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'''ランヴィエの絞輪''' (ランヴィエのこうりん、'''ランヴィエ絞輪'''、node of Ranvier) は、[[神経細胞]]の[[軸索]]繊維のまわりの[[髄鞘|ミエリン鞘]] (髄鞘) に規則的に存在する間隙のことをいう。 ミエリン鞘は一部の軸索に存在する脂質の層であり繊維の絶縁性を高めているが、およそ 1 µm の幅をもつランヴィエの絞輪の部分では、軸索の[[細胞膜]]はミエリン鞘化されることなく細胞外液にさらされている。 これは[[活動電位]]の[[跳躍伝導]] ([[:en:saltatory conduction]]) で重要な役割を果たしている。 ランヴィエの絞輪は、解剖学的には1878年にフランスの病理学者[[ルイ=アントワーヌ・ランヴィエ]] ([[:en:Louis-Antoine Ranvier]]) によってミエリン鞘とともに発見された。
 
==機能==
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この跳躍伝導を行うためにランヴィエの絞輪部分の軸索の細胞膜にはそれに関わる特に多くのイオンチャネルが存在している。 特に[[電位依存性ナトリウムチャネル|電位依存性 Na<sup>+</sup> チャネル]] ([[:en:voltage-gated sodium channel]]) の密度は 10<sup>10</sup> 個/mm<sup>2</sup> にもなる。
 
==歴史==
ランヴィエの絞輪は、解剖学的には1878年にフランスの病理学者[[ルイ=アントワーヌ・ランヴィエ]] ([[:en:Louis-Antoine Ranvier]]) によってミエリン鞘とともに発見された。 また、ランヴィエの絞輪による跳躍伝導の仕組みは1930年代に[[田崎一二]]によって解明された。
 
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