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[[ファイル:Menwith-hill-radome.jpg|thumb|right|250px|エシュロンに関する施設だとわれている[[イギリス空軍]][[RAFメンウィズヒル|メンウィズヒル]]基地にある[[レドーム]](レーダーアンテナ保護用のドーム)。<br />{{Coord|54|00|29|N|1|41|24|W|display=inline}}]]
[[ファイル:Menwith-hill-radomes.jpg|thumb|right|250px|イギリス空軍メンウィズヒル基地]]
'''エシュロン'''(Echelon) (ECHELON) は、[[アメリカ合衆国]]を中心に構築された軍事目的の通信傍受([[シギント]])システム。
 
同国の[[アメリカ国家安全保障局|国家安全保障局]](NSA) (NSA) 主体で運営されていると[[欧州連合]]などが指摘し<ref name="European Parliament Report">[http://www.europarl.europa.eu/sides/getDoc.do;jsessionid=0F82417A6315D9992E6EE4A4432328BF.node2?language=EN&pubRef=-//EP//TEXT+REPORT+A5-2001-0264+0+NOT+XML+V0//EN 「個人的及び商業的通信への世界的傍受システムの存在について((2001/2098(INI))]欧州議会報告(英文)</ref>、
[[エドワード・スノーデン]]の告発により、[[PRISM (監視プログラム)|PRISM]]で有線データ通信さえも[[盗聴]]されていることが明らかになった一方、[[アメリカ合衆国連邦政府]]が認めたことはない。
 
名称は[[フランス語]]で「(梯子の)段」を意味する[[フランス・'''é'''chelon]] {{lang|fr|échelon}} に由来する。
 
== 概説 ==
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=== 提供 ===
高度に暗号化されたネットワークを通じて、世界中のエシュロン・ターミナルからエシュロン・データベースにアクセスできる。提供される情報内容は閲覧者の保安レベルや国別・部署別にカテゴリー化されていて、例えば米国の不利益となる可能性がある情報は、他国の閲覧者には提供されないなどの重層的なセキュリティが施されていると考えられている。
 
=== 推測・仮説 ===
無線施設や機器等から発信する情報は暗号化されている場合が多い。その暗号化された情報を解読するには、スーパーコンピューターをフル稼働させて何十年も計算させ続けなければならない。 暗号化された無線、有線等の情報を解読されていると考えるならば、エシュロンが、機器等の内部から発生する微弱な電磁波を受信することよって、暗号化する前の情報を収集している可能性を疑ったほうが良い。
 
有線やスマートフォン等の電子機器内部から発生する微弱な電磁波を捉えようとする場合、有線の被膜やスマートフォンの筐体等に阻まれて、筐体の外へ電磁波が透過することが困難な波長があると思う。その場合、エシュロンから最適な波長の電磁波を送信し、その反射電磁波を受信して解析している可能性がある。
 
外交関係のない北朝鮮の情報<ref>[https://www.cnn.co.jp/world/35152683.html 北朝鮮の金正恩氏、手術を受け重篤の情報] CNN 2020年4月21日</ref>をいち早く取得して、メディアにリークしていると思われるところから、人による情報収集よりも、高い技術力を用いた偵察衛星やその他の方法が考えられる。偵察衛星は、可視光での光学ズームが3000倍までという制約があるため、高速で低い軌道を通っていると考えられ、静止衛星としての運用が難しいとされている。(静止衛星として観測するため、紫外線帯域で観測したものを、画像処理でカラーにしている可能性も考えられなくはない。)
エシュロンが電磁波を送受信して盗聴していると考えた場合、偵察衛星よりシームレスに情報が収集できるため、より正確な情報を得られることができると考えられる。
 
電磁波の送受信だけで盗聴を可能として考えられる方法は、マイクの原理であるフレミングの左手の法則を用いて、力は音波、電流は電力会社等の電線、磁束密度はエシュロンの電磁波として、エシュロンから送信した電磁波の反射電磁波を受信することによって、音を聞き取ることが可能であると考えられる。
(スピーカーの場合も、同じフレミングの左手の法則を用いるが、マイクと逆で、力を発生させることになる。盗聴がでれば、擬音を発生させることも可能であろう。)
 
フェーズドアレイ方式は確立した技術なので、フェーズドアレイ方式を用いて、盗聴する相手や場所を特定できる可能性がある。
フェーズドアレイ方式の場合、各アンテナの電磁波の送信の時間差が細かければ細かいほど(位相差が小さいほど)、反射電波から対象物の形状を測定することが、理論上可能である。
 
以上のことから、エシュロンはフェーズドアレイ方式の電磁波を送受信することによって、広範囲にわたって盗聴できる可能性がある<ref>[https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/00107/00020/ 米は今回も盗聴したか 終われない米中摩擦] 日経ビジネス 2019年5月17日</ref>。
 
ドイツのメルケル首相の携帯電話が盗聴された疑惑<ref>[https://www.sankei.com/world/news/131028/wor1310280034-n1.html メルケル氏の盗聴10年以上…首相就任前から標的 揺らぐ米欧同盟] 産経ニュース 2013年10月28日</ref><ref>[http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a185087.htm 外国の情報機関による盗聴に対する安倍晋三内閣の認識等に関する第三回質問主意書] 衆議院 平成二十五年十一月二十六日提出質問第八七号</ref><ref>[https://facta.co.jp/article/201312016.html メルケルが激怒「携帯盗聴」の発端(有料記事)] ファクタ出版株式会社 2013年12月号</ref><ref>[http://www.newsdigest.de/newsde/column/dokudan/5558-966/ メルケル首相の携帯盗聴事件の波紋] ドイツニュースダイジェスト 2013年11月15日</ref><ref>[https://webronza.asahi.com/politics/themes/2913110600004.html メルケル携帯盗聴事件の真相] 朝日新聞 2013年11月07日</ref><ref>[https://webronza.asahi.com/politics/themes/2913110600004.html ドイツ、首相の携帯盗聴疑惑めぐり米に説明求める] ロイター 2013年10月25日</ref><ref>[https://www.huffingtonpost.jp/2013/10/24/merkel-usa-wire-tapping_n_4154890.html ドイツのメルケル首相、アメリカ情報機関が通話を盗聴か 「安倍首相は問題ない」菅官房長官] ハフィントンポスト 2013年10月24日</ref><ref>[https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2014-06-05/N6OD8K6S972L01 ドイツ連邦検察庁:メルケル首相の携帯盗聴疑惑を正式調査へ(有料記事)] ブルームバーグ 2014年6月5日</ref><ref>[https://webronza.asahi.com/politics/articles/2013110600006.html 携帯盗聴事件――アメリカがメルケルを警戒する理由、メルケルが怒った理由(有料記事] 朝日新聞 2013年11月07日</ref><ref>[https://jp.wsj.com/articles/SB11793851007525823752504581043443273827316 米のメルケル首相電話盗聴疑惑、独が捜査打ち切り(有料記事)] ウォールストリートジャーナル 2015年6月12日 </ref>も、エシュロンの可能性が考えられる。
 
地上設置型や海上輸送型は知られているが、[http://www.decibelresearch.com deciBel research]のホームページから、陸上輸送型のエシュロンの存在が伺える。(2021年2月9日確認。ホームページ改修によって、海上輸送型と陸上輸送型と思われるエシュロンの画像が消えた。「Critical National defense」の文字もなくなり穏便な印象のホームページに改修された。)
 
== 参加国・協力国 ==
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=== 協力国 ===
[[ギリシャ]]、[[スペイン]]、[[ドイツ]]、[[日本]]など、いくつかの同盟国にも、参加は認めないものの傍受局を置いているとされる。これらの国と独自情報を提供する協力国を含めて「サードパーティー」と呼ばれ、エシュロンの閲覧は許可されないものの、UKUSAの国益に反しない限りにおいてエシュロンで得られた情報の提供が行われることがある。日本には、[[青森県]]の[[三沢飛行場]]近くの[[姉沼通信所]]に傍受施設が存在し、1,000人単位のNSA要員が詰めていると言われる他、東京都心のいくつかのUKUSA同盟国の公館内([[駐日アメリカ合衆国大使館]]等)、福岡([[情報本部]]大刀洗通信所MALLARD)や沖縄にも傍受施設が存在し、分担して傍受活動を行っているとされている。
 
== 略史==
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同報告書によれば、エシュロンの傍受基地とみられる施設は以下の地域に存する<ref name="European Parliament Report" /><ref name=asahi>「見えてきたエシュロン」[[朝日新聞]]2001年6月14日、富永格・ブリュッセル特派員</ref>。
 
<small>※括弧があるものは、確証はないが傍受に参加していると推定される基地。括弧のないものは、同報告書によってエシュロン傍受基地と確定された。括弧があるものは、それ以外の情報により強く推定されるもの。</small>
* [[イギリス]]:メンウィスヒル、(モーウェンストー)
** [[香港]](1994年廃止)
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* [[キプロス]]
* [[トルコ]]
* [[日本]]:在日米軍[[三沢飛行場]]、([[情報本部]]大刀洗通信所MALLARD<ref>[https://www.soumu.go.jp/main_content/000600978.pdf ネット諜報・MALLARDに関する文書の不開示決定(存否応答拒否)に関する件] 防衛装備庁長官 2015年6月12日 平成31年2月20日(平成30年度(行情)答申第432号)</ref><ref>[https://www.soumu.go.jp/main_content/000600975.pdf ネット諜報・MALLARDに関する文書の不開示決定(存否応答拒否)に関する件] 内閣総理大臣 2015年6月12日 平成31年2月20日(平成30年度(行情)答申第430号)</ref><ref>[https://www.soumu.go.jp/main_content/000606168.pdf ネット諜報・MALLARDに関する文書の不開示決定(存否応答拒否)に関する件] 防衛大臣 平成31年3月13日(平成30年度(行情)答申第488号)</ref><ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62644050U0A810C2MM8000?unlock=1 機密共有「ファイブ・アイズ」と連携意欲 河野防衛相(有料記事)] 日本経済新聞 2020年8月14日</ref>)
* [[日本]]:在日米軍[[三沢飛行場]]
* [[オーストラリア]]:ジェラルトン、[[パインギャップ]]、(ショールベイ)
* [[ニュージーランド]]:ワイハバイ
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[[2000年]]1月下旬にエシュロン・システムが全面的に72時間システム・ダウンし、修復作業に150万[[アメリカ合衆国ドル]]がかけられた<ref name = "エシュロンと情報戦争"/>。
 
==報告==
エシュロンによる調査対象者とその周辺にいる者に対して、電磁波の影響で次のようなことが起きる。
 
* ヘルメットを通常と異なる意外な置き場所に置いてしまい、後で気づいたが、何故そのような場所に置いたか理解ができない。思い出そうとすると、高血圧でもないのに、やや思考停止していたような不思議な感覚で置いていたことを思い出した。
* 何かを喋ろうとしたときに、高血圧でもないのに何故か言葉が出にくくなり、本来喋ろうとしていた言葉と異なる言葉を使った。
* お盆に食べ物を載せて運んでいたが、何故かよくわからずお盆ごと落としてしまった。後から思い返すと、高血圧でもないのに、やや思考停止していたような不思議な感覚や、身体が何かに引っ張られるような不思議な感覚があった。
* 接客中、客に渡すはずのものを何故か、渡し忘れた。後から思い返すと、高血圧でもないのに、やや思考停止していたような不思議な感覚があった。
* 持病等を持っていないのに、突然信じがたいくらいの腹痛に見舞われたが、しばらくすると回復した。
 
== 未来予測 ==
=== 網膜ディスプレイ ===
フェーズドアレイ方式の電磁波で盗聴ができるのであれば、電流が流れている電線を特定できているだろうから、送信電磁波の位相差をより小さくすれば、対象物の形状をより立体的に細かく測定することができるだろう。さらに位相差を小さくできれば、ブラウン管の電子銃が走査するように目の網膜の視細胞に電磁波を当てて、映像を映し出すことも可能であろう。
 
位相差を小さくすることによって、精度を細胞レベルまで高めることができれば、スマートグラスでなくても、網膜の視細胞に電磁波を当てて映像を映し出すことは不可能ではないだろう。
 
用途としては、特殊任務の隊員等に対して、映像による情報伝達目的が考えられる。
 
=== 人体スキャン ===
位相差を細胞レベルの精度に高めることができれば、現在、医療用で用いられているMRIよりも高い精度で、人体をスキャンすることが可能となるだろう。
 
用途としては、戦地での衛生隊が、陸上輸送型のエシュロン等で、負傷兵の治療のために用いられることが考えられる。
 
=== 脳内スキャン ===
各アンテナの位相差をもっと小さくできれば、脳内を細胞レベル、或いは神経伝達物質レベルでの観測ができるようになれば、生きた人間を開頭術によって、脳を露出させることをせずに、脳の神経細胞の情報ネットワークを解明することができるかもしれない。解明ができれば、電磁波を用いて神経細胞をコントロールすることも可能になるかもしれない。
 
=== 地質・資源調査 ===
現在行われている電磁波による地質調査に、フェーズドアレイ方式を採用することができれば、より詳しい地質情報を得ることが可能となるであろう。詳細な地質情報を得ることにより、構造物や建築物、地熱発電の開発、資源開発への利用、また、海洋における資源情報を容易に得ることができるであろう。
 
=== 構造物・建築物の保守 ===
トンネルや橋等の構造物や、その他の建築物の内部劣化等の非破壊検査に用いることも可能かもしれない。陸上輸送型のエシュロンの存在が伺えることからも、エシュロンが必ずしも大型である必要とは限らないと推測される。
 
== 出典・注記 ==
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== 関係機関 ==
英米同盟45ヶ国の[[シギント]]機関。
* [[アメリカ合衆国|アメリカ]] - [[アメリカ国家安全保障局]](NSA)
* [[イギリス]] - [[政府通信本部]](GCHQ)
* [[カナダ]] - カナダ通信安全保障局(CSEC)
* [[オーストラリア]] - 参謀本部国防信号局(DSD)
* [[ニュージーランド]] - [[政府通信保安局]](GCSB)
* [[日本]] - [[防衛省]][[情報本部]](DFS)
 
== 関連項目 ==
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*[[ファイブ・アイズ]]
*[[斜線陣|エシュロン隊形]] - 集団を斜線状に配置した陣形
*[[XKeyscore]]
 
===エシュロンを取り上げているもの===
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{{Commonscat|Echelon}}
*「[https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20180519 日本の諜報 スクープ 最高機密ファイル]」([[NHKスペシャル]]、2018年5月19日放送)
*[http://www.decibelresearch.com deciBel research]
 
{{DEFAULTSORT:えしゆろん}}