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{{出典の明記| date = 2021年7月}}
'''職能団体'''(しょくのうだんたい)とは、[[法律]]や[[医療]]などの専門的[[資格]]を持つ[[専門職]]の従事者らが、自己の専門性の維持・向上や、専門職としての待遇や利益を保持・改善や専門職の団結による社会貢献活動を行うための組織である。社会に対しては[[有識者]]が形成する[[利益団体]](圧力団体)として機能する。同時に、研究発表会、講演会、親睦会の開催や、会報、広報誌などの発行を通して、会員同士の交流などの役目も果たす機関でもある。歴史的には[[ギルド]]の流れをくむ。'''専門職団体'''(せんもんしょくだんたい)とも呼ばれる。
 
== 概要 ==
[[請願|行政交渉]]を行ったり、議会の[[公聴会]]、中央政府や地方政府の[[懇談会]]・[[審議会]]に委員を輩出するなどの役目もある。
職能団体は社会に対して、[[有識者]]が形成する[[利益団体]](圧力団体)として機能する。
 
同時に、研究発表会、講演会、親睦会の開催や、会報、広報誌などの発行を通して、会員同士の交流などの役目も果たす機関でもある。歴史的には[[ギルド]]の流れをくむ。'''専門職団体'''(せんもんしょくだんたい)や'''士業団体'''(しぎょうだんたい)とも呼ばれる。
==独占禁止法との関連==
 
職能団体が作られる主な目的は、'''その職種として利害が共通する課題に対して、職能団体の会員が共同して、個人名を表に出さずに対応'''することにある。最も重要な活動は、[[国]]や[[州]]などの[[産業]]政策や[[税制]]改正に関しての情報収集や[[行政機関]]・[[政治家]]への意見表明である。[[日本の行政機関|中央官公庁や地方自治体]]が設置する[[審議会]]や[[懇話会]]などにも委員を輩出している。
 
他には、[[選挙]]([[政党]])への支援活動、[[政治献金]]の取りまとめ、業界自主規制ルールの策定、業界[[統計]]の作成、[[標準化]]、その職種としての[[社会貢献]]の実施と取り纏め、広報活動などを業務としている。[[労働者]]([[労働組合]])との[[春闘|労使交渉]]の取りまとめや関係する[[業界団体]]や[[環境保護団体|環境団体]]や[[当事者団体]]との交渉も業務の1つである。
 
なお、職能団体によっては、自主的に結成された団体以外にも、[[日本弁護士連合会]]と、下部組織の各都道府県の[[弁護士会]]のように、根拠となる[[法令]](この場合は[[弁護士法]])に基づいて組織された団体もある。法務系の団体は強制加入制度が法で定められている。
 
{{main|強制加入団体}}
 
[[世界]]では、[[ドイツ]]や[[スウェーデン]]など[[コーポラティズム]]が浸透した国々では対政府、対[[労働組合]]の関係において職能団体が日本と同様に大きな役割を果たしている。[[イギリス]]や[[アメリカ合衆国]]では一部例外を除いて職能団体の力は弱く、[[四大法律事務所]]のような各士業団体が個別に政府の政策に関与している。[[香港特別行政区立法会|香港の議会]]では、職能団体や業界団体が直接的に議員を輩出している。
 
===独占禁止法との関連===
[[公正取引委員会]]は専門職能団体を資格者団体(「士業」団体)と呼んでいるが、こうした団体が定める報酬規定についても[[独占禁止法]]上の問題が指摘されることがある。
 
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また、職能団体一般についても、報酬額設定を独占禁止法上問題があるとする見解を明らかにした(公正取引委員会「資格者団体の活動に関する独占禁止法の考え方」(2001.10.24))。これは、報酬基準の会則への記載が法定されている場合に報酬基準額を確定額として運用すること、および法定されていない場合に報酬基準額を設定することは、独占禁止法上問題となる、という考え方を示すものである。公正取引委員会見解原案に対しては、資格者の業務が公共性をもち競争になじまない本質を有するものであり、資格者団体は公益的目的を存在理由とするのであるから、独占禁止法上の「事業者団体」とは異なる、という意見が寄せられていた。これに対し同「考え方」別紙「原案に寄せられた主要な意見及びそれらに対する考え方」に示された公取委の理由付けは、資格者も業として経済活動を行っているのであり、資格者団体も、事業者としての共通の利益を増進するための活動を行っているのであるから、独占禁止法が適用される、という単純なものであった。
 
==強制加入制==
{{main|強制加入団体}}
 
== 主な職能団体 ==