設備を有する。
 
[[装甲]]は、艦の中枢部である[[戦闘指揮所]]や艦橋に限って装備されるが、至近距離の海面に[[対艦ミサイル]]等が墜落した場合に散乱する破片から護衛艦を防御する以上の効果は期待されず、あくまでもダメージコントロールを補助するものである。現代の海戦では、対艦ミサイルや誘導[[魚雷]]の威力に比べて装甲の防御力には限界があるため、[[電磁パルス]]（EMP）や敵からの妨害電波等（ECM）の脅威から艦内の電子機器を防護する[[電子戦]]システムや、[[対空ミサイル]]等の武器を駆使して被弾前に脅威を排除することが生残性を左右しており、日本を含む世界中の海軍艦艇の課題となっている。
 
== 主な装備 ==
; 兵装
<sup>×</sup>が付いている装備は現用でないもの
{{col|
:; 砲熕兵器
:* <sup>×</sup>[[Mk 22 3インチ砲|50口径3インチ緩射砲]]
:* <sup>×</sup>[[Mk 33 3インチ砲|50口径3インチ連装速射砲]]
:* <sup>×</sup>[[Mk 12 5インチ砲|38口径5インチ単装砲]]
:* <sup>×</sup>[[Mk 39 5インチ砲|54口径5インチ単装砲]]
:* [[Mk 42 5インチ砲|73式54口径5インチ単装速射砲]]
:* [[オート・メラーラ 76 mm 砲|62口径76ミリ単装速射砲]]
:* [[オート・メラーラ 127 mm 砲|54口径127ミリ単装速射砲]]
:* [[Mk 45 5インチ砲|62口径5インチ単装速射砲]]
:* [[ファランクス (火器)|高性能20mm機関砲]]
|
:; [[ミサイル]]兵器
:* [[シースパロー (ミサイル)|シースパロー個艦防空ミサイル]]
:* [[ESSM|ESSM個艦防空ミサイル]]
:* [[スタンダードミサイル#SM-1シリーズ|SM-1艦隊防空ミサイル]]
:* [[スタンダードミサイル#SM-2シリーズ|SM-2MR艦隊防空ミサイル]]
:* [[RIM-161スタンダード・ミサイル3|SM-3ブロックI弾道弾迎撃ミサイル]]
:* [[ハープーン (ミサイル)|ハープーン艦対艦ミサイル]]
:* [[90式艦対艦誘導弾]]
:* [[RAM (ミサイル)|SeaRAM近接防空ミサイル]]
|
:; [[水雷]]兵器
:* <sup>×</sup>[[ウェポン・アルファ|Mk.108対潜ロケット]]
:* <sup>×</sup>[[M/50 375mm対潜ロケット砲|71式ボフォース・ロケット・ランチャー]]
:* [[アスロック|アスロック対潜ミサイル]]
:* [[RUM-139 VLA|VLA対潜ミサイル]]
:* [[07式垂直発射魚雷投射ロケット]]
:* <sup>×</sup>[[73式魚雷|73式短魚雷]]
:* [[97式魚雷|97式短魚雷]]
:* [[12式魚雷|12式短魚雷]]
}}
; 光学兵装
* 艦橋の左右に光学双眼鏡が装備され、常時3名の見張員が左右両舷と艦尾に立直している。固定式双眼鏡に録画機能は無く、採証能力はない。また、市販のカメラ及びビデオカメラを艦橋に常備している。なお、一部の艦は光学採証（暗視）装置OAXシリーズを装備している（[[あぶくま型護衛艦|DE]]、[[はやぶさ型ミサイル艇|PG]]など）ほか、多くの艦は[[射撃管制装置]]や[[CIWS]]の光学照準器を暗視装置代わりに使用できるようになっている。[[3900トン型護衛艦|FFM]]では新型の光学採証装置OAX-3が搭載されることとなった。
; 電子兵装
:; [[レーダー]]
:: [[自動船舶識別装置]]（AIS）も装備されているが自ら発信することはあまりない。
{{col|
::; [[2次元レーダー]]
::* [[OPS-18|OPS-16/17/18]] 対水上レーダー
::* [[OPS-28]] 対水上レーダー
::* [[OPS-19]] 航海レーダー
::* [[OPS-20]] 航海レーダー
::* [[OPS-11]] 対空レーダー
::* [[OPS-14]] 対空レーダー
|
::; [[3次元レーダー]]
::* [[AN/SPS-52|SPS-52B]] 対空レーダー
::* [[OPS-12]] 対空レーダー
::* [[OPS-24]] 対空レーダー
::* [[FCS-3#OPS-50|OPS-50]] 対空レーダー
::* [[AN/SPY-1]] 多機能レーダー
::* [[FCS-3#あさひ型への搭載 (OPY-1)|OPY-1]] 多機能レーダー
}}
 
:; [[海上自衛隊のソナー|ソナー]]
:; [[海上自衛隊の電子戦装置|電子戦装置]]
:* [[海上自衛隊の電子戦装置#電波探知装置|電波探知装置（ESM）]]
:* [[海上自衛隊の電子戦装置#電波妨害装置|電波妨害装置（ECM）]]
:* [[海上自衛隊の電子戦装置#電波探知妨害装置|電波探知妨害装置（ESM/ECM兼用）]]
:* [[Mk 36 SRBOC]]（Mk.137発射機）
:** [[チャフ]]
:** [[フレア (兵器)|フレア]]
:** 投棄式電波妨害機
 
:; [[海上自衛隊のC4Iシステム|C4Iシステム]]
:* [[SUPERBIRD|スーパーバード]]衛星通信装置
:* [[戦術データ・リンク]]
:* [[戦術情報処理装置]]
:* [[射撃管制装置#射撃指揮システム (海洋戦における射撃管制装置)|射撃指揮装置]]
 
; [[艦載ヘリコプター]]
* [[SH-60J (航空機)|SH-60J]]
* [[SH-60K (航空機)|SH-60K]]
* [[アグスタウェストランド AW101|MCH-101]]
 
; 搭載艇、搭載車輌
* 内火艇（人員輸送、救助、各種作業用）
* 公用自転車（書類受け取り業務他汎用）
* 折り畳みリヤカー（寄港地における物件搭載他汎用）
 
; [[海上自衛隊の個人装備|個人装備]]
[[ファイル:Shirayuki 06.JPG|thumb|150px|12.7mm機関銃用の武器庫、12.7mm機関銃の本体と銃身が収められている（中央に9mm拳銃と64式7.62mm小銃も展示されている）]]
* [[9mm拳銃]]（幹部護身用、近年では[[護衛艦付き立入検査隊]]員も使用する）
* [[9mm機関けん銃]]（立入検査隊員、警備、陸戦用）
* [[64式7.62mm小銃]]（警備、陸戦用）
* [[62式7.62mm機関銃]]（対小型船、警備、陸戦用）
* [[ミニミ軽機関銃|5.56mm機関銃MINIMI]]（対小型船、警備、陸戦用）
* [[ブローニングM2重機関銃|12.7mm重機関銃M2]]（対小型船、警備用）
* [[散弾銃]]（[[ベネリM3|ベネリM3T]]<ref>[https://web.archive.org/20100410211221/http://www.mod.go.jp/msdf/ccf1/1ed/hyuga/topic/20100308/index.htm ひゅうがの訓練・作業風景]</ref>）（警備用）
* [[21.5mm信号けん銃]]
 
; その他艤装品
* 洋上給油装置（受油装置）
* デッキクレーン
* [[フィンスタビライザー]]（減揺装置）
* 造水装置
* 大型冷蔵庫
* 調理器具（蒸気調理器、電気調理器）
* [[ディスポーザー]]（残飯粉砕器）
* 空調装置
* NBC戦用散水装置
* 汚物処理装置（糞尿を[[真正細菌|バクテリア]]を介して自然分解させる）
* 筋力トレーニング器具一式
* 各種消火装置
* 注排水装置
* 自動販売機
* [[アイスクリーム]]ストッカー
* コーサル倉庫（予備の部品の保管室）
 
== 艦種と艦級 ==
{{Main2|護衛艦各艦の一覧|海上自衛隊艦艇一覧#護衛艦}}
黎明期のPFを除き、[[1953年]]（昭和28年）度計画で、日本での水上戦闘艦の国産が再開されて以後、護衛艦は、甲型警備艦（DD）と乙型警備艦（DE）の2系統で整備されてきた<ref name="design">{{Cite journal|和書|year=2011|month=6|title=1.船体デザイン (護衛艦の技術的特徴)|journal=[[世界の艦船]]||issue=742||pages=100-105||publisher=海人社|naid=40018815744}}</ref>。現役艦の総数は50隻弱で、ほかに若干が練習艦に類別変更して使われている。
 
以下、系統ごとに時系列順で列記する。太字は現用、（　）は計画・建造中。
 
=== 護衛艦（PF） ===
[[アメリカ海軍]]の[[タコマ級フリゲート|タコマ級哨戒フリゲート]]の貸与による[[くす型護衛艦|くす型]]においてのみ、アメリカ海軍のもの（{{Lang-en|Patrol Frigate, '''PF'''}}）を踏襲するかたちで採用された艦種記号である。その艦名と自虐から「雑木林艦隊」とも呼ばれた。同型の運用終了に伴い、海上自衛隊においては現存しない。
 
;艦級一覧
* [[くす型護衛艦|くす型]]
 
=== 甲型警備艦（DD・FFM） ===
諸外国のフリゲート～巡洋艦に相当し、外航護衛（外洋作戦）に任ずる。DD、DDC、DDK、DDA、DDG、DDH、FFMがこれに分類される。
 
これらの各艦種記号のうち、DDG、DDH、FFMは公式の艦種記号として使用されているが、DDKやDDA、DDCはそれぞれの特色を示す付加的なもので、いずれも公式には「DD」を使用しており非公式の艦種記号である。また、DDG、DDHに関しても、先述の厳密な行政文書上の区分においては使用されておらず、すべてが一括してDDおよびFFMと称されている<ref>{{Cite web|author=[[江崎真澄]]|date=1960年9月24日|url=http://www.clearing.mod.go.jp/kunrei_data/a_fd/1960/ax19600924_00030_000.pdf|title=海上自衛隊の使用する船舶区分等及び名称等を付与する標準を定める訓令|format=PDF|accessdate=2012年9月16日}}</ref>。
 
なお日本語名称の甲型警備艦という名称は、DD各型をくくって示す場合の他、予算や登録等厳密な行政文書上の区分においてのみ使用され一般的に用いられることはほぼないが、近年は甲型警備艦とくくった場合に性格を異とするものも含まれるため、後にローマ数字を付して分類するようになっている。
 
==== 護衛艦（DD） ====
当初、[[保安庁]][[警備隊 (保安庁)|警備隊]]時代の方式を踏襲して'''甲型警備艦'''と称されていたものを[[1961年]]（昭和36年）に改称したものである（ただし先述の通り厳密な行政文書上は甲型警備艦で変わらない）。このうち、初代あきづき型については、優れた指揮統制機能を備えていたことから、非公式に'''指揮護衛艦（DDC）'''と称されることもあった<ref name="汎用DDの系譜">{{Cite journal|和書|author=藤木平八郎|year=2003|month=8|title=海上自衛隊「八八艦隊」汎用DDの系譜 「はつゆき」型から「たかなみ」型まで (特集 新DD「たかなみ」型のすべて)|journal=[[世界の艦船]]|issue=614|pages=94-99|publisher=海人社|naid=40005855328}}</ref><ref name="design"/>。
 
; 艦級一覧
* [[あさかぜ型護衛艦|あさかぜ型]]（米海軍[[グリーブス級駆逐艦|リヴァモア級/グリーブス級駆逐艦]]貸与）
* [[ありあけ型護衛艦|ありあけ型]]（米海軍[[フレッチャー級駆逐艦]]貸与）
* [[はるかぜ型護衛艦|はるかぜ型（28DD）]]
* [[あきづき型護衛艦 (初代)|初代あきづき型（OSP）]]
 
==== 対潜護衛艦（DDK） ====
'''対潜護衛艦'''（{{Lang-en|Anti Submarine Destroyer, '''DDK'''}}; Kは[[:en:Hunter-killer Group|Hunter-Killer（HUK）]]に由来）、厳密な行政文書上は'''甲型警備艦（DD）'''と称される。[[対潜戦]]（ASW）を重視した設計が行なわれており、艦隊の基準構成艦（ワークホース）とされていた。
 
; 艦級一覧
* [[あやなみ型護衛艦|あやなみ型（30~33DDK）]]
* [[やまぐも型護衛艦|やまぐも型（37~39DDK）]]
* [[みねぐも型護衛艦|みねぐも型（40~42DDK）]]
* [[やまぐも型護衛艦|あおくも型（44~49DDK）]]
* [[2500トン型護衛艦|2500トン型（49DDK）]] ※計画中止
 
==== 対空/多目的護衛艦（DDA） ====
'''対空護衛艦'''ないし'''多目的護衛艦(大型汎用護衛艦<ref>丸スペシャル　海上自衛隊艦艇シリーズ　護衛艦たかつき型★No.57/1981.11</ref>)'''（{{Lang-en|Anti-Air / All-purpose Destroyer, '''DDA'''}}）、厳密な行政文書上は'''甲II型警備艦（DD）'''と称される。
 
従来の護衛艦が搭載していた艦砲よりも長射程・高性能の54口径5インチ単装砲（初期には[[Mk 39 5インチ砲|Mk.39]]、のちに[[Mk 42 5インチ砲|Mk.42]]およびその国産化版である73式）を搭載し、その[[対空砲]]火力によって艦隊防空を担うものとされており、3・4次防の[[護衛艦隊#8艦6機体制の策定（3〜4次防）|8艦6機体制]]においては、[[#ミサイル護衛艦（DDG）|ミサイル護衛艦（DDG）]]を補完する[[防空艦]]と位置付けられていた<ref name="汎用DDの系譜"/><ref name="長田1995">{{Cite journal|和書|author=[[長田博]]|year=1995|month=6|title=8艦8機の4個群体制ついに完成！||journal=世界の艦船||issue=497||pages=96-99||publisher=海人社}}</ref>。に更にたかつき型はそれに加えて近、中、遠の各距離の対潜兵装を備え、5インチ砲による対水上戦闘を行なうことを想定しており、その後継の3600t型DDAは海上自衛隊初の[[艦対艦ミサイル]]搭載艦となる予定であったという。そのような経緯から艦の規模と相まって大型汎用護衛艦と位置付けられていた。
 
; 艦級一覧
* [[むらさめ型護衛艦 (初代)|初代むらさめ型（30/31DDA）]]
* [[たかつき型護衛艦|たかつき型（38~41DDA）]]
* [[3600トン型DDA|3600t型DDA（50DDA）]]　※計画中止
 
==== 汎用護衛艦（DD） ====
'''汎用護衛艦'''（{{Lang-en|Destroyer, '''DD'''}}）、厳密な行政文書上は'''甲型警備艦（DD）'''と称される。諸外国におけるフリゲート～駆逐艦に相当する。
 
ポスト4次防期において、[[護衛艦隊]]の兵力構成について[[護衛艦隊#8艦8機体制の確立（ポスト4次防～13中期防）|8艦8機体制（いわゆる''新八八艦隊''）]]コンセプトが採択されるのに伴って構想された艦種である。DDと聞くと初期の護衛艦を連想するが、その実は艦隊の新たな基準構成艦（ワークホース）として、従来の[[#対潜護衛艦（DDK）|対潜護衛艦（DDK）]]および[[#対空/多目的護衛艦（DDA）|対空護衛艦（DDA）]]の後継を担い、1隻でこれら2艦種を統合する新艦種とされた<ref name="長田1995"/>。
 
むらさめ型が就役を始めると、はつゆき型・あさぎり型は順次従来の地方隊（2010年代以降は護衛艦隊直轄護衛隊）に移籍となり、DEや旧型DDと共に沿海域における監視、対潜水艦哨戒、迎撃を任務としている。
 
[[ソマリア沖の海賊]]対処派遣開始以後は、あさぎり型以降の各型が所属護衛隊に関わらず持ち回りで派遣されている。
 
近年では僚艦防空をも担うあきづき型や、[[対潜戦]]重視のあさひ型なども登場しているが名称、艦種記号共に変わっていない。
 
; 艦級一覧
* '''[[はつゆき型護衛艦|はつゆき型（52~57DD）]]'''
* '''[[あさぎり型護衛艦|あさぎり型（58~61DD）]]'''
* '''[[むらさめ型護衛艦|2代むらさめ型（03~07DD）]]'''
* '''[[たかなみ型護衛艦|たかなみ型（10~13DD）]]'''
* '''[[あきづき型護衛艦 (2代)|2代あきづき型（19~21DD）]]'''
* '''[[あさひ型護衛艦 (2代)|2代あさひ型（25/26DD）]]'''
 
==== ヘリコプター搭載護衛艦（DDH） ====
{{See also|ヘリ空母}}
'''ヘリコプター搭載護衛艦'''（{{Lang-en|Helicopter Destroyer, '''DDH'''}}）、厳密な行政文書上は'''甲III型警備艦（DD）'''と称される。諸外国におけるヘリコプター搭載駆逐艦、[[ヘリ空母]]、[[軽空母]]に相当する。
 
[[第3次防衛力整備計画]]において策定された[[護衛艦隊#8艦6機体制の策定（3〜4次防）|8艦6機体制]]を実現するために構想された艦種である。有力な対潜ヘリコプターを3機搭載するという、駆逐艦級の水上戦闘艦としては世界でも最有力の航空運用能力を備えており、[[はるな型護衛艦|はるな型（43/45DDH）]]と[[しらね型護衛艦|しらね型（50/51DDH）]]は、ポスト4次防以降の8艦8機体制下においても、護衛隊群の航空運用中枢として活躍した<ref name="長田1995"/>。
 
その後、[[マルチハザード]]化や[[グローバリゼーション|グローバル化]]を背景とした任務変化に伴い、はるな型（43/45DDH）の後継となる[[ひゅうが型護衛艦|ひゅうが型（16/18DDH）]]においては、空母型の全通甲板船型としより強力な航空運用能力を備えつつ、主砲の非装備を除けばDDに比類する個艦戦闘能力も有する設計となった。
 
しかし、しらね型（50/51DDH）の後継となる[[いずも型護衛艦|いずも型（22/24DDH）]]においてはひゅうが型を原型に拡大させた上で、個艦戦闘能力では護衛艦として初めて対潜火力ほかを廃して近接防空/対水上火力のみに極限し、航空機運用及び[[MOOTW]]に特化させている。さらに2010年代末には、いずも型を改装し固定翼機を運用する計画が策定され、段階を経た改修が実行されている。
 
; 艦級一覧
* [[はるな型護衛艦|はるな型（43/45DDH）]]
* [[しらね型護衛艦|しらね型（50/51DDH）]]
* '''[[ひゅうが型護衛艦|ひゅうが型（16/18DDH）]]'''
* '''[[いずも型護衛艦|いずも型（22/24DDH）]]'''
 
==== ミサイル護衛艦（DDG） ====
'''ミサイル護衛艦'''（{{Lang-en|Guided missile weapon Destroyer, '''DDG'''}}）、厳密な行政文書上は'''甲IV型警備艦（DD）'''と称される。諸外国における[[ミサイル駆逐艦]]～[[ミサイル巡洋艦]]に相当する。
 
長射程の[[艦対空ミサイル#艦隊防空ミサイル|艦隊防空ミサイル]]を運用してエリアディフェンスを展開し、[[対艦ミサイル]]や敵航空機を迎撃し[[艦隊]]を防御するのが主な任務となる。
 
こんごう型以降の[[イージスシステム]]搭載艦（[[イージス艦]]）は、[[弾道ミサイル]]の監視任務に就くケースが増え、[[イージス弾道ミサイル防衛システム|弾道ミサイル防衛（BMD）]]能力も付与されている。
 
2020年以降、[[イージスアショア]]配備計画の頓挫に端を発し弾道ミサイル防衛専用のイージス艦建造計画も取り沙汰されているが、元々イージスアショアは海自イージス艦の負担を減らし本来の艦隊防空に注力させる事が配備理由の一つであったことから、本末転倒であるとして物議を醸している。また人材不足にあえぐ海自がさらに2隻のイージス艦を運用するのは困難ではないかとの意見もある。
 
; 艦級一覧
* [[あまつかぜ (護衛艦)|「あまつかぜ」]]
* [[たちかぜ型護衛艦|たちかぜ型（46/48/53DDG）]]
* '''[[はたかぜ型護衛艦|はたかぜ型（56/58DDG）]]'''
* '''[[こんごう型護衛艦|こんごう型（63/02/03/05DDG）]]'''
* '''[[あたご型護衛艦|あたご型（14/15DDG）]]'''
* '''[[まや型護衛艦|まや型（27/28DDG）]]'''（1隻艤装中）
 
==== 多機能護衛艦（FFM） ====
[[3900トン型護衛艦]]の建造に伴い新設された艦種。地方配備の旧型DD、DE、MSCをまとめて代替し、省人化をも実現する新艦種として計画された。諸外国で同程度サイズの艦艇に付与される「FF（フリゲート）」に、[[機雷]]/[[掃海]]を表す「Mine/Minesweeping」や多機能性を意味する「Multi-purpose」から「M」を加えている。厳密な行政文書上は'''甲V型警備艦'''と称される。しかし最終的に当初計画より大型化したため、諸外国でフリゲート～駆逐艦に相当するサイズとなった。
 
従来の海自艦艇は主に予算の制約から[[ステルス性]]設計を当初計画通り実行できないことが多かったが、3900トン型護衛艦は徹底したステルス設計が施され従前とは全く異なる印象の外観となっている。
 
2020年現在の計画では22隻の大量建造が予定されているが、投入されるであろう任務も代替すべき艦種全てのハイブリッドといった様相で、未だ未知の部分が多い艦種である。
 
; 艦級一覧
*（[[3900トン型護衛艦|3900トン型(30/01/02FFM)]]）（3隻建造中、1隻艤装中、2隻予算化）
 
=== 乙型警備艦（DE） ===
諸外国のフリゲートまたはコルベットに相当し、内航護衛（近海作戦）に任ずる。
 
==== 護衛艦（DE） ====
[[護衛艦#護衛艦（DD）|護衛艦（DD）]]の項にもある通り、'''乙型警備艦'''と称されていたものを1961年（昭和36年）に改称したもの。
 
自衛隊では'''護衛艦'''、文献によっては'''小型護衛艦'''<ref>{{Cite journal|和書|year=2005|month=1|title=DE 小型護衛艦 (写真とイラストで見る 現有護衛艦の全容)|journal=世界の艦船|issue=636|pages=107-115|publisher=海人社|naid=40006512957}}</ref>・'''沿岸用護衛艦'''<ref>よくわかる！海上自衛隊～海上防衛！護衛艦～　リバプール株式会社</ref>とも通称される。厳密な行政文書上は'''乙型警備艦（DE）'''と称される。
 
艦種記号は、諸外国での[[護衛駆逐艦]]（{{Lang-en|Destroyer Escort, '''DE'''}}）と同じものが採用されている。現在の基準に照らし合わせれば諸外国でのフリゲートに相当し、[[ジェーン海軍年鑑]]でもそのように分類されている。従来の地方隊（2010年代以降は護衛艦隊直轄護衛隊）に属し、旧式化した[[#汎用護衛艦（DD）|汎用護衛艦（DD）]]と併用されて沿海域における監視、対潜水艦哨戒、迎撃を任務としている。
 
地方配備護衛艦は旧型DDをもって充てるとの方針変換のため、1993年以降は新造艦が建造されていなかったが、26防衛大綱及び、中期防衛力整備計画（平成26年度～平成30年度）に於いて、「多様な任務への対応能力の向上と船体のコンパクト化を両立させた新たな護衛艦」として新型護衛艦の調達が明記された。各情報誌はこれをDE-Xと称し、後にDXの記述もされていたが、最終的に海自が公表した正式略号は「FFM」であり甲V型警備艦とされた。このことから今後もDEの建造は行われない可能性が極めて高く、現状ではあぶくま型の全艦退役をもってDEは姿を消すこととなる。
 
; 艦級一覧
* [[あさひ型護衛艦 (初代)|初代あさひ型]]（米海軍[[キャノン級護衛駆逐艦]]貸与）
* [[あけぼの (護衛艦・初代)|「あけぼの」]]
* [[いかづち型護衛艦|いかづち型]]
* [[わかば (護衛艦)|「わかば」]]（旧海軍[[松型駆逐艦|橘（改丁）型駆逐艦]]「梨」）
* [[いすず型護衛艦|いすず型（34/35DE）]]
* [[ちくご型護衛艦|ちくご型（42~48DE）]]
* [[いしかり (護衛艦)|「いしかり」]]
* [[ゆうばり型護衛艦|ゆうばり型（54/55DE）]]
* '''[[あぶくま型護衛艦|あぶくま型（61~01DE）]]'''
 
== 脚注 ==
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=== 出典 ===
{{Reflist|2}}
 
== 参考文献 ==
* {{Cite journal|和書|last=池田|first=徳宏|title=海自新型護衛艦の任務と能力 (特集 世界の新型水上戦闘艦)|journal=[[世界の艦船]]|year=2019|month=6|issue=901|pages=102-107|publisher=[[海人社]]|naid=40021896630|ref=harv}}
* {{Cite book|和書|editor=海上幕僚監部|year=1980|title=海上自衛隊25年史|ncid=BA67335381|ref=harv}}
* {{Cite book|和書|editor=海上幕僚監部|year=2003|title=海上自衛隊50年史|ncid=BA67335381|ref=harv}}
* {{Cite report|和書|author=海上自衛隊|year=1972|title=自衛艦の艦内の編制等の細部に関する達|url=http://www.clearing.mod.go.jp/kunrei_data/e_fd/1972/ey19720511_00032_000.pdf|publisher=海上自衛隊|ref=harv}}
* {{Cite report|和書|author=海上幕僚長|year=2013|title=自衛艦乗員服務規則について|url=http://www.clearing.mod.go.jp/kunrei_data/e_fd/2013/ez20131202_10346_000.pdf|publisher=海上自衛隊|ref=harv}}
* {{Cite journal|和書|authorlink=香田洋二|last=香田|first=洋二|year=2015|month=12|title=国産護衛艦建造の歩み|journal=世界の艦船|issue=827|publisher=海人社|naid=40020655404|ref=harv}}
* {{Cite journal|和書|last=高須|first=廣一|year=1984|month=2|title=日本軍艦の艦種類別変遷|journal=世界の艦船|issue=332|pages=82-87|publisher=海人社|ref=harv}}
* {{Cite journal|和書|authorlink=長田博|last=長田|first=博|year=1995|month=6|title=8艦8機の4個群体制ついに完成！||journal=世界の艦船||issue=497||pages=96-99||publisher=海人社|ref=harv}}
* {{Cite book|和書|editor=防衛庁技術研究本部|year=1962|title=防衛庁技術研究本部十年史|publisher=[[国立印刷局|大蔵省印刷局]]|ncid=BN05035176|ref=harv}}
* {{Cite book|和書|authorlink=牧野茂 (軍人)|title=牧野茂 艦船ノート|year=1987|last=牧野|first=茂|publisher=出版協同社|isbn=978-4879700452|ref=harv}}
* {{Cite journal|和書|last=山崎|first=眞|year=2014|month=8|title=ミサイル護衛艦建造の歩み (特集 ミサイル護衛艦50年史)|journal=世界の艦船|issue=802|pages=69-75|publisher=海人社|naid=40020135975|ref=harv}}
* {{Cite journal|和書|last=山崎|first=眞|year=2017|month=05|title=待望の空母型DDH4隻体制 運用開始! (特集 空母型DDH4隻体制完成!)|journal=世界の艦船|issue=858|pages=69-75|publisher=海人社|naid=40021145530|ref=harv}}
* {{Cite journal|和書|last=渡邉|first=直|year=2005|month=01|title=護衛艦の365日 (特集・護衛艦のすべて)|journal=世界の艦船|issue=636|pages=142-147|publisher=海人社|naid=40006512964|ref=harv}}
* {{Cite journal|和書|last=渡邉|first=直|year=2009|month=03|title=海上自衛隊護衛艦の日課 (特集・艦船勤務の今昔)|journal=世界の艦船|issue=703|pages=94-97|publisher=海人社|naid=40016438615|ref=harv}}
 
== 関連項目 ==
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{{護衛艦}}
{{艦艇}}
 
{{warship-stub}}
[[Category:自衛艦|*こえいかん]]
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