「テレビ照明」の版間の差分

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'''テレビ照明'''(Television Lighting)とは、[[演出照明]]に分類される[[映像照明]]の1ジャンルである。[[テレビ]][[メディア]]で[[放送]]されることを主目的に、[[テレビカメラ]]で[[撮像]]され、[[テレビ受像器]]で[[受像]]されるまでの行程で、プリ・プロダクションでの[[照明]]作業を一般に、テレビ照明と呼ぶ。[[映画館]]で上映されることを目的に制作された、いわゆる[[映画]]を[[フィルム]][[ビデオ]][[変換]]された後、テレビメディアで放送された場合など、その映画作品における照明作業はテレビ照明と呼ばず、[[映画照明]]と呼ばれる。舞台中継番組、[[アニメーション]]なども同様である。
 
==概要==
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テレビ照明には、映画、舞台のそれと比較し、さまざまな特徴がある。
===ダイナミックレンジの特徴===
映画に比べラチチュードが小さく、[[舞台]]に比べ輝度バランスが小さい。これはテレビカメラの特性である。そのため、テレビ照明では画面上の明るい所と暗い所の差が輝度的に小さいのが特徴である。映像ダイナミックレンジをテレビ方式的に範囲内に納めるためには、輝度変化量は映画でのフィルムなどに比べ、かなり小さい。
===マルチカメラ的な照明技法===
テレビ撮影では、カメラを複数台使用したマルチカメラ方式が一般的である。映画撮影のように1台のカメラで撮影していくやり方と違い、様々な[[アングル]]で短時間に収録を行う。そのため、様々な角度、カメラでも撮影できるように照明することが必要となってくる。これがテレビ照明の大きな特徴である。
===広範囲な知識===
テレビ番組には[[ドラマ]][[音楽]][[中継]][[ドキュメント]][[バラエティー]][[ニュース]]などあり、またスタジオ、ロケ、中継など広範囲な収録形態をとる。そのため、幅広い知識と専門性、高い感性が要求される。また、時間的な制約も多く、フットワークの高さも必要である。一つの事象を深く理解するより、むしろ広く、浅くの知識が要求される。
 
==照明スタッフ==
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スタジオ等で調光卓を操作するのは、LDもしくはLOが行うが、これは放送局、照明会社などの伝統により異なる。一般に操作するスタッフは「配電盤」「調光卓」「電気盤」「運転手」などと呼ばれることが多い。単に「卓」と呼ばれることもある。LDもしくはLO1が操作することが多く、映像バランスを一手に担っているため、たいへん重要な役職である。[[ムービングライト]]の操作とは別であるのが普通で、これはムービングオペレーターと呼ぶ。
===フロアーチーフ===
スタジオ撮影時などは副調にいるLDの指示に従い、フロアーで他のLOに指示をだす現場責任者をフロアーチーフと呼ぶ。フロアにいるチーフカメラマンや[[助監督]]、[[フロアーディレクター]]、[[美術]]などと調整を行いつつ収録を進める。経験豊富で人望の厚い事が必要である。LO1、LO2が担当する事が多い。
===その他のスタッフ===
ムービングライトの操作関係、[[電飾]]関係(美術パートとなることが多い)、[[電源]]関係などがある。