「立直」の版間の差分
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4人全員が立直をかけた場合、[[流局#四家立直|四家立直]]として流局となる(四家立直による途中流局を認めないルールもあり、その場合は続行される)。
==
=== 事前の条件 ===
以下の条件を全て満たす場合に、任意のツモ番([[槓#暗槓|暗槓]]の直後でもよい)で立直の宣言を行うことができる。条件を満たしても必ずしも立直せずともよく、敢えて立直を行わないことをダマテン(黙聴)という。
# [[聴牌]]していること。
# [[門前清|門前]]であること。すなわち、[[副露#チー|チー]]、[[副露#ポン|ポン]]、[[槓|明槓]]をしていないこと。
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後節[[#補足]]の節も参照のこと。
=== 手順 ===
立直の宣言は以下の手順を踏み、完了すれば立直が成立する。
#
# 牌を横向きにして[[摸打#打牌|打牌]]する。このとき打たれた牌をリーチ宣言牌という。
# 立直棒を供託する(卓の中央に置く。リーチ棒置き場のある麻雀卓ではそこに置く)。
===
(例){{牌画|三萬}}{{牌画|四萬}}{{牌画|四萬}}{{牌画|五萬}}{{牌画|五萬}}{{牌画|六萬}}{{牌画|二索}}{{牌画|四索}}{{牌画|六索}}{{牌画|七索}}{{牌画|八索}}{{牌画|發}}{{牌画|發}}▼
上の牌姿は{{牌画|三索s}}で和了の形であるが、なにもしない状態では役が無いため、現行の[[麻雀のルール#縛り|一翻縛り]]のルールでは他家の打牌で和了ることができない(ツモれば[[門前清自摸和]]という役で和了れる)。しかし立直をすれば、立直という役がつくため他家の捨て牌でも和了ることができる。立直し、かつ自身のツモ牌で和了った場合、少なくとも立直・門前清自摸和と二つの役が複合する。ただし、立直をかけた後は、手牌を変えることが許されないため、手変りの可能性を捨てることにもなる。例えばこの牌姿では<span style="white-space:nowrap">{{牌画|三萬s}}{{牌画|六萬s}}</span>をツモることで[[一盃口]]に手変りする。{{牌画|發s}}を暗刻にすることで[[役牌]]という和了役を付けつつ待ち変えすることもできる。{{牌画|五索s}}をツモり{{牌画|二索s}}を切ることで<span style="white-space:nowrap">{{牌画|三索s}}{{牌画|六索s}}{{牌画|九索s}}</span>待ちに受け変えることもできる。こうした手変りの可能性を考慮すれば、立直のタイミングには注意が必要である。▼
立直を宣言した後、そのプレイヤーには次のような制約が課せられる。
# 打牌の選択(手牌の入れ替え)ができない。つまり、和了する場合と後述の暗槓する場合を除いて、自摸した牌をそのまま捨てなければならない。
# 他のプレイヤーが和了牌を捨てたとき、もしくは和了牌を自摸した時に、故意・過失を問わず和了しなかった場合、その後は[[振聴]](フリテン)扱いとなる。手牌の入れ替えができな
#
# チー・ポン・
直前の文のコメントアウトに伴いこの文もコメントアウト-->▼
▲=== リーチ後の暗槓が認められないケース ===
<span style="white-space:nowrap">(例){{牌画|四萬}}{{牌画|五萬}}{{牌画|五萬}}{{牌画|五萬}}{{牌画|二筒}}{{牌画|二筒}}{{牌画|三筒}}{{牌画|三筒}}{{牌画|四筒}}{{牌画|四筒}}{{牌画|六索}}{{牌画|七索}}{{牌画|八索}}</span>
:: {{牌画|三萬s}}{{牌画|六萬s}}{{牌画|四萬s}}待ちのタンピンだが、{{牌画|五萬s}}を暗槓してしまうと[[平和 (麻雀)|平和]]が消える上に待ちも変わってしまうため、槓できない。
(例){{牌画|二萬}}{{牌画|二萬}}{{牌画|二萬}}{{牌画|四萬}}{{牌画|五萬}}{{牌画|五萬}}{{牌画|五萬}}{{牌画|二筒}}{{牌画|三筒}}{{牌画|四筒}}{{牌画|二索}}{{牌画|三索}}{{牌画|四索}}
:: 上の例と同じく{{牌画|三萬s}}{{牌画|六萬s}}{{牌画|四萬s}}待ちで、{{牌画|五萬s}}の暗槓が認められないのは明らかだが、{{牌画|二萬s}}の暗槓も認められない。{{牌画|二萬s}}を暗槓しても<span style="white-space:nowrap">{{牌画|三萬s}}{{牌画|六萬s}}{{牌画|四萬s}}待ち</span>は変わらないが、{{牌画|三萬s}}待ちの意味合いが変わってしまうためである<ref>{{Cite book|和書|author=[[佐々木寿人]]|date=2012|title=ヒサト流 リーチに強くなる麻雀入門|publisher=[[成美堂出版]]|isbn=9784415312231}}p110-p111、「待ち牌は変わらないが待ち方が変わってしまうケース」として同様の牌姿例を詳細に図解。</ref>。この場合の{{牌画|三萬s}}待ちは、{{牌画|五萬s}}雀頭の{{牌画|四萬s}}{{牌画|五萬s}}のリャンメン待ちの片方であると同時に、{{牌画|二萬s}}雀頭の{{牌画|二萬s}}{{牌画|四萬s}}のカンチャン待ちでもある。{{牌画|二萬s}}をカンすると後者のカンチャン待ちが消えてしまい、234の[[三色同順]]も消えてしまう。
(例){{牌画|一萬}}{{牌画|一萬}}{{牌画|一萬}}{{牌画|二萬}}{{牌画|二萬}}{{牌画|三萬}}{{牌画|三萬}}{{牌画|三萬}}{{牌画|
::
(例){{牌画|二筒}}{{牌画|二筒}}{{牌画|二筒}}{{牌画|三筒}}{{牌画|三筒}}{{牌画|三筒}}{{牌画|四筒}}{{牌画|四筒}}{{牌画|四筒}}{{牌画|七萬}}{{牌画|七萬}}{{牌画|六索}}{{牌画|七索}}
:: タンヤオ[[三暗刻]]にもタンピン一盃口にも取れるこの牌姿では、{{牌画|二筒s}}も{{牌画|三筒s}}も{{牌画|四筒s}}も暗槓できない。暗槓によって平和が消え、面子構成が変わってしまうためである。
(例){{牌画|五萬}}{{牌画|五萬}}{{牌画|五萬}}{{牌画|五萬}}{{牌画|六萬}}{{牌画|七萬}}{{牌画|三筒}}{{牌画|三筒}}{{牌画|六筒}}{{牌画|七筒}}{{牌画|八筒}}{{牌画|六索}}{{牌画|七索}}
:: 上のような牌姿でのリーチの時に、{{牌画|八萬s}}を引いて{{牌画|五萬s}}を暗槓することを'''送り槓'''という<ref name="hisato2012/p111" />。567だった萬子部分が678に変わり、面子構成が変わってしまうため、許されない<ref name="hisato2012/p111">{{Cite book|和書|author=[[佐々木寿人]]|date=2012|title=ヒサト流 リーチに強くなる麻雀入門|publisher=[[成美堂出版]]|isbn=9784415312231}}p111。</ref>。ただし、初期のオンライン麻雀では送り槓を認めているケースがあった{{#tag:ref|[[東風荘]]ではリーチ後に送り槓ができてしまうことを不具合として扱っていたが、2009年3月19日の更新で不具合が解消され、以降はリーチ後の送り槓はできなくなった<ref>{{Cite web|author=[[東風荘]]|date=|url=http://mj.giganet.net/plan.htm|title=更新情報 - 2009/3/19の項|accessdate=2012-07-03}}</ref>。|group="注"}}。また、リアルの麻雀では送り槓の場合は手牌の開示だけではわからないため、リーチ後に暗槓をするときは自摸牌を手牌の中に入れず、手牌と自摸牌をはっきりと分けて公開しなければならない<ref group="注">送り槓のケースに限らず、リーチ者が自摸牌を手牌に混ぜた場合は一般にチョンボと扱われる。ノーテン立直の状態から不正に手を変えたという疑義が生じるため。</ref>。
(例){{牌画|二萬}}{{牌画|二萬}}{{牌画|二萬}}{{牌画|四萬}}{{牌画|六萬}}{{牌画|七萬}}{{牌画|八萬}}{{牌画|六筒}}{{牌画|七筒}}{{牌画|八筒}} {{牌画|裏}}{{牌画|三萬}}{{牌画|三萬}}{{牌画|裏}}
::この牌姿で{{牌画|二萬s}}を暗槓できるかどうかは、取り決めによる。自分が既に{{牌画|三萬s}}を暗槓しており、{{牌画|三萬s}}のカンチャン待ちは既に消滅しているため、{{牌画|二萬s}}を暗槓しても問題ないとする場合もある。一方で、待ち方としては{{牌画|三萬s}}{{牌画|四萬s}}待ちであるため、認められないと捉える場合もある。
(例){{牌画|一萬}}{{牌画|一萬}}{{牌画|一萬}}{{牌画|二萬}}{{牌画|四萬}}{{牌画|五萬}}{{牌画|五萬}}{{牌画|六萬}}{{牌画|七萬}}{{牌画|八萬}}{{牌画|九萬}}{{牌画|九萬}}{{牌画|九萬}}
▲これらリーチ後の不正な暗槓は、和了ないし流局によって手牌が開示されて発覚した時点でチョンボとなる。したがって、手牌の開示のときに不正な暗槓が無かったかをチェックする必要がある。ただし、リーチ後の不正な暗槓があったとしても、ほかのプレイヤーが和了した場合は一般的に手牌を開示する義務はないため、チョンボにはならず和了者の和了が有効となる。<!--なお、巷間の俗流ルールでは、これら不正とされるリーチ後の暗槓を認めている場合がある。/有効な出典が示されるまでコメントアウト--><!--他の細目も含め対局前にあらかじめ確認しておくのが望ましい。
::{{牌画|一萬s}}および{{牌画|九萬s}}の暗槓は[[九蓮宝燈]]が消滅するため認められない。どちらを暗槓しても面子構成も待ち(嵌{{牌画|三萬s}})も変化しないが、役が変化するために認められないケースとなる。
▲直前の文のコメントアウトに伴いこの文もコメントアウト-->
=== 立直棒の取り扱い ===▼
立直したプレイヤーが供託した1000点(立直棒)は、その局に和了した者(立直した本人とは限らない)が取得する。流局した場合は次の局に繰り越される(次の局に和了した者が取得する)。なお、南4局で流局し、順位が確定したときの立直棒はトップの総取りとされることが多いが、リーチをかけた者に戻して計算するルールもある。▼
== 牌姿の例 ==
▲(例){{牌画|三萬}}{{牌画|四萬}}{{牌画|四萬}}{{牌画|五萬}}{{牌画|五萬}}{{牌画|六萬}}{{牌画|二索}}{{牌画|四索}}{{牌画|六索}}{{牌画|七索}}{{牌画|八索}}{{牌画|發}}{{牌画|發}}
▲上の牌姿は{{牌画|三索s}}で和了の形であるが、なにもしない状態では役が無いため、現行の[[麻雀のルール#縛り|一翻縛り]]のルールでは他家の打牌で和了ることができない(ツモれば[[門前清自摸和]]という役で和了れる)。しかし立直をすれば、立直という役がつくため他家の捨て牌でも和了ることができる。立直し、かつ自身のツモ牌で和了った場合、少なくとも立直・門前清自摸和と二つの役が複合する。ただし、立直をかけた後は、手牌を変えることが許されないため、手変りの可能性を捨てることにもなる。例えばこの牌姿では<span style="white-space:nowrap">{{牌画|三萬s}}{{牌画|六萬s}}</span>をツモることで[[一盃口]]に手変りする。{{牌画|發s}}を暗刻にすることで[[役牌]]という和了役を付けつつ待ち変えすることもできる。{{牌画|五索s}}をツモり{{牌画|二索s}}を切ることで<span style="white-space:nowrap">{{牌画|三索s}}{{牌画|六索s}}{{牌画|九索s}}</span>待ちに受け変えることもできる。こうした手変りの可能性を考慮すれば、立直のタイミングには注意が必要である。
== メリット ==
主なメリットは点数の向上である。
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* リーチ後にロン牌を見逃すとフリテン扱いになり、その後はロン和了ができなくなるため、特定の待ち牌で和了したい場合や特定の相手からロン和了したい場合には不利になる可能性もある。
* リーチをすると手牌を一切変更できなくなるため、現在よりも点数の高い手役を作ったり、和了しやすい待ちに変えたりする機会がなくなる。
▲== 立直棒の取り扱い ==
▲立直したプレイヤーが供託した1000点(立直棒)は、その局に和了した者(立直した本人とは限らない)が取得する。流局した場合は次の局に繰り越される(次の局に和了した者が取得する)。なお、南4局で流局し、順位が確定したときの立直棒はトップの総取りとされることが多いが、リーチをかけた者に戻して計算するルールもある。
== 補足 ==
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