「パーソナライゼーション」の版間の差分

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m パーソナライゼーション技術そのものの説明からはずれる個別技術の説明は脚注に
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<!--最初に定義を書きます。-->
'''パーソナライゼーション'''(personalization)([[英語|英]] {{lang|en|personalization}})は、パーソナライズ(personalize)({{lang|en|personalize}})という[[動詞]][[名詞形]]であり、「何かを個々人向けにカスタマイズすること」を意味する。
<!--詳しく内容を書きます。-->
==概要==
personalizeは日本語で「個人化する」と訳すと難しい言葉のように見えるが、もとは非常に簡単な単語であり、たとえば米国で「personalized eraser」と言うと、単に「Jack」だの「Nancy」だのという名前をケースに書いた消しゴムであったりする。要するに、「あなた用にしたもの」という程度の、軽いものである。
 
== 概要 ==
日本でパーソナライズというとかなり限定された使い方をされており、一般には「[[ウェブページ|Webページ]]を個人向けにカスタマイズする」という意味が多い。利用者のデモグラフィック属性、趣味嗜好などに基づいてページをカスタマイズするという意味である。[[Yahoo!#My Yahoo!|My Yahoo!]]などがこれに相当する。
personalizeは日本語で「個人化する」と訳すと難し。一見、意味を取りづらい言葉のように見えるが、もとは非常に簡単な単語であり、たとえば米国で「personalized eraser」と言うと、単に「Jack」だの「Nancy」だのという名前をケースに書いた消しゴムであったりする。要するに「あなた用にしたもの」という程度の、軽いものである意を持つ
 
日本でパーソナライズというと、計算機[[ソフトウェア]]に関連する用法として、かなり限定された使い方をされており、一般には「[[ウェブページ|Webページ]]を個人向けにカスタマイズする」という意味が多い。利用者のデモグラフィック属性、趣味嗜好などに基づいてページをカスタマイズするという意味である。[[Yahoo!#My Yahoo!|My Yahoo!]]などがこれに相当する。
パーソナライズは、「レコメンド」「レコメンデーション」と近い文脈で使われることが多い。これは、パーソナライズしたデータの最大の活用方法は、サービスを提供する側(一般には企業)にとっても、受ける側(利用者)にとっても、「おすすめのものを提示すること」だからである。たとえば[[Amazon.com|アマゾン]]において、「あなたにおすすめの商品」という形で表示されるものがこれである。
 
パーソナライズは、「レコメンド」「レコメンデーション」と近い文脈で使われることが多い。これは、パーソナライズしたデータの最大の活用方法は、サービスを提供する側(一般には企業)にとっても、受ける側(利用者)にとっても、「おすすめのものを提示すること」だからである。たとえば[[Amazon.com|アマゾン]]において、「あなたにおすすめの商品」という形で表示されるものがこれである。
==X-Press-OとGoogle News==
パーソナライズサービスを高度な形で日本で最初に提供したものとしては、[[日本電気|NEC]]と[[読売新聞]]が共同でサービスを行ったX-press-Oというものがあった(後に読売COLiNSへと改称)。これは1996年という[[World Wide Web|WWW]]が普及し始めた極めて早い時期に、自動パーソナライズ(利用者の記事購読履歴に基づく自動カスタマイズ)、プッシュ型配信([[Microsoft Windows|Windows]]のActiveDesktop機能を利用したデスクトップへのプッシュ型配信やパーソナライズメール配信などを含む)などを総合的にパーソナライズするサービスを実施したものであるが、後にサービスは中止された。
 
== X-Press-OとGoogle News ==
なお、上記サービスの基本技術は上記サービスの開発者である神場氏によって論文に示されているが([[#外部リンク|外部リンク]]参照)、論文共著者は[[Google#Google ニュース|Google News]]の開発者であるKrishna Bharatである。Bharat氏は後のインタビューにおいてこの技術がGoogle Newsの元になったことを説明しており、パーソナライズ技術を利用した2つのサービスである読売COLiNSとGoogle Newsのその後の経緯の相違は興味深い。
パーソナライズサービスを高度な形で日本で最初に提供したものとしては、[[日本電気|NEC]]と[[読売新聞]]が共同でサービスを行ったX-press-Oというものがあった(後に読売COLiNSへと改称)。これは1996年という[[World Wide Web|WWW]]が普及し始めた極めて早い時期に、自動パーソナライズ(利用者の記事購読履歴に基づく自動カスタマイズ)、プッシュ型配信([[Microsoft Windows|Windows]]のActiveDesktop機能を利用したデスクトップへのプッシュ型配信やパーソナライズメール配信などを含む)などを総合的にパーソナライズするサービスを実施したものであるが、後にサービスは中止されたが、上記サービスの基本技術は開発者である神場らによる論文に示されている<ref>{{cite journal|
| author = Tomonari Kamba, Krishna Bharat, Michael C. Albers
| year = 1995
*[http://www.w3.org/Conferences/WWW4/Papers/93/| title = The Krakatoa Chronicle - An Interactive, Personalized, Newspaper on the Web] -X-Press-oの基礎技術についての論文
| journal = Proceedings of the Fourth International World Wide Web Conference
| url = http://www.w3.org/Conferences/WWW4/Papers/93/
}}</ref><ref>なお、上記サービスの基本技術は上記サービスの開発者である神場氏によって論文に示されているが([[#外部リンク|外部リンク]]参照)、論文共著者の一人に[[Google#Google ニュース|Google News]]の開発者であるKrishna Bharatである。がおり、Bharatは後のインタビューにおいてこの技術がGoogle Newsの元になったことを説明しており、パーソナライズ技術を利用した2つのサービスである読売COLiNSとGoogle Newsのその後の経緯の相違は興味深い。</ref>
 
なお、その後パーソナライズは高度な技術というよりはWebページ上でのごく当たり前の技術として使われるようになり、登録型サービスであればIDID、パスワードを入力して表示されるページが、何らかの形でパーソナライズされているのは当然のこととなっている。
 
== 参照文献・注 ==
==外部リンク==
<references/>
*[http://jiten.com/dicmi/docs/x/13131s.htm X-Press-Oについて] -マルチメディア・インターネット事典
*[http://www.w3.org/Conferences/WWW4/Papers/93/ The Krakatoa Chronicle - An Interactive, Personalized, Newspaper on the Web] -X-Press-oの基礎技術についての論文
 
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