「舟歌 (ショパン)」の版間の差分

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[[ショパン|フレデリック・フランソワ・ショパン]]の[[舟歌]](バルカローレ)[[嬰ヘ長調]]作品60は[[1846年]]に作曲・出版された。シュトックハウゼン男爵夫人に献呈。三部形式。
== 解説 ==
[[wikt:allegretto|Allegretto]]
 
:[[フェリックス・メンデルスゾーン|通常の舟歌]]は2[[拍子]]系の8分の6拍子であるが、より優雅安楽な演出のために4拍子系の8分の12拍子にしている。[[ノクターン]]に近い曲想。
:冒頭は調性不安定な[[和声]]進行。[[嬰ト短調]]-[[嬰ハ長調]]-主調と舟歌の浮揚感を象徴している。
:パウゼ([[休止]])のあと主題が始まる。左手の特徴的なリズムの上に右手が3度6度の和声で叙情的に謡う。[[装飾音|トリル]]も重音で現れるので滑らかな[[運指]]が必要。
:中間部では一旦平行短調([[嬰ヘ短調]])で導入するが、[[ソナタ形式|対立や発展]]というより連綿と同様主題が転調反復される。[[イ長調]]の進行。しかし時に[[嬰ト長調]]([[変イ長調]])の[[アルペジョ]]を取り入れて単調な舟歌に節目をつけている。
:[[モノフォニー]]の[[嬰ハ長調]][[レシタティーヴォ]]が現れ、[[音階]]進行と[[装飾音|トリル]]の後、主題が左手[[オクターブ奏法]]に乗って再現する。
:調性不安定な[[半音階|クロマチック]]の後に6度の和声で主調が回想され、最後には下降音階が華々しく締めくくるが余韻嫋々とした演奏もある。
== 作曲者の意図 ==
ショパン本人は弟子に「二人以上の人の前で弾いてはならない」旨伝えたといわれている。このため演奏に単なる技術以上のものが求められ[[ピアノの難曲|難曲]]に数えられている。