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[[2000年]][[12月25日]]には[[タレント]]、[[ニュースキャスター|キャスター]]の[[大石恵]]と入籍している。[[2003年]]、第1子誕生。
 
=== バンド遍歴 ===
* [[Jelsarem's Rod]] ([[1990年]] - [[1991年]])
*[[L'Arc〜en〜Ciel]] (1991年 - 現在)
**D'ARK〜EN〜CIEL ([[1996年]]) ※ギター
**[[P'UNK〜EN〜CIEL]] ([[2004年]] - [[2012年]]) ※ギター
* [[VAMPS]] ([[2008年]] - [[2017年]])
 
== 来歴 ==
=== 学生時代 - 絵から音楽の道への転身 ===
小学生の頃は、[[宮崎駿]]監督作のアニメ『[[ルパン三世 カリオストロの城]]』や[[高橋留美子]]作の漫画『[[うる星やつら]]』<ref>著者:寶井秀人『THE HYDE』、p.17、ソニー・マガジンズ、2012年1月29日</ref>などに影響を受け、将来は[[漫画家]]や[[アニメーター]]になりたいと思っていた。
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[[2008年]]には、自身のソロ活動において、共同プロデューサー兼ギタリストで参加していた[[K.A.Z]]([[オブリヴィオン・ダスト|Oblivion Dust]])と共にロックユニット、VAMPSを結成。2008年から[[2017年]]の10年間に、アルバム5作、シングル13作(うち1作はコラボレーション作品)、映像作品12作の作品を発表している。国内外合わせて300本以上ものライブを行い<ref>[https://natalie.mu/music/artist/1436 VAMPS]-ナタリー</ref>、全国の[[Zepp]]にて連続公演を行う籠城型ツアーをはじめ、アリーナ公演、夏の野外公演など、多彩なステージで公演を行っている(その後の活動は'''[[VAMPS]]'''を参照)。
 
== ソロアーティスト「HYDE」としての音楽活動 ==
=== バンド遍歴 ===
* [[Jelsarem's Rod]] ([[1990年]] - [[1991年]])
*[[L'Arc〜en〜Ciel]] (1991年 - 現在)
**D'ARK〜EN〜CIEL ([[1996年]]) ※ギター
**[[P'UNK〜EN〜CIEL]] ([[2004年]] - [[2012年]]) ※ギター
* [[VAMPS]] ([[2008年]] - [[2017年]])
 
== 音楽性 ==
=== 楽曲制作 ===
==== パート ====
L'Arc〜en〜Ciel結成当時からのオリジナルメンバーとして、現在まで一貫して[[ボーカル]]を担当している。また、一部の楽曲では[[ギター]]<ref group="注釈">ライブやレコーディングにおいて一部の楽曲で担当。レコーディングではギターの他に、キーボード、コーラスなども担当する</ref>を演奏しながら歌唱することもある<ref group="注釈">後のVAMPS活動初期においてはギターボーカル、活動後期においてはハンドマイクのみの歌唱スタイルを主流としていた。</ref>。また、L'Arc〜en〜Cielの活動休止期間中に習得した[[サクソフォーン]]<ref group="注釈">「[[HEART (L'Arc〜en〜Cielのアルバム)#収録曲|LORELEY]]」や「[[AWAKE (L'Arc〜en〜Cielのアルバム)#収録曲|Ophelia]]」のライブ演奏時に担当。</ref>や、楽曲の個性を演出するための楽器として[[ホイッスル]]<ref group="注釈">「[[Blurry Eyes]]」のライブ演奏時に担当。</ref>、[[ハーモニカ]]<ref group="注釈">「[[flower (L'Arc〜en〜Cielの曲)|flower]]」のライブ演奏時に担当。</ref>、[[コンガ]]<ref group="注釈">「[[ark (アルバム)#収録曲|Perfect Blue]]」のライブ演奏時に担当。</ref>、[[タンバリン]]<ref group="注釈">「[[Ray (アルバム)#収録曲|It's the end]]」のライブ演奏時に担当。</ref>などを担当することもある。
 
==== 作詞 ====
L'Arc〜en〜Ciel、VAMPSならびにソロでリリースした楽曲のほとんどをhydeが担当している。hydeはL'Arc〜en〜Cielで作詞を行うにあたって、「他のメンバーが作る自分の聴いてきたジャンルとは異なるキャッチーな楽曲に詩を付けることに苦労した<ref name="HYDE6"/>」と述べている。そのため、自身が尊敬する[[小田和正]]の歌詞の言葉選びや、抽象的な比喩表現を取り入れており、これが特に活動初期の頃の歌詞に反映されている<ref name="HYDE6"/>。
 
比喩表現を多用することに加え、活動初期の頃の歌詞は時代性を限定するような世俗的な表現が少なく、架空の物語を題材としていたことが多い<ref name="kado11">『別冊カドカワScene07』、株式会社KADOKAWA、p.11、2021年7月5日発行</ref>。hydeは「(架空の物語の中に)自分にとってのリアリティがあったんです<ref name="kado11"/>」「実際の生活なんて、仕事場に行って食事して寝るとか買い物に行くとかで、"そんなロマンティックな出来事なんかねぇよ!"って思ってたから<ref name="kado12">『別冊カドカワScene07』、株式会社KADOKAWA、p.12、2021年7月5日発行</ref>」「書いていたのは想像の世界だけど、自分としてはリアルを求めてそうなった<ref name="kado12"/>」と述べている。音楽評論家の[[市川哲史]]は「hyde独特の逃避願望である<空に浮かんでたい>癖<ref>『別冊宝島1399 音楽誌が書かないJポップ批47 L’Arc-en-Cielの奇跡』、p.63、宝島社、2007年</ref>」とhydeの歌詞を表現している。
 
hydeの歌詞について、総合音楽家の[[和久井光司]]は「あるストーリーの断片を散りばめたような雰囲気重視のもの<ref name=”takara78”>宝島社『別冊宝島1399 音楽誌が書かないJポップ批47 L’Arc-en-Cielの奇跡』、p.78、2007年</ref>」と表現しており、「パンク以後の精神性としての”ロックンロール”からは遠く、[[文学]]・[[映画]]・[[演劇]]の要素まで取り込んで”ロック”とする表現の発展性とみれば大いにありだと思う<ref name=”takara78”/>」と評している。音楽評論家の[[鹿野淳]]は「バラッドではかなり文学的な言葉世界を展開するものの、ドライヴ・ナンバーになると途端にわかりやすい言葉しか歌わなくなる。だからこそラルクの楽曲はどんな曲でも必ず"聴きとれる"。これは実は凄いことだ<ref>『WORDS L'Arc〜en〜Ciel』、p.25、角川書店、2005年</ref>」と評している。また、[[松任谷由実]]は1999年の[[近田春夫]]との対談において、"同じつぶつぶを持っている人"としてhydeの名を挙げており、「詞とメロディは連動してるけど、詞に心地よい空白を感じました<ref>『考えるヒット3 - 近田春夫』<「ユーミン神話」は枯れない! 対談 松任谷由実>、p.328、文春文庫、2002年</ref>」と評している。
 
ただ、近年は架空の物語を描くような作風も変化してきている。2011年に発表した自叙伝において、hydeは「周りのいつもの風景がとても愛おしく感じられるようになってきた<ref name="thehyde30">著者:寶井秀人『THE HYDE』、p.30、ソニー・マガジンズ、2012年1月29日</ref>」と述べており、2000年代後半以降は「[[KISS (L'Arc〜en〜Cielのアルバム)|ALONE EN LA VIDA]]」<ref name="thehyde30"/>や「[[FAITH (HYDEのアルバム)|I CAN FEEL]]」<ref name="thehyde30"/>のようなといった身近な情景を切り取ったような歌詞を手掛けるようになっている。[[2021年]]のインタビューにおいて、自身の歌詞についてhydeは「(昔の歌詞は)今にして思うと”もうちょっと現実に気が付けばいいんじゃない?”とも思うけど。当時はものすごい出来事を求めてたんでしょうね<ref name="kado12"/>」「日常生活の中にある些細なことをドラマティックに表現できるようには今はなってきたかな?<ref name="kado12"/>」と述べている。
 
また、[[2006年]]にソロ名義で発表した3rdアルバム『[[FAITH (HYDEのアルバム)|FAITH]]』の頃から、抽象的な比喩表現ではなく直接的な表現を歌詞に使うようになってきている<ref>[http://www.oricon.co.jp/music/interview/060426_01.html HYDE アルバム『FAITH』インタビュー『人々に自分っていう傷を付けておきたい』] - oricon style</ref>。同アルバムの歌詞カードにはより深い理解を持ってもらうために、英詞部分には対訳が付けられている。このことについて、hydeは「結構ね、歌詞は中途半端に理解されるべきもんだとは思うんですよ。歌詞なんていちいち説明してたらカッコいいわけないし、だけど、"そこにちゃんとした理解があってほしいな"とは、思うようになってきました<ref>『CDでーた』、p.20、角川書店、2006年5月</ref>」と述べている。
 
ちなみに、 [[2008年]]に[[VAMPS]]の活動を始めて以降、海外での音楽活動も視野を入れたこともあり、特にVAMPSやソロ名義では、歌詞のほとんどが英語で書かれるようになった。また、作詞方法も英語で書いたうえで、一部のフレーズを日本語と差し替えるようなやり方に変化している<ref>[https://rockinon.com/interview/detail/192923 HYDEが新作『BELIEVING IN MYSELF / INTERPLAY』で示す夢とリアル] - rockin'on.com</ref>。英語詞は[[リン・ホブデイ]]や<ref>『CDでーた』、p.20、角川書店、2001年9月20日号 vol.13 No.16</ref>Anis([[MONORAL]])、近年ではAli(MONORAL)とともに手掛けることが多い。
 
==== 作曲 ====
hydeが作曲した楽曲では、L'Arc〜en〜Cielとして最高売上を記録した「[[HONEY (L'Arc〜en〜Cielの曲)|HONEY]]」や[[ミリオンセラー]]を記録した「[[HEAVEN'S DRIVE]]」が代表曲として挙げられる。他には、[[ネオアコ]]の雰囲気のある「[[flower (L'Arc〜en〜Cielの曲)|flower]]」、[[アコースティックギター]]とエレキギターが絡み合う疾走感のある「[[Spirit dreams inside -another dream-|Spirit dreams inside]]」<ref>『CDでーた』、p.21、角川書店、2001年9月20日号 vol.13 No.16</ref>、自身が演奏する[[アルト・サクソフォーン|アルトサックス]]で彩った「[[HEART (L'Arc〜en〜Cielのアルバム)|LORELEY]]」や「[[AWAKE (L'Arc〜en〜Cielのアルバム)|Ophelia]]」などが挙げられる。また、「初期は[[カップリング曲|カップリング]]を担当することが多かった<ref>{{Cite web|date=2010-03-01||url=http://ent2.excite.co.jp/music/special/2010/larc-en-ciel/interview_hyde.html|title=Interview with hyde|work=|author=|publisher=excite MUSIC|accessdate=2014-04-01}}</ref>」とhyde自身が語る通り、全11曲あるL'Arc〜en〜Cielのカップリング曲<ref group="注釈">既発作品のリミックス版や[[P'UNK〜EN〜CIEL]]を除く。</ref>のうち、半数近い5曲(「[[Vivid Colors|Brilliant Years]]」、「[[風にきえないで|I'm so happy]]」、「[[Flower (L'Arc〜en〜Cielの曲)|さようなら]]」、「[[虹 (L'Arc〜en〜Cielの曲)|THE GHOST IN MY ROOM]]」、「[[DIVE TO BLUE|Peeping Tom]]」)を担当している。また、VAMPS活動時やソロ活動時のライブ・イベントでも、自身が作曲したL'Arc〜en〜Cielの楽曲を歌唱・演奏することがある。ちなみに、初めて作曲した曲のタイトルはバンドに所属する前に作った「NIGHT OF THE LIVING DEAD」であるが<ref name="5seconds" />、音源化はされていない。
 
また、L'Arc〜en〜Cielで作曲する際は「L'Arc〜en〜Cielはなんでもやる音楽集団だからこそ、L'Arc〜en〜Cielにしかできないことを狙って作っている<ref>[https://natalie.mu/music/pp/larcenciel02/page/3 L'Arc〜en〜Ciel hyde インタビュー]</ref>」「L'Arc〜en〜Cielに基準はないんです。[[歌謡曲]]みたいなのでもいいし、[[ポピュラー音楽|ポップス]]でも[[イージーリスニング]]的なものでもいい<ref>『[[R25 (雑誌)|R25]]』、p.25、フリーペーパー、2014年11月6日 No.360</ref>」と語っており、特定の音楽観に従属しない楽曲制作を行っている。1980年代の[[ユーロビート]]を意識した「[[SEVENTH HEAVEN (L'Arc〜en〜Cielの曲)|SEVENTH HEAVEN]]」や<ref>『WORDSⅡ L'Arc〜en〜Ciel』、p.24、角川マガジンズ、2010年</ref>、ポップな[[ジャズ]]テイストのクリスマスソングである「[[Hurry Xmas]]」<ref>[https://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?site=S&ima=1234&cd=KSCL000001224 L'Arc〜en〜Ciel Hurry Xmas【完全生産限定盤】]</ref>、[[リズム・アンド・ブルース|R&B]]の要素を入れた「[[X X X]]」<ref>[http://ent2.excite.co.jp/music/special/2011/larc-en-ciel3/interview_hyde.html シングル『X X X』インタビュー(hydeインタビュー)]</ref>など企画性のある楽曲を多く手掛けている。
 
ソロ名義では「[[evergreen (HYDEの曲)|evergreen]]」、「[[Angel's tale]]」、「[[ROENTGEN|THE CAPE OF STORMS]]」、「[[ROENTGEN|SECRET LETTERS]]」のような[[ニュー・ウェイヴ (音楽)|ニュー・ウェイヴ]]や[[環境音楽|アンビエント]]、[[電子音楽]]といったさまざまな要素を含んだ楽曲から、「[[HELLO (HYDEの曲)|HELLO]]」、「[[666 (HYDEのアルバム)|MIDNIGHT CELEBRATION]]」、「[[COUNTDOWN (HYDEの曲)|COUNTDOWN]]」、「[[FAITH (HYDEのアルバム)|JESUS CHRIST]]」のような[[ハードロック]]サウンドで彩られた楽曲を手掛けている。また、ソロ名義でも前述のような自作曲を多く発表しているが、2006年に発表したアルバム『FAITH』では[[KAZ (ギタリスト)|K.A.Z]]([[オブリヴィオン・ダスト|Oblivion Dust]]、ex.[[VAMPS]])がツアーサポートおよび作曲者として参加している。2008年に2人が結成したVAMPSにおいても、hydeが作詞を、hydeとK.A.Zのそれぞれが作曲を担当しており、hydeは「[[VAMPS (アルバム)|SEX BLOOD ROCK N' ROLL]]」、「[[DEVIL SIDE]]」、「[[AHEAD/REPLAY|AHEAD]]」といったメロディアスでありながら[[ミクスチャー・ロック]]や[[ラウドロック]]にアプローチした楽曲を手掛けている。VAMPSでは長らく前述の体制で楽曲制作に取り組んでいたが、[[2017年]]にリリースしたアルバム『[[UNDERWORLD (VAMPSのアルバム)|UNDERWORLD]]』で[[:en:Richard Z. Kruspe|リヒャルト・Z・クルスペ]]([[ラムシュタイン]])と共作したことを契機とし<ref>[https://natalie.mu/music/pp/hyde03/page/2 HYDE「ANTI」インタビュー] - ナタリー</ref>、以後のソロワークスでコライト作品が増えている。[[2018年]]にソロ名義での活動を再開してからは、ケビン・スラッシャー・ガルフト([[エスケイプ・ザ・フェイト]])<ref group="注釈">「[[ON MY OWN]]」を共作。</ref>、[[:en:Drew Fulk|ドリュー・フルク]]、[[:en:Nicholas Furlong (musician)|ニコラス・ファーロング]]といった海外のミュージシャンやプロデューサー、[[Sho]]([[MY FIRST STORY]])<ref group="注釈">「[[FAKE DIVINE]]」「[[MAD QUALIA]]」を共作。</ref>、PABLO([[Pay money To my Pain]])<ref group="注釈">「[[AFTER LIGHT]]」などを共作。</ref>、SHOW-HATE([[SiM]])<ref group="注釈">「[[DEFEAT]]」などを共作。</ref>、Kuboty(ex.[[TOTALFAT]])<ref group="注釈">「[[LET IT OUT (HYDEの曲)|LET IT OUT]]」を共作。</ref>、[[堀向彦輝]]<ref group="注釈">「[[LET IT OUT (HYDEの曲)|LET IT OUT]]」「[[anti (HYDEのアルバム)|SICK (feat. Matt B of From Ashes to New)]]」などを共作。</ref>など様々なミュージシャンと共作を行っている。
 
楽曲制作はプロデューサー感覚で取り組んでおり、「次僕が作るならどういう曲が良いか」というイメージ先行で制作している。また、「大量にデモを制作して1曲だけ使うようなタイプではない」といい、hydeは「自分の曲を、何かと何かをくっつけて、変化させたり、最初はつまらない曲でも、自分の好きな曲にどんどんアレンジしていく。いきなりバンって良い曲が出来る事って、俺にはあまりないから、その曲をずっとアレンジしていく事によって、いい物にしていく感じ<ref>著者:寶井秀人『THE HYDE』、p.7、ソニー・マガジンズ、2012年1月29日</ref>」と述べており、そのためか没曲が少ないという。
 
=== 音楽的ルーツ・音楽的嗜好 ===
好きな音楽ジャンルとして、[[イギリス]]の[[ニュー・ウェイヴ (音楽)|ニュー・ウェイヴ]]や[[ゴシック・ロック]]、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の[[ハードロック]]・[[ヘヴィメタル]]・[[ハードコア・パンク|ハードコア]]などを挙げている。また、[[小学校]]時代は当時[[喫茶店]]だった実家の[[ジュークボックス]]で、[[オフコース]]や[[ビリー・ジョエル]]を聴いていたという<ref name="ROJ59">『[[ロッキング・オン|ROCKIN'ON JAPAN]]』、p.59、ロッキング・オン、2002年4月号</ref>。
 
中学生の頃からブリティッシュ・ニュー・ウェイヴを聴き始めたといい<ref name="ROJ59"/>、hydeは「この頃ぐらい音楽聴いたのは、僕はこの後無かった。それぐらい感性の礎を築いた重要な時期だった<ref name="myplaylist20141026">ニッポン放送『マイプレイリスト Love for Japan~kizashi~』2014年10月26日</ref>」「基本的に僕は、ブリティッシュのニューウェイヴが10代の頃に流行してたのが致命的で。誰でもそうで、10代の頃に聴いた音楽は一生離れられないって思っているんだけど、やっぱり自分の根本が形成されている音楽が80年代のニューウェイヴなんですよね。その後、いろんな音楽を聴いてきたけど、当時の影響は強い<ref>[[スイッチ・パブリッシング]]社『SWITCH 2001年10月』、p.42、2001年</ref>」と振り返っている。[[MTV]]や[[ベストヒットUSA]]を視聴したり、地元の音楽喫茶に通って<ref name="myplaylist20141026"/>、新しい音楽を同級生と探し合っていたという<ref name="jwave">[https://www.youtube.com/watch?v=WZHSdJY1hxE&t=1021s 【THE ORAL CIGARETTES / 山中拓也】HYDEとの音楽談議 / L'Arc-en-Cielとソロ活動のお互いへの影響とは【J-WAVE・WOW MUSIC】] - YouTube</ref>。このジャンルでは、[[デュラン・デュラン]]、[[カルチャー・クラブ]]、[[カジャグーグー]]、[[スパンダー・バレエ]]、[[デッド・オア・アライヴ (バンド)|デッド・オア・アライヴ]]、[[デペッシュ・モード]]を好きなミュージシャンとしてに挙げている<ref name="myplaylist20141026" />。
 
その後は、[[ハードロック]]や[[ヘヴィメタル]]に傾倒し、[[モトリー・クルー]]<ref name="HYDE6">{{cite web |title=HYDEをかたち作った6枚|url=http://rollingstonejapan.com/articles/detail/25364|publisher=RollingStone|accessdate=11 July 2017}}</ref>、[[ミスフィッツ]]<ref name="HYDE6" />、[[G.B.H. (バンド)|ジー・ビー・エイチ]]<ref name="ROJ61">『[[ロッキング・オン|ROCKIN'ON JAPAN]]』、p.61、ロッキング・オン、2002年4月号</ref>、[[:en:Alien Sex Fiend|エイリアン・セックス・フィエンド]]<ref name="ROJ61"/>、[[ディスチャージ (バンド)|ディスチャージ]]<ref name="ROJ61"/>、[[:en:The Mission (band)|ザ・ミッション]]<ref name="30play">ライブ「[[30th L'Anniversary Starting Live "L'APPY BIRTHDAY!"]]」にてhydeが選曲したBGMプレイリスト「L'APPY BIRTHDAY! OPENING BGM」より</ref>、[[ガンズ・アンド・ローゼズ]]といったバンドを好んで聴くようになった。[[HR/HM]]以外にも[[ザ・キュアー]]、[[ザ・スミス]]、[[ポリス (バンド)|ポリス]]、[[デヴィッド・ボウイ]]、[[フェアーグラウンド・アトラクション]]<ref name="stayplay">[https://hydefansite2020.home.blog/2020/06/01/hyde-songselection-playlist/ [HYDE]ビルボードジャパンがHYDEの選曲プレイリストを公開!今のHYDEが飲む時や落ち着いた時に聴く17曲はこれ!] - Billboard JAPAN</ref>、[[メタリカ]]<ref name="30play"/>、[[ダイナソーJr.]]<ref name="30play"/>、[[ストーン・テンプル・パイロッツ]]、[[ニルヴァーナ (アメリカ合衆国のバンド)|ニルヴァーナ]]、[[マリリン・マンソン]]<ref name="30play"/>、[[レディオヘッド]]、[[カーディガンズ]]<ref name="30play"/>などを好んで聴いている。90年代後半以降のバンドでは、[[リンキン・パーク]]<ref name="stayplay"/>、[[:en:Palisades (band)|パリセーズ]]<ref name="stayplay"/>、[[レッド (アメリカのロックバンド)|レッド]]<ref name="stayplay"/>、[[ブリング・ミー・ザ・ホライズン]]<ref name="stayplay"/>、[[フロム・アッシュズ・トゥ・ニュー]]などを聴いている。
 
ちなみに、[[2015年]]に自身が敬愛するモトリー・クルーの[[ベーシスト]]、[[ニッキー・シックス]]のプロジェクト、[[:en:Sixx:A.M.|シックス:エイ:エム]]と[[VAMPS]]主催のライブイベントで共演を果たしている<ref>[https://natalie.mu/music/news/139386 HYDE、憧れのニッキー・シックスとのコラボに「泣きそう」] ナタリー</ref>。ちなみに、初めてギターで弾けるようになった曲は、モトリー・クルーの「[[:en:Looks That Kill|ルックス・ザット・キル]]」であったという<ref name="5seconds">{{Youtube|A03pPPnE_8E|【5秒で答えて】HYDE(VAMPS)}}</ref>。さらに、[[2017年]]にはミスフィッツのボーカリスト、[[グレン・ダンジグ]]が属するバンド、[[:en:Danzig (band)|ダンジグ]]ともアメリカのライブで共演している。
 
他にも、HR/HMを聴いていた時期には、[[デヴィッド・シルヴィアン]]<ref name="stayplay"/>、[[スティング (ミュージシャン)|スティング]]<ref name="stayplay"/>、[[ジョージ・マイケル]]<ref name="stayplay"/>、[[ビョーク]]<ref name="30play"/>、[[スティーナ・ノルデンスタム]]<ref name="stayplay"/>、[[スザンヌ・ヴェガ]]<ref name="kado13">『別冊カドカワScene07』、株式会社KADOKAWA、p.13、2021年7月5日発行</ref>なども好んで聴いていたという。hydeは「誰しもそうだと思うんですけど、僕にも二面性があって、ハードロックやスラッシュメタルを聴いてる時期もずっと、その陰では静かな曲も聴いていたんですよ<ref name="kado13"/>」と述べている。
 
[[邦楽]]では前述のオフコース([[小田和正]])や、[[GASTUNK]]、[[DEAD END (バンド)|DEAD END]]を好んで聴いている。特にDEAD ENDから大きな影響を受けており<ref name="ナタリー">{{cite web |title=V.A.「DEAD END Tribute -SONG OF LUNATICS-」特集 MORRIE×HYDE対談 |url=https://natalie.mu/music/pp/deadend/page/5 |publisher=[[ナタリー]] |accessdate=6 May 2015}}</ref>、DEAD ENDのトリビュートアルバムにも参加している。
 
== 来歴 ==
=== 音楽活動 ===
L'Arc〜en〜Cielでの活動時は'''hyde'''と小文字表記だが、その他の活動時は'''HYDE'''と大文字表記にすることが多い。ただし、HYDE自身は表記の区別にこだわりは一切なく、自叙伝にて「L'Arc〜en〜Cielでは小文字で、ソロでは大文字みたいになってるけど、本人はこだわってないんだ。だって俺のサインは"hyde"だしね<ref name="the hyde47"/>」「なんか気がついたらそうなってたって所だけど、今でもどうでも良くて、デザイン次第で変えていいと思ってる<ref name="the hyde47"/>」と述べている。
 
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同年[[7月31日]]・[[8月1日]]には、[[京都]]・[[平安神宮]]に設置された特設ステージにて、オーケストラライブ「20th Orchestra Concert 2021 HYDE HEIANJINGU」を開催。ライブは有観客ならびに動画配信サービスGLOBE CODINGにて同時配信され、さらに全国41館の映画館にてライブビューイングが実施された<ref group="注釈">2021年7月31日は全国41ヶ所、2021年8月1日は全国40ヶ所の映画館でライブビューイングを実施</ref>。
 
== 音楽性 ==
=== 楽曲制作 ===
==== パート ====
L'Arc〜en〜Ciel結成当時からのオリジナルメンバーとして、現在まで一貫して[[ボーカル]]を担当している。また、一部の楽曲では[[ギター]]<ref group="注釈">ライブやレコーディングにおいて一部の楽曲で担当。レコーディングではギターの他に、キーボード、コーラスなども担当する</ref>を演奏しながら歌唱することもある<ref group="注釈">後のVAMPS活動初期においてはギターボーカル、活動後期においてはハンドマイクのみの歌唱スタイルを主流としていた。</ref>。また、L'Arc〜en〜Cielの活動休止期間中に習得した[[サクソフォーン]]<ref group="注釈">「[[HEART (L'Arc〜en〜Cielのアルバム)#収録曲|LORELEY]]」や「[[AWAKE (L'Arc〜en〜Cielのアルバム)#収録曲|Ophelia]]」のライブ演奏時に担当。</ref>や、楽曲の個性を演出するための楽器として[[ホイッスル]]<ref group="注釈">「[[Blurry Eyes]]」のライブ演奏時に担当。</ref>、[[ハーモニカ]]<ref group="注釈">「[[flower (L'Arc〜en〜Cielの曲)|flower]]」のライブ演奏時に担当。</ref>、[[コンガ]]<ref group="注釈">「[[ark (アルバム)#収録曲|Perfect Blue]]」のライブ演奏時に担当。</ref>、[[タンバリン]]<ref group="注釈">「[[Ray (アルバム)#収録曲|It's the end]]」のライブ演奏時に担当。</ref>などを担当することもある。
 
==== 作詞 ====
L'Arc〜en〜Ciel、VAMPSならびにソロでリリースした楽曲のほとんどをhydeが担当している。hydeはL'Arc〜en〜Cielで作詞を行うにあたって、「他のメンバーが作る自分の聴いてきたジャンルとは異なるキャッチーな楽曲に詩を付けることに苦労した<ref name="HYDE6"/>」と述べている。そのため、自身が尊敬する[[小田和正]]の歌詞の言葉選びや、抽象的な比喩表現を取り入れており、これが特に活動初期の頃の歌詞に反映されている<ref name="HYDE6"/>。
 
比喩表現を多用することに加え、活動初期の頃の歌詞は時代性を限定するような世俗的な表現が少なく、架空の物語を題材としていたことが多い<ref name="kado11">『別冊カドカワScene07』、株式会社KADOKAWA、p.11、2021年7月5日発行</ref>。hydeは「(架空の物語の中に)自分にとってのリアリティがあったんです<ref name="kado11"/>」「実際の生活なんて、仕事場に行って食事して寝るとか買い物に行くとかで、"そんなロマンティックな出来事なんかねぇよ!"って思ってたから<ref name="kado12">『別冊カドカワScene07』、株式会社KADOKAWA、p.12、2021年7月5日発行</ref>」「書いていたのは想像の世界だけど、自分としてはリアルを求めてそうなった<ref name="kado12"/>」と述べている。音楽評論家の[[市川哲史]]は「hyde独特の逃避願望である<空に浮かんでたい>癖<ref>『別冊宝島1399 音楽誌が書かないJポップ批47 L’Arc-en-Cielの奇跡』、p.63、宝島社、2007年</ref>」とhydeの歌詞を表現している。
 
hydeの歌詞について、総合音楽家の[[和久井光司]]は「あるストーリーの断片を散りばめたような雰囲気重視のもの<ref name=”takara78”>宝島社『別冊宝島1399 音楽誌が書かないJポップ批47 L’Arc-en-Cielの奇跡』、p.78、2007年</ref>」と表現しており、「パンク以後の精神性としての”ロックンロール”からは遠く、[[文学]]・[[映画]]・[[演劇]]の要素まで取り込んで”ロック”とする表現の発展性とみれば大いにありだと思う<ref name=”takara78”/>」と評している。音楽評論家の[[鹿野淳]]は「バラッドではかなり文学的な言葉世界を展開するものの、ドライヴ・ナンバーになると途端にわかりやすい言葉しか歌わなくなる。だからこそラルクの楽曲はどんな曲でも必ず"聴きとれる"。これは実は凄いことだ<ref>『WORDS L'Arc〜en〜Ciel』、p.25、角川書店、2005年</ref>」と評している。また、[[松任谷由実]]は1999年の[[近田春夫]]との対談において、"同じつぶつぶを持っている人"としてhydeの名を挙げており、「詞とメロディは連動してるけど、詞に心地よい空白を感じました<ref>『考えるヒット3 - 近田春夫』<「ユーミン神話」は枯れない! 対談 松任谷由実>、p.328、文春文庫、2002年</ref>」と評している。
 
ただ、近年は架空の物語を描くような作風も変化してきている。2011年に発表した自叙伝において、hydeは「周りのいつもの風景がとても愛おしく感じられるようになってきた<ref name="thehyde30">著者:寶井秀人『THE HYDE』、p.30、ソニー・マガジンズ、2012年1月29日</ref>」と述べており、2000年代後半以降は「[[KISS (L'Arc〜en〜Cielのアルバム)|ALONE EN LA VIDA]]」<ref name="thehyde30"/>や「[[FAITH (HYDEのアルバム)|I CAN FEEL]]」<ref name="thehyde30"/>のようなといった身近な情景を切り取ったような歌詞を手掛けるようになっている。[[2021年]]のインタビューにおいて、自身の歌詞についてhydeは「(昔の歌詞は)今にして思うと”もうちょっと現実に気が付けばいいんじゃない?”とも思うけど。当時はものすごい出来事を求めてたんでしょうね<ref name="kado12"/>」「日常生活の中にある些細なことをドラマティックに表現できるようには今はなってきたかな?<ref name="kado12"/>」と述べている。
 
また、[[2006年]]にソロ名義で発表した3rdアルバム『[[FAITH (HYDEのアルバム)|FAITH]]』の頃から、抽象的な比喩表現ではなく直接的な表現を歌詞に使うようになってきている<ref>[http://www.oricon.co.jp/music/interview/060426_01.html HYDE アルバム『FAITH』インタビュー『人々に自分っていう傷を付けておきたい』] - oricon style</ref>。同アルバムの歌詞カードにはより深い理解を持ってもらうために、英詞部分には対訳が付けられている。このことについて、hydeは「結構ね、歌詞は中途半端に理解されるべきもんだとは思うんですよ。歌詞なんていちいち説明してたらカッコいいわけないし、だけど、"そこにちゃんとした理解があってほしいな"とは、思うようになってきました<ref>『CDでーた』、p.20、角川書店、2006年5月</ref>」と述べている。
 
ちなみに、 [[2008年]]に[[VAMPS]]の活動を始めて以降、海外での音楽活動も視野を入れたこともあり、特にVAMPSやソロ名義では、歌詞のほとんどが英語で書かれるようになった。また、作詞方法も英語で書いたうえで、一部のフレーズを日本語と差し替えるようなやり方に変化している<ref>[https://rockinon.com/interview/detail/192923 HYDEが新作『BELIEVING IN MYSELF / INTERPLAY』で示す夢とリアル] - rockin'on.com</ref>。英語詞は[[リン・ホブデイ]]や<ref>『CDでーた』、p.20、角川書店、2001年9月20日号 vol.13 No.16</ref>Anis([[MONORAL]])、近年ではAli(MONORAL)とともに手掛けることが多い。
 
==== 作曲 ====
hydeが作曲した楽曲では、L'Arc〜en〜Cielとして最高売上を記録した「[[HONEY (L'Arc〜en〜Cielの曲)|HONEY]]」や[[ミリオンセラー]]を記録した「[[HEAVEN'S DRIVE]]」が代表曲として挙げられる。他には、[[ネオアコ]]の雰囲気のある「[[flower (L'Arc〜en〜Cielの曲)|flower]]」、[[アコースティックギター]]とエレキギターが絡み合う疾走感のある「[[Spirit dreams inside -another dream-|Spirit dreams inside]]」<ref>『CDでーた』、p.21、角川書店、2001年9月20日号 vol.13 No.16</ref>、自身が演奏する[[アルト・サクソフォーン|アルトサックス]]で彩った「[[HEART (L'Arc〜en〜Cielのアルバム)|LORELEY]]」や「[[AWAKE (L'Arc〜en〜Cielのアルバム)|Ophelia]]」などが挙げられる。また、「初期は[[カップリング曲|カップリング]]を担当することが多かった<ref>{{Cite web|date=2010-03-01||url=http://ent2.excite.co.jp/music/special/2010/larc-en-ciel/interview_hyde.html|title=Interview with hyde|work=|author=|publisher=excite MUSIC|accessdate=2014-04-01}}</ref>」とhyde自身が語る通り、全11曲あるL'Arc〜en〜Cielのカップリング曲<ref group="注釈">既発作品のリミックス版や[[P'UNK〜EN〜CIEL]]を除く。</ref>のうち、半数近い5曲(「[[Vivid Colors|Brilliant Years]]」、「[[風にきえないで|I'm so happy]]」、「[[Flower (L'Arc〜en〜Cielの曲)|さようなら]]」、「[[虹 (L'Arc〜en〜Cielの曲)|THE GHOST IN MY ROOM]]」、「[[DIVE TO BLUE|Peeping Tom]]」)を担当している。また、VAMPS活動時やソロ活動時のライブ・イベントでも、自身が作曲したL'Arc〜en〜Cielの楽曲を歌唱・演奏することがある。ちなみに、初めて作曲した曲のタイトルはバンドに所属する前に作った「NIGHT OF THE LIVING DEAD」であるが<ref name="5seconds" />、音源化はされていない。
 
また、L'Arc〜en〜Cielで作曲する際は「L'Arc〜en〜Cielはなんでもやる音楽集団だからこそ、L'Arc〜en〜Cielにしかできないことを狙って作っている<ref>[https://natalie.mu/music/pp/larcenciel02/page/3 L'Arc〜en〜Ciel hyde インタビュー]</ref>」「L'Arc〜en〜Cielに基準はないんです。[[歌謡曲]]みたいなのでもいいし、[[ポピュラー音楽|ポップス]]でも[[イージーリスニング]]的なものでもいい<ref>『[[R25 (雑誌)|R25]]』、p.25、フリーペーパー、2014年11月6日 No.360</ref>」と語っており、特定の音楽観に従属しない楽曲制作を行っている。1980年代の[[ユーロビート]]を意識した「[[SEVENTH HEAVEN (L'Arc〜en〜Cielの曲)|SEVENTH HEAVEN]]」や<ref>『WORDSⅡ L'Arc〜en〜Ciel』、p.24、角川マガジンズ、2010年</ref>、ポップな[[ジャズ]]テイストのクリスマスソングである「[[Hurry Xmas]]」<ref>[https://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?site=S&ima=1234&cd=KSCL000001224 L'Arc〜en〜Ciel Hurry Xmas【完全生産限定盤】]</ref>、[[リズム・アンド・ブルース|R&B]]の要素を入れた「[[X X X]]」<ref>[http://ent2.excite.co.jp/music/special/2011/larc-en-ciel3/interview_hyde.html シングル『X X X』インタビュー(hydeインタビュー)]</ref>など企画性のある楽曲を多く手掛けている。
 
ソロ名義では「[[evergreen (HYDEの曲)|evergreen]]」、「[[Angel's tale]]」、「[[ROENTGEN|THE CAPE OF STORMS]]」、「[[ROENTGEN|SECRET LETTERS]]」のような[[ニュー・ウェイヴ (音楽)|ニュー・ウェイヴ]]や[[環境音楽|アンビエント]]、[[電子音楽]]といったさまざまな要素を含んだ楽曲から、「[[HELLO (HYDEの曲)|HELLO]]」、「[[666 (HYDEのアルバム)|MIDNIGHT CELEBRATION]]」、「[[COUNTDOWN (HYDEの曲)|COUNTDOWN]]」、「[[FAITH (HYDEのアルバム)|JESUS CHRIST]]」のような[[ハードロック]]サウンドで彩られた楽曲を手掛けている。また、ソロ名義でも前述のような自作曲を多く発表しているが、2006年に発表したアルバム『FAITH』では[[KAZ (ギタリスト)|K.A.Z]]([[オブリヴィオン・ダスト|Oblivion Dust]]、ex.[[VAMPS]])がツアーサポートおよび作曲者として参加している。2008年に2人が結成したVAMPSにおいても、hydeが作詞を、hydeとK.A.Zのそれぞれが作曲を担当しており、hydeは「[[VAMPS (アルバム)|SEX BLOOD ROCK N' ROLL]]」、「[[DEVIL SIDE]]」、「[[AHEAD/REPLAY|AHEAD]]」といったメロディアスでありながら[[ミクスチャー・ロック]]や[[ラウドロック]]にアプローチした楽曲を手掛けている。VAMPSでは長らく前述の体制で楽曲制作に取り組んでいたが、[[2017年]]にリリースしたアルバム『[[UNDERWORLD (VAMPSのアルバム)|UNDERWORLD]]』で[[:en:Richard Z. Kruspe|リヒャルト・Z・クルスペ]]([[ラムシュタイン]])と共作したことを契機とし<ref>[https://natalie.mu/music/pp/hyde03/page/2 HYDE「ANTI」インタビュー] - ナタリー</ref>、以後のソロワークスでコライト作品が増えている。[[2018年]]にソロ名義での活動を再開してからは、ケビン・スラッシャー・ガルフト([[エスケイプ・ザ・フェイト]])<ref group="注釈">「[[ON MY OWN]]」を共作。</ref>、[[:en:Drew Fulk|ドリュー・フルク]]、[[:en:Nicholas Furlong (musician)|ニコラス・ファーロング]]といった海外のミュージシャンやプロデューサー、[[Sho]]([[MY FIRST STORY]])<ref group="注釈">「[[FAKE DIVINE]]」「[[MAD QUALIA]]」を共作。</ref>、PABLO([[Pay money To my Pain]])<ref group="注釈">「[[AFTER LIGHT]]」などを共作。</ref>、SHOW-HATE([[SiM]])<ref group="注釈">「[[DEFEAT]]」などを共作。</ref>、Kuboty(ex.[[TOTALFAT]])<ref group="注釈">「[[LET IT OUT (HYDEの曲)|LET IT OUT]]」を共作。</ref>、[[堀向彦輝]]<ref group="注釈">「[[LET IT OUT (HYDEの曲)|LET IT OUT]]」「[[anti (HYDEのアルバム)|SICK (feat. Matt B of From Ashes to New)]]」などを共作。</ref>など様々なミュージシャンと共作を行っている。
 
楽曲制作はプロデューサー感覚で取り組んでおり、「次僕が作るならどういう曲が良いか」というイメージ先行で制作している。また、「大量にデモを制作して1曲だけ使うようなタイプではない」といい、hydeは「自分の曲を、何かと何かをくっつけて、変化させたり、最初はつまらない曲でも、自分の好きな曲にどんどんアレンジしていく。いきなりバンって良い曲が出来る事って、俺にはあまりないから、その曲をずっとアレンジしていく事によって、いい物にしていく感じ<ref>著者:寶井秀人『THE HYDE』、p.7、ソニー・マガジンズ、2012年1月29日</ref>」と述べており、そのためか没曲が少ないという。
 
=== 音楽的ルーツ・音楽的嗜好 ===
好きな音楽ジャンルとして、[[イギリス]]の[[ニュー・ウェイヴ (音楽)|ニュー・ウェイヴ]]や[[ゴシック・ロック]]、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の[[ハードロック]]・[[ヘヴィメタル]]・[[ハードコア・パンク|ハードコア]]などを挙げている。また、[[小学校]]時代は当時[[喫茶店]]だった実家の[[ジュークボックス]]で、[[オフコース]]や[[ビリー・ジョエル]]を聴いていたという<ref name="ROJ59">『[[ロッキング・オン|ROCKIN'ON JAPAN]]』、p.59、ロッキング・オン、2002年4月号</ref>。
 
中学生の頃からブリティッシュ・ニュー・ウェイヴを聴き始めたといい<ref name="ROJ59"/>、hydeは「この頃ぐらい音楽聴いたのは、僕はこの後無かった。それぐらい感性の礎を築いた重要な時期だった<ref name="myplaylist20141026">ニッポン放送『マイプレイリスト Love for Japan~kizashi~』2014年10月26日</ref>」「基本的に僕は、ブリティッシュのニューウェイヴが10代の頃に流行してたのが致命的で。誰でもそうで、10代の頃に聴いた音楽は一生離れられないって思っているんだけど、やっぱり自分の根本が形成されている音楽が80年代のニューウェイヴなんですよね。その後、いろんな音楽を聴いてきたけど、当時の影響は強い<ref>[[スイッチ・パブリッシング]]社『SWITCH 2001年10月』、p.42、2001年</ref>」と振り返っている。[[MTV]]や[[ベストヒットUSA]]を視聴したり、地元の音楽喫茶に通って<ref name="myplaylist20141026"/>、新しい音楽を同級生と探し合っていたという<ref name="jwave">[https://www.youtube.com/watch?v=WZHSdJY1hxE&t=1021s 【THE ORAL CIGARETTES / 山中拓也】HYDEとの音楽談議 / L'Arc-en-Cielとソロ活動のお互いへの影響とは【J-WAVE・WOW MUSIC】] - YouTube</ref>。このジャンルでは、[[デュラン・デュラン]]、[[カルチャー・クラブ]]、[[カジャグーグー]]、[[スパンダー・バレエ]]、[[デッド・オア・アライヴ (バンド)|デッド・オア・アライヴ]]、[[デペッシュ・モード]]を好きなミュージシャンとしてに挙げている<ref name="myplaylist20141026" />。
 
その後は、[[ハードロック]]や[[ヘヴィメタル]]に傾倒し、[[モトリー・クルー]]<ref name="HYDE6">{{cite web |title=HYDEをかたち作った6枚|url=http://rollingstonejapan.com/articles/detail/25364|publisher=RollingStone|accessdate=11 July 2017}}</ref>、[[ミスフィッツ]]<ref name="HYDE6" />、[[G.B.H. (バンド)|ジー・ビー・エイチ]]<ref name="ROJ61">『[[ロッキング・オン|ROCKIN'ON JAPAN]]』、p.61、ロッキング・オン、2002年4月号</ref>、[[:en:Alien Sex Fiend|エイリアン・セックス・フィエンド]]<ref name="ROJ61"/>、[[ディスチャージ (バンド)|ディスチャージ]]<ref name="ROJ61"/>、[[:en:The Mission (band)|ザ・ミッション]]<ref name="30play">ライブ「[[30th L'Anniversary Starting Live "L'APPY BIRTHDAY!"]]」にてhydeが選曲したBGMプレイリスト「L'APPY BIRTHDAY! OPENING BGM」より</ref>、[[ガンズ・アンド・ローゼズ]]といったバンドを好んで聴くようになった。[[HR/HM]]以外にも[[ザ・キュアー]]、[[ザ・スミス]]、[[ポリス (バンド)|ポリス]]、[[デヴィッド・ボウイ]]、[[フェアーグラウンド・アトラクション]]<ref name="stayplay">[https://hydefansite2020.home.blog/2020/06/01/hyde-songselection-playlist/ [HYDE]ビルボードジャパンがHYDEの選曲プレイリストを公開!今のHYDEが飲む時や落ち着いた時に聴く17曲はこれ!] - Billboard JAPAN</ref>、[[メタリカ]]<ref name="30play"/>、[[ダイナソーJr.]]<ref name="30play"/>、[[ストーン・テンプル・パイロッツ]]、[[ニルヴァーナ (アメリカ合衆国のバンド)|ニルヴァーナ]]、[[マリリン・マンソン]]<ref name="30play"/>、[[レディオヘッド]]、[[カーディガンズ]]<ref name="30play"/>などを好んで聴いている。90年代後半以降のバンドでは、[[リンキン・パーク]]<ref name="stayplay"/>、[[:en:Palisades (band)|パリセーズ]]<ref name="stayplay"/>、[[レッド (アメリカのロックバンド)|レッド]]<ref name="stayplay"/>、[[ブリング・ミー・ザ・ホライズン]]<ref name="stayplay"/>、[[フロム・アッシュズ・トゥ・ニュー]]などを聴いている。
 
ちなみに、[[2015年]]に自身が敬愛するモトリー・クルーの[[ベーシスト]]、[[ニッキー・シックス]]のプロジェクト、[[:en:Sixx:A.M.|シックス:エイ:エム]]と[[VAMPS]]主催のライブイベントで共演を果たしている<ref>[https://natalie.mu/music/news/139386 HYDE、憧れのニッキー・シックスとのコラボに「泣きそう」] ナタリー</ref>。ちなみに、初めてギターで弾けるようになった曲は、モトリー・クルーの「[[:en:Looks That Kill|ルックス・ザット・キル]]」であったという<ref name="5seconds">{{Youtube|A03pPPnE_8E|【5秒で答えて】HYDE(VAMPS)}}</ref>。さらに、[[2017年]]にはミスフィッツのボーカリスト、[[グレン・ダンジグ]]が属するバンド、[[:en:Danzig (band)|ダンジグ]]ともアメリカのライブで共演している。
 
他にも、HR/HMを聴いていた時期には、[[デヴィッド・シルヴィアン]]<ref name="stayplay"/>、[[スティング (ミュージシャン)|スティング]]<ref name="stayplay"/>、[[ジョージ・マイケル]]<ref name="stayplay"/>、[[ビョーク]]<ref name="30play"/>、[[スティーナ・ノルデンスタム]]<ref name="stayplay"/>、[[スザンヌ・ヴェガ]]<ref name="kado13">『別冊カドカワScene07』、株式会社KADOKAWA、p.13、2021年7月5日発行</ref>なども好んで聴いていたという。hydeは「誰しもそうだと思うんですけど、僕にも二面性があって、ハードロックやスラッシュメタルを聴いてる時期もずっと、その陰では静かな曲も聴いていたんですよ<ref name="kado13"/>」と述べている。
 
[[邦楽]]では前述のオフコース([[小田和正]])や、[[GASTUNK]]、[[DEAD END (バンド)|DEAD END]]を好んで聴いている。特にDEAD ENDから大きな影響を受けており<ref name="ナタリー">{{cite web |title=V.A.「DEAD END Tribute -SONG OF LUNATICS-」特集 MORRIE×HYDE対談 |url=https://natalie.mu/music/pp/deadend/page/5 |publisher=[[ナタリー]] |accessdate=6 May 2015}}</ref>、DEAD ENDのトリビュートアルバムにも参加している。
 
=== 音楽活動以外 ===