「トヨタ・セリカ」の版間の差分

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また、この項目では以下のモデルについても記述する。
* '''セリカリフトバック'''
* '''セリカクーペ'''
* '''セリカコンバーチブル'''
 
== 概要 ==
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== 歴史 ==
=== 初代 A20/30型 (1970(1970年 ‐ 1977年) ===
{{Infobox 自動車のスペック表
| 車種=普通自動車
44行目:
| ボディタイプ={{Ubl|2ドア[[クーペ]]|3ドア[[リフトバック]]}}
| ハイブリッドシステム=
| エンジン=直列4気筒 2.0{{\}}1.6{{\}}1.4  L
| モーター=
| トランスミッション=3速AT{{\}}5速MT{{\}}4速MT
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| 後継=
}}
 
通称は「ダルマセリカ」または「ダルマ」。由来は、当時としては珍しく、ボディが[[だるま]]のようにふくよかなため。また、スラントノーズのフロント部を正面から見ると、ラップアラウンドタイプの[[めっき|メッキ]][[バンパー]]がダルマのひげ面に見えるからであると言われている。生産台数は41万1815台<ref>{{Cite magazine|和書|publisher=デアゴスティーニジャパン |magazine=週刊日本の名車 |volume=4 |page=3}}</ref>。
 
[[1970年]][[12月]]に登場。前年の[[東京モーターショー]]に出品された[[コンセプトカー]]・EX-1<ref>{{Cite web|url=https://gazoo.com/article/tms/171021.html |title=【東京モーターショーにコンセプトカーとして発表されたあのクルマたち】本格的コンセプトカーの始祖トヨタEX-1は、初代セリカとして量産化された |publisher=[[GAZOO]] |date=2017-10-21 |accessdate=2019-01-25}}</ref>をベースとしている。登場時のボディタイプは独立したトランクルームを持つ2ドアハードトップクーペのみである。キャッチフレーズは「未来の国からやってきたセリカ」。同時に誕生したファミリーセダン「[[トヨタ・カリーナ|カリーナ]]」のシャシを利用した[[スペシャリティカー]]。アメリカで大成功した[[フォード・マスタング]]に倣って、好みのエンジン、変速機、内装を自由に選べる“フルチョイスシステム”と呼ばれるシステムを採用。エンジンはT型1,400㏄、2T型1,600㏄、2T-B型1,600㏄ツインキャブ。外装はET、LT、STの三種。内装はベーシック、デラックス、カスタム。変速機は4速フロア、5速フロア、3速ATから選択できた。ただし、[[ヤマハ発動機|ヤマハ]]製の[[トヨタ・T型エンジン|2T-G型]][[DOHC]]エンジンを搭載する最上級グレードの「1600GT」はフルチョイスの対象外で専用エンジン、専用内装、専用外装だった。
ただし、[[ヤマハ発動機|ヤマハ]]製の[[トヨタ・T型エンジン|2T-G型]][[DOHC]]エンジンを搭載する最上級グレードの「1600GT」はフルチョイスの対象外で専用エンジン、専用内装、専用外装だった。
 
スポーティな外観から走りの良いGTの人気が高く、特に現在では雑誌などの[[旧車]]特集でA20/30型が特集される際は、ほとんどの割合でGTが登場する。
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[[1972年]][[8月]]のマイナーチェンジでは[[尾灯|リアコンビランプ]]の[[方向指示器]]を独立させたうえにアンバーに変更したツーピースタイプとなる。燃料タンクの位置がトランク床下から後席背後に変更となり、給油口の位置もリアガーニッシュパネル裏(左右尾灯間)からリアピラーに変更された。[[モータースポーツ]]用ベース車としてサスペンションを強化、装備を簡略化、タイヤを185/70-13ラジアルを標準装備とした1600GTV(VはVICTORY=勝利の意味)を追加した。
 
[[1973年]][[4月]]には、前年のモーターショーに出品されたコンセプトカー「SV-1」<ref>{{Cite web|url=https://blog.toyota.co.uk/looking-into-the-future-toyota-sv-1-concept |title=Looking into the future: Toyota SV-1 concept |website=THE OFFICIAL BLOG OF TOYOTA GB |date=SEPTEMBER 18, 2014 |accessdate=2019-01-25}}</ref>を元にテールゲート(バックドア)を備えた3ドア[[ハッチバック|リフトバック]] (LB) (LB)が登場している。LBの燃料タンク位置は、初期のクーペと同じトランク床下であるため給油口はリアの中央ガーニッシュパネル裏にあり、エンブレムを引いて蓋を開ける。従来からのクーペには2,000 cc([[トヨタ・R型エンジン|18R型]])エンジン搭載車を追加。LBでは1,600 cc [[OHV]]/[[トヨタ・T型エンジン|1,600 cc DOHC]]/2,000 cc [[SOHC]]/2,000 cc DOHCの計4機種のエンジンが設定され、とりわけ高性能版の2,000 cc DOHCを積んだLB2000GTの人気が高かった<ref>{{Cite book|和書|title=絶版日本車カタログ |publisher=三推社 |isbn=9784061799011 |page=87}}</ref>が、カタログ性能はともかくエンジン・ミッションが重くフケ上がりも鈍く、スポーティさ、軽快さでは1600GTに軍配が上がった。また2,000㏄EFI登載車はGTに負けない走りをした。
 
[[1974年]]1月のマイナーチェンジで、クーペのフロントノーズのデザインがエンジンフードの長いLBの物に統一される。クーペに2000GT追加。1600GTのホイールキャップが廃止された。
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{{-}}
 
=== 2代目 A40/50型 (1977(1977年 ‐ 1981年)===
{{Infobox 自動車のスペック表
| 車種=普通自動車
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| ボディタイプ={{Ubl|2ドア[[クーペ]]|3ドア[[リフトバック]]}}
| ハイブリッドシステム=
| エンジン=直列4気筒 2.0{{\}}1.8{{\}}1.6&nbsp; L
| モーター=
| トランスミッション=3速AT{{\}}5速MT{{\}}4速MT
| サスペンション={{Ubl|F:マクファーソンストラットコイル|R:4リンクリジッドコイル (RA5#型のみセミトレーリングアーム式サスペンション)}}
| 駆動方式=FR
| 全長=4,410 mm
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1978年5月、1600GTを除く1.6 Lモデルに3速AT車が追加される。同時に1.8 Lモデルの3速AT車用のエンジンが3T-U型から13T-U型に差し替えとなる。1600GTに搭載される2T-GEU型エンジンが昭和53年排出ガス規制適合。110 psから115 psに出力が向上。これに伴い、GT系グレードに標準装備されていた衝撃吸収ウレタンバンバーがGT系グレード以外の全グレードでメーカーオプション扱いで設定される。
 
1978年9月、一部改良。1.8 Lの3T-EU型エンジン (OHV(OHVEFI) EFI)搭載の1800ST-EFI、1800XT-EFIが追加。当初は5MTのみの設定。昭和53年排出ガス規制適合。同時に、2000GTの18R-GU型エンジンのEFI化(18R-GEU型)により、昭和53年排出ガス規制適合。また、18R-U型エンジンも21R-U型(SOHC・シングルキャブ)に変更、昭和53年排出ガス規制適合。全グレードが昭和53年排出ガス規制に対応完了。これに伴いリヤオーナメント(リヤエンブレム)が「TOYOTA」から「'''TOYOTA CELICA'''」に変更となる。
 
[[1979年]]8月、マイナーチェンジ。
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{{-}}
 
=== 3代目 A60型 (1981(1981年 ‐ 1985年) ===
{{Infobox 自動車のスペック表
| 車種=普通自動車
157 ⟶ 155行目:
| ボディタイプ={{Ubl|2ドア[[オープンカー|オープン]]|2ドア[[クーペ]]|3ドア[[リフトバック]]}}
| ハイブリッドシステム=
| エンジン=直列4気筒 2.4&nbsp; L{{\}}2.0&nbsp; L{{\}}1.8&nbsp; L{{\}}1.6&nbsp; L
| モーター=
| 最高出力=170&nbsp; ps{{\}}5,600&nbsp; rpm
| 最大トルク=24.00&nbsp; kgfm{{\}}4,400&nbsp; rpm
| トランスミッション=4速AT{{\}}5速MT
| サスペンション={{Ubl|F:マクファーソンストラットコイル|R:4リンクリジッドコイル}}
173 ⟶ 171行目:
| 後継=
}}
[[1981年]][[7月]]にモデルチェンジ。車台はカリーナや[[トヨタ・コロナ|コロナ]]と共通。先代より一層スペシャルティカーの要素を強めて登場した。キャッチコピーは「'''世界、新CELICA'''」。[[トヨタ・ソアラ|ソアラ]]が誕生したことにより、こちらは[[トヨタ・セリカXX#2代目 A60型(1981年-1986年)|XXシリーズ(GA60/MA60型)]]も含めて、ターゲットを従来より若い世代へシフトしている<ref name="shashin">{{Cite book|和書|title=昭和55年 写真生活 |year=2017 |publisher=ダイアプレス |page=92}}</ref>。直線的なラインで鋭いウェッジシェイプを描く4気筒系ボディ(ショートノーズ・ショートホイールベース)は先代同様にリフトバック (LB) (LB)とクーペの2種類。エンジンは1,600 cc・DOHC・EFI (2TEFI(2T-GEU)GEU)、1,800 cc・SOHC・シングルキャブレター ([[トヨタ・S型エンジン (2代目)|1S-U]])、1,800 cc・OHV・EFI (3TEFI(3T-EU)EU)、2,000 cc・DOHC・EFI (18REFI(18R-GEU) GEU)の計4種類となる。
 
登場当初は4気筒系ボディ全車に日本車初となるライズアップ([[ポップアップ式ヘッドランプ|ポップアップ]])式ヘッドランプが採用されていたが、[[1983年]]のマイナーチェンジでリトラクタブル式ヘッドランプ(通称ブラックマスク)に変更となる<ref name="shashin"/>。このモデルは2010年現在、日本車として唯一のポップアップ式ヘッドランプの採用例となっている。
 
[[1982年]][[9月]]、2,000 ccDOHCに代わって1,800 ccツインカムターボ (3T(3T-GTEU) GTGTEU)GT-T系が追加された。とき同じくして姉妹車種の[[トヨタ・コロナ|コロナ]]・[[トヨタ・カリーナ|カリーナ]]にも同名のグレードが追加設定された。[[1982年]][[10月]]にはWRC・[[グループB]][[ホモロゲーション]]用のGT-TSが200台販売された。
[[1982年]][[10月]]にはWRC・[[グループB]][[ホモロゲーション]]用のGT-TSが200台販売された。
 
1982年まではRA63型(最高出力240 ps)にて参戦していたWRCは、1983年からは日本初の[[DOHC|ツインカム]][[ターボチャージャー|ターボ]]エンジンである3T-GTEUを拡大した4T-GTEUをさらに2,090 ccまで[[ボアアップ]]し、370 psを搾り出すTA64型にてWRCに参戦。[[1984年]]から[[1986年]]まで、モンスターマシンが顔を揃えるグループB時代の[[サファリラリー]]で3連覇を飾った。
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ボディもスポイラーやオーバーフェンダーといった付加物は装着されておらず、フロント[[フェンダー (自動車)|フェンダー]]の素材が鋼板から「R-RIM」と呼ばれる[[ポリウレタン|ウレタン樹脂]]になったのが唯一の変更点である。車両重量は主にリアサスペンションの変更により標準のGT-Tよりも約35 kg軽量化された1,110 kgとなっていた。
 
=== 4代目 T160型 (1985(1985年 - 1989年) ===
 
=== 4代目 T160型 (1985年 - 1989年) ===
{{Infobox 自動車のスペック表
| 車種=普通自動車
| 車名=トヨタ・セリカ(4代目)
| 車名補= AT{{\}}ST16#型
| 1枚目画像の説明=FFモデル(ST162)(ST162)
| 1枚目画像名=Celica4b.jpg
| 2枚目画像の説明=GT-FOUR(ST165)FOUR(ST165)
| 2枚目画像名=ST165 1988 black mchoi.jpg
| 3枚目画像の説明=
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| ボディタイプ={{Ubl|2ドア[[クーペ]]|2ドア[[コンバーチブル]]|3ドア[[リフトバック]]}}
| ハイブリッドシステム=
| エンジン=直列4気筒 2.0&nbsp; L{{\}}1.8&nbsp; L{{\}}1.6&nbsp; L
| モーター=
| 最高出力=
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[[1986年]]にはトヨタ初のベベルギア式センターデフ(手動デフロック付き)をもつフルタイム[[四輪駆動|4WD]]である排気量2,000 ccのGT-FOUR(ST165型)が登場した。このGT-FOURは、映画『[[私をスキーに連れてって]]』の劇用車として登場し、映画のヒットと共にこのST165型もスキー用の車両としてヒットした<ref>{{Cite news|url=https://www.carsensor.net/contents/editor/category_1585/_8111.html |title=『私をスキーに連れてって』 【映画の名車】 |newspaper=[[カーセンサー]] |date=2008-09-22 |accessdate=2021-02-21}}</ref>。
 
[[1987年]]8月のマイナーチェンジでは2,000 cc・16バルブ (3S(3S-FE) FE)車が追加。1,600 ccDOHC (4AccDOHC(4A-GE) GE)車は廃止。同時にGT-FOURのセンターデフ手動デフロックが[[ビスカスカップリング]]による差動制限に変更された。
 
1987年10月にはトランクルームを持つ専用ボディーの[[コンバーチブル]](ST162C型)が日本でも正式にラインナップに加わり、3S-FEエンジンを搭載して発売された。コンバーチブルは米国のASC(アメリカン・サンルーフ・コーポレーション=現{{仮リンク|アメリカン・スペシャリティ・カーズ|en|American Specialty Cars}})によってオープン化改造を行っており、太平洋を往復する生産ラインが後のモデルのコンバーチブルでも継承されることになった。
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=== 5代目 T180型 (1989(1989年 - 1993年) ===
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
=== 5代目 T180型 (1989年 - 1993年) ===
{{Infobox 自動車のスペック表
| 車種=普通自動車
| 車名=トヨタ・セリカ(5代目)
| 車名補= ST18#{{\}}ST183C{{\}}ST185H型
| 1枚目画像の説明=2.0Z-R(ST182)R(ST182)
| 1枚目画像名=Toyota Celica 180 001.JPG
| 2枚目画像の説明=2.0コンバーチブル(ST183C)(ST183C)
| 2枚目画像名=Toyota Celica ST183C.jpg
| 3枚目画像の説明=2.0GT-FOUR A(ST185H)A(ST185H)
| 3枚目画像名=CelicaST185GT4AFresnoF.jpg
| 4枚目画像の説明=
281 ⟶ 263行目:
| エンジン={{Ubl|[[3S-GE|3S-GTE]]型 2.0&nbsp;L [[直列4気筒|直4]]ターボ|[[3S-GE]]型 2.0&nbsp;L [[直列4気筒|直4]]|[[トヨタ・S型エンジン (2代目)|3S-FE]]型 2.0&nbsp;L [[直列4気筒|直4]]}}
| モーター=
| 最高出力={{Dl2|[[3S-GE|3S-GTE]]型|235&nbsp; ps{{\}}6,000&nbsp; rpm|[[3S-GE|3S-GTE]]型|225&nbsp; ps{{\}}6,000&nbsp; rpm|[[3S-GE]]型|165&nbsp; ps{{\}}6,800&nbsp; rpm|[[トヨタ・S型エンジン (2代目)|3S-FE]]型|125&nbsp; ps{{\}}5,600&nbsp; rpm}}
| 最大トルク=31.00&nbsp; kgfm{{\}}4,000&nbsp; rpm
| トランスミッション=4速AT{{\}}5速MT
| 駆動方式=4WD{{\}}FF
| サスペンション=4輪ストラットコイル
| 全長={{Ubl|4,420&nbsp; mm(標準車)|4,430&nbsp; mm(ワイドボディ車)|4,480&nbsp; mm(コンバーチブル)}}
| 全幅={{Ubl|1,690&nbsp; mm(標準車)|1,745&nbsp; mm(ワイドボディ車)}}
| 全高=1,295{{Ndash}}1,305&nbsp; mm
| 最低地上高=150{{Ndash}}160&nbsp; mm
| ホイールベース=2,525&nbsp; mm
| 車両重量=1,160{{Ndash}}1160–1,460&nbsp; kg
| 総重量=1,435{{Ndash}}1435–1,675&nbsp; kg
| 燃料タンク容量=68&nbsp;L (3SL(3S-GTE車){{\}}60&nbsp;L (3SL(3S-GE,3S-FE車)
| 燃費=9.0{{Ndash}}120–12.2&nbsp; km/l (10l(10モード)
| 後継=
}}
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=== 6代目 T200型 (1993(1993年 - 1999年) ===
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
=== 6代目 T200型 (1993年 - 1999年) ===
{{Infobox 自動車のスペック表
| 車種=普通自動車
| 車名=トヨタ・セリカ(6代目)
| 車名補= AT200{{\}}ST20#{{\}}ST20#C型
| 1枚目画像の説明=GT-FOUR(ST205)FOUR(ST205)
| 1枚目画像名=Toyota CELICA 2.0 GT-FOUR (ST205) front.JPG
| 2枚目画像の説明=後期型 SS-III(ST202)
350 ⟶ 319行目:
| エンジン={{Dl2|GT-FOUR{{\}}WRC仕様車|[[トヨタ・3S-GE#3S-GTE|3S-GTE]]型 2.0&nbsp;L [[直列4気筒|直4]][[ターボ]]|SS-III{{\}}II{{\}}コンバーチブル|[[トヨタ・3S-GE|3S-GE]]型 2.0&nbsp;L [[直列4気筒|直4]]|SS-I|[[トヨタ・S型エンジン (2代目)#3S-FE|3S-FE]]型 2.0&nbsp;L [[直列4気筒|直4]]|ST(北米市場)|[[トヨタ・A型エンジン_(2代目)#7A-FE|7A-FE]]型 1.8&nbsp;L [[直列4気筒|直4]]}}
| モーター=
| 最高出力={{Dl2|[[トヨタ・3S-GE#3S-GTE|3S-GTE]]型|255&nbsp; ps{{\}}6,000&nbsp; rpm|[[トヨタ・3S-GE|3S-GE]]型|200&nbsp; ps{{\}}7,000&nbsp; rpm|[[トヨタ・S型エンジン (2代目)#3S-FE|3S-FE]]型|140&nbsp; ps{{\}}6,000&nbsp; rpm}}
| 最大トルク={{Dl2|[[トヨタ・3S-GE#3S-GTE|3S-GTE]]型|31.0&nbsp; kgm{{\}}4,000&nbsp; rpm|[[トヨタ・3S-GE|3S-GE]]型|21.0&nbsp; kgm{{\}}6,000&nbsp; rpm|[[トヨタ・S型エンジン (2代目)#3S-FE|3S-FE]]型|19.0&nbsp; kgm{{\}}4,400&nbsp; rpm}}
| トランスミッション=4速AT{{\}}5速MT
| サスペンション=4輪ストラットコイル
362 ⟶ 331行目:
| 乗車定員=5人
| 先代=
| 後継=; GT-FOUR
: [[トヨタ・GRヤリス|GRヤリス「RC」/「RZ」]] ({{独自研究範囲|事実上|date=2020-12-12}})
}}
[[1993年]]10月に販売が開始された6代目のセリカは、より一層高められたスポーツ性を特徴とした。全モデル3ナンバーサイズとなったシャシーは新しい設計で剛性が向上、カリーナEDと[[トヨタ・コロナEXiV|コロナ・エクシヴ]]と共用される。重量は逆に20 kg程度軽量化(ST205,ST185前期型比)されている。まずはNAモデルが先行発売され、ラインナップはハイメカツインカム3S-FE (140 ps)FE(140 ps)搭載のSS-Iと、スポーティツインカム3S-GE (MTGE(MT:180 ps/AT:170 ps) ps)搭載のSS-IIの2グレードが発売された。また、SS-IIにはセリカとしては初採用の[[スーパーストラットサスペンション]]装着モデルも用意された。スーパーストラットモデルのMT車にはビスカスLSDが搭載され、オプションでスポーツ[[アンチロック・ブレーキ・システム|ABS]]も選択可能とし、更なるスポーツドライビングを実現した。2ドアクーペも用意され、アメリカやカナダ等の北米地域(アメリカ自治領含む)で販売された。
 
[[1994年]]2月には、新しい[[WRC]]ホモロゲーションモデルのGT-FOUR(ST205型)が登場。搭載される[[DOHC|ツインカム]][[ターボ]]3S-GTEはレーザークラッドバルブシートや、[[インジェクター]]容量の拡大 (430(430 cc → 540 cc)cc)、メタル[[ガスケット]]の採用、Dジェトロ燃料供給方式や[[水冷]]式[[インタークーラー]]などにより255 psとなった。駆動方式は先代同様フルタイム[[4WD]]だが、[[スーパーストラットサスペンション]]を装着し[[ブレーキ]]も対向4ポット(前)、対向2ポット(後)の[[アルミニウム|アルミ]][[ブレーキキャリパー|キャリパー]]4輪ベンチレーテッドディスクとなり制動力も向上した。また、大型リヤスポイラーやフードエアスクープ、ウォータースプレー、ミスファイアリングシステムなどを装備したWRC仕様車が、国内限定2,100台販売された。このGT-FOURは、TTEの[[オベ・アンダーソン]]監督の意見を取り入れて造られていた。
 
1994年9月には日本市場向け量産型としては3代目となる[[コンバーチブル]](ST202C型)を発売。ASCが引き続き手掛けた電動幌開閉装置は先代までの油圧式からオール電動モーターに変更され、3分割のレールが外側に広がりながら重なり合う「アウターフォールド機構」の採用で省スペース化を実現。後部座席幅が260 mm広がり、大人男性2人でも窮屈にならない程度に改善された。また、リアウインドウに初めて[[ガラス]](電熱線入り)を採用。幌を閉じた状態はクーペタイプに見劣りしないスマートなシルエットとなった。重量と剛性を確保するため、ST183Cなどと同様に北米仕様のセリカクーペをベースとしているため、ST200型セリカクーペのフロントマスクを日本独自のデザインにして販売していた[[トヨタ・カレン|カレン]]とは、トランクパネルやテールランプなどリア周辺の部品が共通している。
 
[[1997年]]12月にはエンジン改良等のマイナーチェンジが行わた。特にSS-II、SS-IIIに搭載される3S-GEエンジンには[[VVT-i]]が採用され、BEAMSと称された。VVT-i採用に伴って、オイルポンプの吐出量の増量化、オイル通路の新設、プーリーの追加、タイミングベルトカバーの形状変更、タイミングベルトの歯数・材質の最適化がなされた。その他、エンジン関係の変更点としては、シリンダーヘッドガスケットのメタル化や、バルブ挟み角の変更、ピストンの軽量化、インジェクター噴射口数の増加、ダイレクトイグニッションの採用が挙げられる。エンジン補機類の変更点としては、熱線式エアフロメーターの採用、サージタンク容量の拡大、フライホイールの軽量化、スロットルボア径の拡大、インテークポートにポートファンネル形状の採用、ステンレス製等長エキマニの採用、触媒の小型化、新ダイアグノーシスの採用(国際規格化)、熱害警告装置の廃止(全グレード)などがある。以上のようなフルモデルチェンジに迫る改良の結果、最高出力と燃費を大幅に向上させている(200 (200 ps)ps)。同時にエクステリアも変更を受け、[[マルチリフレクター]]([[ハイビーム]])[[プロジェクター]]([[ロービーム]])ヘッドライトを採用、GT-FOURとSS-IIIには大型リア[[スポイラー (自動車)|スポイラー]]やサイドマッドガードが標準装備された。インテリアの変更点は、メタル調パネルの採用(全グレード)や、エアバッグの小型化(全グレード)、ホワイトメーターの採用(3S-GE搭載車)などがある。以上のような目まぐるしい改良が行われたにもかかわらず、販売的には苦戦を強いられ、わずか1年半後には次期モデルにバトンタッチすることになった。
 
GT-FOURとコンバーチブルは次期モデルのZZT230系は市販に至らず、ST200型が最終モデルとなった。
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{{-}}
 
=== 7代目 T230型 (1999(1999年 - 2006年)===
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
=== 7代目 T230型 (1999年 - 2006年)===
{{Infobox 自動車のスペック表
| 車種=普通自動車
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| ボディタイプ=3ドア[[リフトバック]]
| ハイブリッドシステム=
| エンジン={{Dl2|SS-II|[[トヨタ・2ZZ-GE|2ZZ-GE]]型 1.8&nbsp; L [[直列4気筒|直4]]|SS-I|[[トヨタ・1ZZ-FE|1ZZ-FE]]型 1.8&nbsp; L [[直列4気筒|直4]]}}
| 最高出力={{Dl2|SS-II|190&nbsp; ps{{\}}7,600&nbsp; rpm|SS-I|145&nbsp; ps{{\}}6,400&nbsp; rpm}}
| 最大トルク={{Dl2|SS-II|18.4&nbsp; kgm{{\}}6,800&nbsp; rpm|SS-I|17.4&nbsp; kgm{{\}}4,200&nbsp; rpm}}
| トランスミッション=4速AT{{\}}5速MT{{\}}6速MT
| サスペンション={{Ubl|F:ストラットコイル|R:[[ダブルウイッシュボーン]]コイル}}
| 駆動方式=[[前輪駆動|FF]]
| 全長=4,340&nbsp; mm
| 全幅=1,735&nbsp; mm
| 全高=1,305&nbsp; mm
| ホイールベース=2,600&nbsp; mm
| 車両重量=1,090 - 1,180&nbsp; kg
| 乗車定員=4人
| 先代=
| 後継={{Ubl|日本:該当なし|米国:[[サイオン・tC]]({{独自研究範囲|実質|date=2020-12-12}})}}
| 姉妹車=
| プラットフォーム=[[トヨタ・MCプラットフォーム|MCプラットフォーム]]
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[[1999年]]9月<ref>{{Cite magazine|和書|publisher=デアゴスティーニジャパン |magazine=週刊日本の名車 |volume=15 |page=9}}</ref>にフルモデルチェンジ。CALTYが外装デザインを手がけた、縦長の[[前照灯|ヘッドランプ]]と短めの角ばった段差を持ったリアデッキが特徴。
 
ダウンサイジングしたボディは[[前輪駆動]]専用設計(4WD「GT-FOUR」の設定はなし)となっており、ロング[[ホイールベース]]、ショート[[オーバーハング (自動車用語)|オーバーハング]]となり、高速走行時の安定性向上を高めた。また、路面追従性・運動性も高めるためにリアサスペンション形式がバイザッハアクスル式[[ダブルウィッシュボーン式サスペンション|ダブルウィッシュボーン]]となっている。既に同一[[プラットフォーム (自動車)|プラットフォーム]]のFF仕様リアサスペンションは、コスト等の兼ね合いから[[トーションビーム式サスペンション|トーションビーム]]の固定車軸となっており、ハンドリングが重視されるスポーティーカーには不向きであったため、同プラットフォームを用いた既存の[[トヨタ・ビスタ|5代目ビスタ、およびビスタアルデオ]]の各[[四輪駆動車|4WD]]仕様をベースに仕立てたものである。同様の手法は、後の[[トヨタ・カルディナ|3代目カルディナ]]や[[トヨタ・アベンシス|2代目アベンシス]](ただし、日本仕様は初代扱い)、[[トヨタ・オーリス|初代オーリス]]の兄弟車の[[トヨタ・ブレイド|ブレイド]]でも行われている
また、路面追従性・運動性も高めるためにリアサスペンション形式がバイザッハアクスル式[[ダブルウィッシュボーン式サスペンション|ダブルウィッシュボーン]]となっている。既に同一[[プラットフォーム (自動車)|プラットフォーム]]のFF仕様リアサスペンションは、コスト等の兼ね合いから[[トーションビーム式サスペンション|トーションビーム]]の固定車軸となっており、ハンドリングが重視されるスポーティーカーには不向きであったため、同プラットフォームを用いた既存の[[トヨタ・ビスタ|5代目ビスタ、およびビスタアルデオ]]の各[[四輪駆動車|4WD]]仕様をベースに仕立てたものである。同様の手法は、後の[[トヨタ・カルディナ|3代目カルディナ]]や[[トヨタ・アベンシス|2代目アベンシス]](ただし、日本仕様は初代扱い)、[[トヨタ・オーリス|初代オーリス]]の兄弟車の[[トヨタ・ブレイド|ブレイド]]でも行われている。
 
新設計の[[トヨタ・ZZエンジン|ZZ系エンジン]]は、先代から200 cc排気量ダウンした1,800 ccとなるも、トップグレードSS-IIが搭載する[[トヨタ・2ZZ-GE|2ZZ-GE型]]エンジン([[高オクタン価ガソリン|ハイオク]]専用指定)は連続[[可変バルブ機構|可変バルブタイミング・リフト機構]]([[VVT-i|VVTL-i]])を備え、190 psを発揮する。エントリーグレードのSS-Iは実用エンジンの[[トヨタ・1ZZ-FE|1ZZ-FE型]]を搭載しているが、同型エンジンを積む車種の中では最も出力の高い145 psとなっている。なお、環境性能はSS-I、SS-IIともに☆1つの「平成12年基準排出ガス25%低減レベル」となっている。
 
軽量化と[[自然吸気]]エンジンへの回帰は、開発時期が重なっていた[[トヨタ・MR-S|MR-S]]でも同様であり、パワー&ドライブトレーンを共有する両車は、一部の実験データも共有している。ともにそのハンドリングは、特に[[イギリス]]での評価が高い。
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[[2006年]]4月、販売終了。ここまでの国内新車登録台数の累計は2万7013台<ref>{{Cite magazine|和書|publisher=デアゴスティーニジャパン |magazine=週刊日本の名車 |volume=15 |page=9}}</ref>。これによりセリカは'''7代36年'''の歴史に幕を閉じた。ただし北米では[[サイオン・tC]]の名前でセリカ同様の4気筒・前輪駆動による3ドアハッチバッククーペが2004年から2016年まで1代目・2代目を経て販売されていた。
 
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== モータースポーツ ==
=== A20/30型 ===
[[File:1973-07-08 Toyota Celica von Kottulinski, Freddy-Andersson, Ove.jpg|220px|thumb|right|スパ24時間に参戦するセリカ1600GT]]
トヨタがアンダーソン・モータースポーツ(現[[TMG]])と契約して最初のラリーである[[RACラリー]]に、TA22型セリカでデビュー、9位で入賞した。翌年開幕した[[世界ラリー選手権|WRC]](グループ2)には最高出力を135 psまで上げたTA22型で参戦。1974年からは[[カローラレビン]]がメインとなりセリカはサブ車両となるが、1976年からは再びセリカ(RA20型)にメイン車両を戻した。エンジンは[[トヨタ・R型エンジン#18R-G|18R-G]]を1,968 ccに[[ボアアップ]]、最高出力200 ps。[[1978年]]まで活躍した。
 
また1972年には[[見崎清志]]が1600GTを駆り、[[マカオGP]]で初のクラス優勝を達成。1973年にはニュルブルクリンク6時間レースと、スパ24時間レースでもクラス優勝を収めるなど、世界中でセリカは活躍を見せた<ref>[https://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/data/automotive_business/products_technology/motor_sports/index.html モータースポーツ活動の変遷。]</ref>。1977年には[[ドイツツーリングカー選手権]]に、[[シュニッツァー・モータースポーツ|シュニッツァー]]が製作したRA20ベースの[[トヨタ・セリカLBターボ|セリカLBターボ]]がGr.5クラス([[シルエットフォーミュラ]])へ出場した。またこれを1979年に[[トムス]]が輸入し、日本国内レースでも活躍している。
{{main|トヨタ・セリカLBターボ}}
 
=== A40/50型 ===
1978年WRCの[[1000湖ラリー]]からRA40型(最高出力230 ps)が参戦。[[1981年]]にはアイボリーコーストラリーにて準優勝を飾る。なお、1979年のRACラリーからDOHC4バルブのエンジン使用が許可されたため、ベース車両はRA63型に移行。1982年のニュージーランドで[[アウディ]]・クワトロ勢を破って優勝を収めている。
 
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|ホイールベース =
|エンジン =
|排気量 = 1,988&nbsp; cc
|エンジン形式 = [[直列4気筒]][[DOHC]]16バルブ水冷
|Turbo/NA = [[ターボチャージャー|ターボ]]
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|ディファレンシャル =
|重量 = 1100 kg
|出力 = {{Ubl|265馬力{{\}}6800&nbsp; rpm|32.7&nbsp; kg-m{{\}}3600&nbsp; rpm}}
|燃料       =
|オイル =
542 ⟶ 476行目:
|備考 =
}}
[[グループB]]とグループS構想が急遽廃止されたため、1987年の[[トヨタ・チーム・ヨーロッパ]](TTE)(TTE)は[[トヨタ・スープラ|スープラ]](前期型・7M-GTEUを搭載し最高出力410 ps)をST165型までの繋ぎとした。5,000台の販売規定をクリアした1988年にようやくX-TRAC製6速ミッションを搭載したST165型のGT-FOURを投入した。しかし他メーカーとは違い、ラリーで使うことを想定して開発されたわけではないST165型の開発は難航した。[[ユハ・カンクネン]]は最初にドライブしたときこのマシンの素性・フィーリングを高く評価したが、一方でエンジンパワーと信頼性の不足に悩まされ続けた<ref>{{Cite magazine|和書|magazine=RALLY CARS TOYOTA CELICA GT-FOUR |publisher=三栄書房 |date=2018年5月27日 |page={{要ページ番号|date=2020-12-12}}}}</ref>。しかし4WD技術、信頼性、軽量化、セッティングなど様々な面での熟成が進んだ末、[[1990年]]に遂に[[ランチア]]の牙城を破り、[[カルロス・サインツ]]が日本車初のWRCタイトル(ドライバーズチャンピオン)をもたらし、並行参戦していた[[アジアパシフィックラリー選手権]] (APRC) でもサインツがチャンピオンとなった。
 
またT160型はTRD USAと[[オール・アメリカン・レーサーズ]]によって[[IMSA]]のGTOクラスにも投入され、1987年にクラスチャンピオンとなる活躍を見せた。
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[[SUPER GT]]のGT300クラスにはZZT231型セリカが2003年第三戦から登場。2003年度は[[RACING PROJECT BANDOH|ウェッズスポーツ]]・[[SARD|シグマDUNLOP]]の2チームがセリカを投入した。3S-GTEエンジン・フロントダブルウィッシュボーンサスペンション等、多くのコンポーネントを前年のGT500スープラから流用し、FR化されたGT300セリカはデビューシーズンで両チーム合わせて4勝を挙げるなど結果を見せた。しかし、期待された2004年シーズン以降、コーナリングマシンとした車の特性もあり、絶対的なスピード不足に苦しむなど開発も難航。それでもウェッズスポーツにより2008年第二戦までZZT231セリカが使用された。
 
=== ギャラリー ===
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File:RustBeltRacing.jpg|1977年耐久仕様のA30型