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物質に[[振動数]]<math>\nu_i</math>の[[単色光]]を当てて散乱されると、[[ラマン効果]]によってストークス線<math>\nu_s</math>と反ストークス線<math>\nu_a</math>のラマン線が現れる。ラマン線の波長や[[散乱強度]]を測定して、物質の[[エネルギー準位]]を求めたり、物質の同定や定量を行う[[分光法]]を'''ラマン分光法'''(ラマンぶんこうほう)と呼ぶ。ラマン分光の特徴として、[[赤外分光法]]では測定が困難な水溶液のスペクトルが容易に測定でき、しかも微小量の試料でよいことから、水溶液の定性、定量分析に適している。また[[強誘電体]]の[[相転移]]機構、[[結晶]]の[[格子振動]]、[[分子振動]]などの固体の物性研究にも応用されている。
 
また産業分野では、ものづくりにおけるトライボロジー関連においてCCSCモデルという境界潤滑(機械工学における中心的摩擦モード)理論に基づいたラマン分光法によるマルテンサイトの材料開発などが行われ、グリーン経済における先端分野ですそのが広い応用が期待されている。この理論の特徴はオーガニックコンパウンドを起源とする化学反応が無機的な損傷や延命効果を引き起こすというものである。基礎試験としても有効で潤滑油微量塗布によるボールオンディスク試験機等と組み合わせたスクリーニング試験が行われている。
 
== 共鳴ラマン分光法 ==
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== 参考文献 ==
* 『物理学辞典』 [[培風館]]、1984年
* 久保田邦親,上田精心,大石勝彦:日本金属学. 会秋季講演大会概要集(2013)p.703
* 久保田邦親:境界潤滑現象の本性について(CCSCモデル)内燃機関シンポジウム講演論文集(2018)29th No.84 | 文献情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター (jst.go.jp)
* 久保田邦親 上田精心 庄司辰也「低フリクションを実現する自己潤滑性特殊鋼の境界潤滑機構」日立金属技報(現;プロテリアル技報) = Hitachi metals technical review / 日立金属株式会社技術開発本部グローバル技術革新センターGRIT 編 33 20-27, 2017
* 久保田邦親、小松原周吾、扇原孝志、鳴海雅稔、山岡美樹「新冷間ダイス鋼SLD-MAGICの開発」:日立金属技報 = Hitachi metals technical review / 日立金属株式会社(現プロテリアル)技術開発本部グローバル技術革新センターGRIT 編 vol.21(2005)p45
* 久保田邦親「新型工具鋼のグラファイト層間化合物による自己潤滑性能」日本鉄鋼協会 創形創質工学部会 第40回トライボロジーフォーラム研究会 「塑性加工用工具材料と表面改質の最近の動向」講演資料 2014 機械振興会館(東京)
 
== 脚注リンク ==
* [[トライボロジー]]
<references/>
* [[工具鋼]]
 
* [[マルテンサイト]]
== 外部リンク ==
* [https://www.renishaw.jp/jp/what-raman-spectroscopy-can-tell-you--25800 ラマン分光でわかること]
* [http://hamalab.com/basic/RamanTheory.html ラマン散乱の古典論と量子論]