「パーフェクトソルジャー」の版間の差分

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'''パーフェクトソルジャー'''(以下「'''PS'''」と呼称)は、[[テレビアニメ]]『[[装甲騎兵ボトムズ]]』の中に登場する人体を改造した架空の強化人間兵器。
 
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== 誕生 ==
[[装甲騎兵ボトムズ|TVシリーズ]]内の[[クメン王国|クメン]]編で、当時はギルガメス軍に在籍していた[[装甲騎兵ボトムズ#登場人物ギルガメス軍関係者|ジャン・ポール・ロッチナ]]大尉によって、誕生の様子が語られる。
 
高度に訓練された兵士でも人体が発達したメカニズムのスピードに追いつけなくなったことから、マイクロコンピューターと一体化する思考力と判断力を加え、これによって機械的により計算された動きをこなすように人体が改造され、筋力強化もされた。なお、このプログラムのみが盛り込まれている状態を「素体」と呼ぶ。
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== PSの戦果 ==
PSは強奪した秘密結社によって特定の戦線に導入された。一番有名なのはクメン内乱末期におけるATH-14-WPC“[[アーマードトルーパー#スナッピングタートル|スナッピングタートル]]”が[[装甲騎兵ボトムズ#クメン編登場人物|ヒロラム・カンジェルマン]]が率いるクメン反乱軍に加わり、クメン軍に多大な損害をもたらしたことに尽きる。
 
この時、反乱軍に参加していたスナッピングタートルを操縦していたのは、秘密結社に奪取されたプロト・ワンを元につくり出された「プロト・ツー」[[装甲騎兵ボトムズ#秘密結社関係者|イプシロン]]であり、その搭乗機は「ブルーAT」と呼ばれクメン正規軍から恐れられた。
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元ギルガメス軍少佐で秘密結社幹部、マーティアル司祭でもあった[[装甲騎兵ボトムズ#秘密結社関係者|セルジュ・ボロー]]によってPSに必要なのは純粋な憎悪であるという解析がなされ、その中でプロト・ワンに愛情を寄せていたプロト・ツー/イプシロンはプロト・ワンを奪ったキリコへの憎悪から、執拗にキリコを狙った。だが結果討ち果たせず、サンサでの決闘に敗れて死亡する。
 
更にPSは大きな欠点を抱えていた。その寿命は僅か2年であり、能力の維持と生命を保つために高価なヂヂリウムを大量に消費しなければならないということは、コストパフォーマンスにおいてあまりにも劣悪であった。ジャン・ポール・ロッチナはPSは時代に対応した一種の新人類という解釈を語ったが、上述の問題点に加えて元の人間に戻すことはできない非人道的な存在であったため、結果、第4次銀河大戦においてはPSは運用されなかった。メルキア軍でPS開発に携わったカルマン・トムスによれば、PSを普通の人間に戻すことは「不可能ではない」とのことであったが、トムスが殺害されてしまい実施されていない<ref>ボローは28話で「PSを人間に戻すことは不可能」と述べている。</ref>。
 
またPS計画の推進者であったギルガメス軍[[装甲騎兵ボトムズ#ギルガメス軍関係者|ディーテル・ロイル・バッテンタイン]]中将は第3次銀河大戦の終戦前、惑星ミヨイテでのプランバンドール・スキャンダルの嫌疑にかけられている。そのようなトラブルの中「素体」プロト・ワンは開発されたが、リドで秘密結社に奪取されてしまい、その後プロト・ワンが秘密結社を離れキリコと行動するようになってもギルガメス軍は彼女を奪い返すに至らなかった。
 
バッテンタイン中将は、プランバンドール・スキャンダルの中心である腹心の[[機甲猟兵メロウリンク#メロウリンクが仇として追う人物たち|オスカー・フォン・ヘルメシオン]]准将がシュエップス小隊の生き残りである[[機甲猟兵メロウリンク#登場人物|メロウリンク・アリティ]]によって追い詰められた際、[[機甲猟兵メロウリンク#登場人物|キーク・キャラダイン]]中尉に命じ抹殺するが、結果的にその保身行動はバッテンタインの政界進出の目論見を潰えさせ、PS計画も断念されてしまう。
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== ネクスタント ==
銀河結社[[装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端|マーティアル]]では[[装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端#主な登場人物|ヴィアチェスラフ・ダ・モンテウェルズ]]枢機卿が、愛娘である[[装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端#主な登場人物|テイタニア・ダ・モンテウェルズ]]が交通事故で瀕死の重傷を負ったことで、それを基に娘を秩序の盾と呼ばれる改造兵士'''ネクスタント'''へと仕立て上げ、新たな信仰の象徴ともした。しかしネクスタントという存在は、各セクターにおける兵器開発を禁じた戒律への違反、また、生身の人間による闘争に伴う諸々の苦痛を補助脳というテクノロジーで回避している点で、マーティアル総本山アレギウムの長老会議の面々から、PS開発の場合と同じ異端のおこないであると指弾される。
 
PSと違いヂヂリウムを必要とせず、ネクスタントは体を殆ど[[サイボーグ]]化されていると言ってもよく、バララントPSに近い。体内に補助脳と呼ばれる戦闘処理システムを持ち、それと併せた身体の改造により生身でATを苦戦させるほどの戦闘力を発揮する。更にATの搭乗時に補助脳を作動させた際には、異能者キリコをも凌駕する程の力を見せるが、これの作動によりテイタニアの人格と生命維持に危険が生じる両刃の剣ともなる。
 
モンテウェルズ枢機卿はキリコ侵入という非常時に対し、ネクスタント・テイタニアの迎撃を引き換え条件として、法皇に就任する。しかし、キリコを討ち果たすことはできず、キリコが無意識に引いた銃弾によって「'''偶然'''」補助脳は破壊され、そのショックで絶望したモンテウェルズ法皇は半ば廃人となる。
 
それでもマーティアルは諦めずに、新たに3人のネクスタントを製作し、キリコに対する刺客として差し向ける。ただこれはモンテウェルズではなく、部下の独断によるものであり、モンテウェルズ自身は成果を全く期待していなかった。結局3人のネクスタントは目的を達せず、[[ワイズマン (装甲騎兵ボトムズ)|ワイズマン]]に補助脳を乗っ取られ、その手先となるも、生身のキリコの前に3人揃って返り討ちとなった。
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ここでは、ゲームや小説に登場する機体も載せる。
*ATM-09-GC  ブルーティッシュドッグ
*ATM-09-RS  スラッシュドッグ
*ATM-09-SA  スコープドッグ2
*ATH-14-WPC スナッピングタートル
*X・ATH-02  ストライクドッグ
*X・ATH-02-DT  ラビドリードッグ
*X・ATH-02-SC  フィアズリードッグ
*X・ATH-09-SS  ジェノサイドドッグ
*X・ATH-X-HSW  トライアルゴリラ
*BATH-XX  エクルビス
*X・ATH11-TC  オーデルバックラー
*型式番号不明 シャドウ・フレア
 
PS開発がギルガメス軍で中止されたのは、次世代AT「FXシリーズ」に採用されたFSS(フルシンクロシステム)によりPS並みの操縦が生身の人間でも可能になったこと<ref>季刊『[[デュアルマガジン]]』([[丸善雄松堂|丸善]])連載「GAT」の記述による。</ref>事も要因だが、それら新世代FXATには、機体を動かすMD(ミッションディスク)問題等から、白紙に戻され、結局両陣営とも第四次銀河大戦はスコープドッグとファッティーが主力機となり、FXAT開発も中止された。
 
== 融機人 ==
小説作品の『[[青の騎士ベルゼルガ物語]]』は異能者「'''融機人'''」が登場し、その一人である[[青の騎士ベルゼルガ物語#黒き炎編|クリス・カーツ]]の設定は原作者の[[はままさのり]]が設定を手がけた[[OVA]]の『[[装甲騎兵ボトムズ#ビッグバトル|ビッグバトル]]』に登場するバララント軍PSにスピンオフされている。
 
主人公ケイン・マクドガルの仇敵、バトリングで「シャドウ・フレア」のリングネームを名乗るクリス・カーツの正体は異能結社「ラスト・バタリオン」の総帥であり、「融機人」と呼ばれる自らを改造した異能者であった。バララント軍の支援のもとバトリングに関わり実戦データを収集していた彼の搭乗機「シャドウ・フレア」は、およそATの枠を超えた化け物じみた力を発揮する。融機人であるクリス・カーツはシャドウ・フレア搭乗の際、自身の体と機体を直接コードで接続してATの操縦を行っていた。
 
その他、[[タカラ (玩具メーカー)|タカラ]]から発売された[[PlayStation (ゲーム機)|プレイステーション]]ゲームソフト『[[装甲騎兵ボトムズ外伝 青の騎士ベルゼルガ物語]]』([[タカラ]])おいては、ダルファス・マイセンというPSの失敗作の敵キャラクターが登場している。
 
== FS (FS(フェイスフルソルジャー) ==
[[PlayStation (ゲーム機)|同じくタカラから発売されたプレイステーション]]のゲームソフト『[[装甲騎兵ボトムズ ライトニングスラッシュ]]』においては、主人公アズライト・フィックスをはじめとする何人かの登場人物が体内に'''“ナーヴコネクター”'''と呼ばれる機械を埋め込まれている。これは一般兵士でもPSと同等の操縦技量を持つように生み出されたもので、FS(「'''FS'''」('''フェイスフルソルジャー''')と呼ばれている。
 
莫大なコストがかかるヂヂリウムを必要とせず、かつ簡易にPSを生み出す目的の意味で、FSの量産計画も企てられていた。なお、一旦ナーヴコネクターを埋め込まれたが最後、摘出することは出来ない([[延髄]]に埋め込まれたために、摘出すると組織を傷つけ死に至る)。
 
しかしこのシステムを使うには強靱な精神力が要求され、情緒不安定になると[[装甲騎兵ボトムズ#OVAの登場人物|ラダァ・ニーバ]]のように暴走する危険性を有していた。大戦末期に開発され、PSと共に秘密結社にその技術が転用されたが、アズライトらによってPS計画と同様、ナーヴコネクターによる強化兵士案も廃棄されている。
 
== 参考文献 ==
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*『装甲騎兵ボトムズ TRPG』  トイ・インターナショナル
 
== 脚注 ==
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