「ガンダリウム合金」の版間の差分

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二次情報以下の誤表記だか表記揺れは流石に。これをソースに挙げていったら新用語が誕生しかねない
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ルナ・チタニウム(中黒が入るのが正式)とガンダリウムがごっちゃになっているので整理、他
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'''ガンダリウム合金'''(ガンダリウムごうきん、'''Gundarium Alloy''', '''Gundlium Amalgam''')は、[[アニメ]]作品群『[[ガンダムシリーズ一覧|ガンダムシリーズ]]のうち、[[宇宙世紀]]および[[未来世紀]]、[[アフターウォー]]の世界観持つ舞台とする作品に登場する架空の物質。おもに[[モビルスーツ]] (MS) などの装甲材として用いられる。
 
== 宇宙世紀におけるガンダリウム合金 ==
『[[機動戦士ガンダム]]』『[[機動戦士Ζガンダム]]』などの舞台となる宇宙世紀におけるガンダリウム合金の英語表記は、'''Gundarium Alloy'''である。
 
=== ルナチタニウム合金 ===
'''ルナチタニウム合金'''(ルナチタニウムごうきん)の呼称は、『機動戦士ガンダム』放送中の1979年に[[サンライズ (アニメ制作会社)|日本サンライズ]]より発行された『機動戦士ガンダム記録全集』を初出原典とする{{efn2|同書籍には「超鋼合金属ルナ・チタニウム」と記述されていたが、現在ではその呼称は使われていない。}}<ref>『機動戦士ガンダム記録全集』日本サンライズ、1979年12月、134頁。</ref>。また、1989年{{efn2|同書刊行は「超鋼合金属ルナ・チタニウム」と記述されていが、1989年のOVAENTERTAINMENT BIBLE .1 [[機動戦士ガンダム0080 MS大図鑑 PART.1 一年ポケットの中の戦争]]において以降の設定でその呼称は使われていない。}}。[[地球連邦軍]]V作戦で開発されたMS、RX-78 [[ガンダム (架空の兵器)|ガンダム]]、RX-77 [[ガンキャノン]]、RX-75 [[ガンタンク]]の装甲材質とされるが、1989年に発行された『ENTERTAINMENT BIBLE .1 機動戦士ガンダム MS大図鑑 PART.1【一年戦争編】』では、この3機種に共通して使用されたガンダリウム合金が使用され、その主原料であるルナ・チタニウムであるとされ、希少かつ加工が困難としている<ref>『ENTERTAINMENT BIBLE .1 機動戦士ガンダム MS大図鑑 PART.1 一年戦争編』バンダイ、1989年2月、46頁。(ISBN 978-4891890063)</ref>。
 
[[宇宙世紀の施設と地名#ルナツー|ルナツー]]で採掘されるものが良質とされる<ref>『講談社ポケット百科シリーズ 機動戦士ガンダム モビルスーツバリエーション (3) 連邦軍編』講談社、1984年、2006年7月(復刻版)、74頁。(ISBN 978-4063721775)</ref>。[[ホワイトベース]]級強襲揚陸艦の装甲材やガンダムのシールド<ref>『講談社ポケット百科シリーズ ロボット大全集[1]機動戦士ガンダム』(講談社・1981){{要ページ番号|date=2019年9月}}。</ref>、RGM-79 [[ジム (ガンダムシリーズ)|ジム]]のシールド([[宇宙世紀の企業#fファーダゲール|ファーダゲール]]社製のRGM-M-Sh-003型など<ref>『マスターアーカイブ モビルスーツ RGM-79 ジム Vol.2』SBクリエイティブ 126-127ページ</ref>)にも採用されている。また、ルナ・チタニウム合金はその放射線を絶縁する特性から(希少さの問題から別の材質が用いられる結果になったものの)、宇宙世紀0047年から開発が開まっされた[[ミノフスキー粒子|ミノフスキー・イヨネスコ型核反応炉]]の構造材として注目されていたとする資料存在すいわれる<ref name="アナハイムジャーナル">『機動戦士ガンダム公式設定集 アナハイム・ジャーナル U.C.0083-0099』エンターブレイン、2004年1月、54-57頁。ISBN 4-7577-1663-X。</ref>{{efn2|ガンダリウム合金そのものが小型核融合炉のための新素材として開発されたとする資料も見られる<ref>『B-CLUB SPECIAL 機動戦士ガンダムF91 オフィシャルエディション』バンダイ、1991年5月、59頁。ISBN 4-89189-155-6。</ref>。}}。
ガンダリウム合金は軽量かつ高い剛性と放射線を遮断する磁性を帯びた素材であるものの、金属として硬すぎる特性を持つ、量産化に不向きとした資料<ref name="ZZ-Z保存設定資料集">『機動戦士ガンダムΖΖ&Ζ 保存版設定資料集』バンダイ、1986年6月、33頁。ISBN 4-89189-373-7</ref>、軽量かつ高い耐熱性・耐融性・放射能絶縁性を持つが、その製造には月面に存在する純度の高いチタニウムを必要とし、精製技術も特殊であることから量産化に不向きとした資料もみられる<ref name="データコレクションΖガンダム下巻">『データコレクション 機動戦士Ζガンダム 下巻』角川書店、1997年6月、50-52頁。(ISBN 978-4073065326)</ref>。さらに、ルナ2で採掘されるものが良質とする資料もみられる<ref>『講談社ポケット百科シリーズ 機動戦士ガンダム モビルスーツバリエーション (3) 連邦軍編』講談社、1984年、2006年7月(復刻版)、74頁。(ISBN 978-4063721775)</ref>。
 
: なお、[[ジオン公国]]軍側での使用例もあり、ケンプファーのショットガン「ZUX-197」の使用弾体にルナチタニウムが使用されているという設定がある<ref>『1/144 ケンプファー』バンダイ、1989年7月、組立説明書。</ref>。なお、グフ・カスタムおよびグフ・フライトタイプの装甲材がルナチタニウムであるという記述が1/144プラモデル説明書にあるが<ref>『HG 1/144 グフカスタム』バンダイ、1998年6月、組立説明書。</ref><ref>『HG 1/144 グフ・フライトタイプ』バンダイ、1998年7月、組立説明書。</ref>、これは後のちにHGUC版で超硬スチール合金に修正されている<ref>『HGUC 1/144 グフカスタム』バンダイ、2010年11月、組立説明書。</ref>。
[[ホワイトベース]]級強襲揚陸艦の装甲材やガンダムのシールド<ref>『講談社ポケット百科シリーズ ロボット大全集[1]機動戦士ガンダム』(講談社・1981){{要ページ番号|date=2019年9月}}。</ref>、RGM-79 [[ジム (ガンダムシリーズ)|ジム]]のシールド([[宇宙世紀の企業#fファーダゲール|ファーダゲール]]社製のRGM-M-Sh-003型など<ref>『マスターアーカイブ モビルスーツ RGM-79 ジム Vol.2』SBクリエイティブ 126-127ページ</ref>)にも採用されている。また、ルナ・チタニウム合金はその放射線を絶縁する特性から(希少さの問題から、別の材質が用いられる結果になったものの)、宇宙世紀0047年から始まった[[ミノフスキー粒子|ミノフスキー・イヨネスコ型核反応炉]]の構造材として注目されていたとする資料も存在する<ref name="アナハイムジャーナル">『機動戦士ガンダム公式設定集 アナハイム・ジャーナル U.C.0083-0099』エンターブレイン、2004年1月、54-57頁。ISBN 4-7577-1663-X。</ref>{{efn2|ガンダリウムそのものが小型核融合炉のための新素材として開発されたとする資料も見られる<ref>『B-CLUB SPECIAL 機動戦士ガンダムF91 オフィシャルエディション』バンダイ、1991年5月、59頁。ISBN 4-89189-155-6。</ref>。}}。
 
; 中での描写
: 『機動戦士ガンダム』第1話などでは、ガンダムの装甲に[[ザクII#ザク・マシンガン|ザク・マシンガン]]の砲撃が通用せず、その堅牢さが表現される。ただし、第16話では[[グフ]]のヒート・ロッドを受けてつま先が切断されるなど損傷することもあり、最終話では[[ジオング]]の[[ミノフスキー粒子#メガ粒子砲|メガ粒子砲]]により頭部や手足を失っている。シールドも、[[ザクII#ザク・バズーカン|ザク・バズーカ]]の砲撃や[[ザクII#ヒート・ホーク|ヒート・ホーク]]の斬撃などを防御して破壊・切断されることが多い。ガンキャノンも、最終話ほかで何度か脚部を損傷している。
:; アニメ『機動戦士ガンダム』
:: 本体装甲とシールド部にルナ・チタニウム合金を採用したと設定されているRX-78 ガンダムが、第1話では至近距離からのザクマシンガンを防いでいる。一方、第5話では赤熱化したヒートホークを受けてシールドに切れ込みが発生し、ザク・バズーカによってシールドが貫通されている。第16話では[[グフ]]のヒートロッドを受けてつま先が切断されている。第17話ではグフのヒートソードによってシールドを両断され、コクピット部にも損傷を受けている。また、第21話ではザクIIのヒートホークによって脇腹部を損傷し、[[マゼラアタック|マゼラトップ]]の主砲によってシールドが爆散している。第24話では[[ドム]]のジャイアント・バズによってシールドが損壊している。第32話では[[リックドム]]のヒートサーベルを受け、シールドが切断されている。第43話では[[ジオング]]のメガ粒子砲を受けて最終的に大破している。また、同話ではガンキャノンがザクのバズーカを受け、右足部を損壊した。
:; アニメ『機動戦士ガンダム第08MS小隊』
:: 第9話においてマゼラアタックの主砲を[[陸戦型ガンダム]]が被弾し、左脚部を損傷している。
; 備考
: ジオン側での使用例もあり、ケンプファーのショットガン「ZUX-197」の使用弾体にルナチタニウムが使用されているという設定がある<ref>『1/144 ケンプファー』バンダイ、1989年7月、組立説明書。</ref>。なお、グフ・カスタムおよびグフ・フライトタイプをルナチタニウムであるという記述が1/144プラモデル説明書にあるが<ref>『HG 1/144 グフカスタム』バンダイ、1998年6月、組立説明書。</ref><ref>『HG 1/144 グフ・フライトタイプ』バンダイ、1998年7月、組立説明書。</ref>、これは後にHGUC版で超硬スチール合金に修正されている<ref>『HGUC 1/144 グフカスタム』バンダイ、2010年11月、組立説明書。</ref>。
 
=== ガンダリウムα ===
'''ガンダリウムα'''(ガンダリウムアルファ)本合金関する設定は資料によっつい一定でなく諸説ありRX-78 ガンダムに採用されていた<ref>『1/144 フルカラーモデル ガンダム』バンダイ、1988年9月、組立説明書。</ref>初期のルナチタニウム合金をガンダリウムαだであるとする資料<ref name="データコレクションΖガンダム下巻"/>、ルナ・チタニウムに白金などの希少金属を取り入れRXシリーズに採用されていた合金とする資料<ref name="アナハイムジャーナル"/>{{efn2|RX-78 ガンダムの装甲材をガンダリウム・アルファとした資料もみられる<ref>『1/144 フルカラーモデル ガンダム』バンダイ、1988年9月、組立説明書。</ref>。}}、小惑星[[アクシズ]]の[[ジオン公国|ジオン公国軍]]残党の研究者たちが開発したガンダリウム系合金3種類のうち1つ合金であるひとつとする資料みられる<ref name="HGUC RICK-DIAS">『HGUC 1/144 リック・ディアス』バンダイ、2002年6月、組立説明書。</ref>。
 
初期のガンダリウム合金は軽量かつ高い剛性<ref name="ZZ-Z保存設定資料集">『機動戦士ガンダムΖΖ&Ζ 保存版設定資料集』バンダイ、1986年6月、33頁。ISBN 4-89189-373-7</ref>・耐熱性・耐融性をもち<ref name="データコレクションΖガンダム下巻">『データコレクション 機動戦士Ζガンダム 下巻』角川書店、1997年6月、50-52頁。(ISBN 978-4073065326)</ref>、放射線を遮断する磁性を帯びた素材であるものの、金属として硬すぎる特性をもっている<ref name="ZZ-Z保存設定資料集" />。さらに、その製造には月面に存在する純度の高いチタニウムを必要とし、精製技術も特殊であることから<ref name="データコレクションΖガンダム下巻" />量産化には不向きとされる<ref name="ZZ-Z保存設定資料集" />。
 
=== ガンダリウムβ ===
'''ガンダリウムβ'''(ガンダリウムベータ)は、アクシズが開発したガンダリウム系合金3種類のうち1のひとであとされる<ref name="HGUC RICK-DIAS" />。ガンダリウムαとガンダリウムγの中間に位置するものであるが、β自体の特徴に触れている資料は皆無で、詳細は知られていない。ただし、資料によってはネモやマラサイなどの量産機は、コストダウンのためにガンダリウムβが使われた旨の記載がある<ref name="MSヒストリカ4">『ガンダムMSヒストリカvol.4』講談社、2010年8月、30頁。(ISBN 978-4063700824)</ref>{{efn2|ただし、理由は同様ながら、ネモはガンダリウムαを使用したとする資料もみられる<ref name="MSヒストリカ3">『ガンダムMSヒストリカ Vol.3』講談社、2010年7月24日、32頁。ISBN 978-4-06-370080-0。</ref>。}}。
 
ムック『GUNDAM WARS PROJECT Ζ』の独自設定では、ティターンズの試作機である[[ガンダムMk-III#ガンダムMk-III "ハーピュレイ"|ハーピュレイ]]の装甲材を「ガンダリウム・ベータ級」だとしている<ref>『GUNDAM WARS PROJECT Ζ』大日本絵画、1988年、95頁。ISBN 978-4-499-20525-2。</ref>{{efn2|ただし、『MISSION ΖΖ』では、ハーピュレイはチタン・セラミック複合材に改められている<ref>『GUNDAM WARS II MISSION ΖΖ』大日本絵画、1987年2月25日、20頁。ISBN 4-499-20526-3</ref>。}}。
 
=== ガンダリウムγ ===
『機動戦士Ζガンダム』の設定が初出で、先述のαやβもここから派生した設定である。
宇宙世紀0087年のグリプス戦役では、'''ガンダリウムγ'''(ガンダリウムガンマ)が登場する。初期のガンダリウムが抱えていた生産性や加工性の問題を解決しており、従来の装甲に比べ数分の一の装甲厚で強度を維持できることから、その重量問題もクリアされ、プロペラントの積載を増加可能となっている<ref name="データコレクションΖガンダム下巻"/>。また、ガンダリウムγとは希少金属をベースとしていた従来型のガンダリウムαとは異なり、マグネシウムやケイ素といった産出量の多い物質を使用しており、合金をナノメートル単位で操作することによってガンダリウムαの長所はそのままに、柔性と加工性を向上させたとする資料もみられる<ref name="アナハイムジャーナル"/>。
 
宇宙世紀0087年のグリプス戦役では、'''ガンダリウムγ'''(ガンダリウムガンマ)が登場する。初期のガンダリウムが抱えていた生産性や加工性の問題を解決しており、従来の装甲に比べ数分の一の装甲厚で強度を維持できることから、その重量問題もクリアされ、プロペラントの積載を増加可能となっている<ref name="データコレクションΖガンダム下巻"/>。また、ガンダリウムγとは希少金属をベースとしていた従来型のガンダリウムαとは異なり、マグネシウムやケイ素といった産出量の多い物質を使用しており、合金をナノメートル単位で操作することによってガンダリウムαの長所はそのままに、柔性と加工性を向上させたとする資料もみられる<ref name="アナハイムジャーナル"/>。
 
だが、その一方でネモには大量生産のためガンダリウムγではなくガンダリウムαを使用したとする資料も存在し<ref name="1/144ネモ">『1/144 ネモ』バンダイ、1985年8月、組立説明書。</ref>、ガンダリウムγの生産性は決してよいものではなかったため、ネモのような量産機にはガンダリウムαを使用したとする資料<ref name="MSヒストリカ3"/>、コストの問題からマラサイやネモのような本格量産機ではガンダリウムβを使用したとする資料もみられる<ref name="MSヒストリカ4"/>。
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== 未来世紀におけるガンダリウム合金 ==
『[[機動武闘伝Gガンダム]]』の舞台となる「未来世紀」におけるガンダリウム合金は、宇宙世紀に登場する材質と同名だが(英文表記は'''Gundlium Amalgam''')、正式名称はガンマ・ユニフィケイショナル・ディマリウム合金 (Gamma Unificational Dimalium Amalgam) とされている<ref name="gzukan">『機動武闘伝Gガンダム大図鑑』メディアワークス、1995年7月、38-43頁、および62-63頁。ISBN 978-4073031666</ref>。
 
元々は慣性制御装置の開発の過程で産出されたディマリウム合金をベースとしており、モビルファイターなどに用いられる装甲ではレアメタルハイブリッド多層材(積層材とも)という素材の中で複数の性質を持つ層が状況に応じて現れ、状況や環境の変化に応じて性能が変化するものが用いられている。この装甲に用いられるディマリウムは人間の精神に反応して分子の振る舞いを変化させる性質までも持ち、感情に反応することによってその形状や色までも変化して時には発光現象さえ引き起こすという、正に生きた金属とも言える素材である<ref name="gzukan"/>。ディマリウムの特性は精神感応制御技術に結び付き、バルカン砲やビット兵器の操作、[[モビルファイター#モビルトレースシステム|モビルトレースシステム]]の為のアンテナにも活用されている。また、ディマリウムは重力を制御する特性も有している<ref>『MS SAGA No.8』メディアワークス、1995年4月、62-63頁。ISBN 4-07-302787-5</ref>。