削除された内容 追加された内容
m Interwiki
B47 52 (会話 | 投稿記録)
誤記を修正 図を入れたほうがわかりやすいと思うので、後でまた加筆します
1行目:
[[画像:nMOS.jpg|thumb|right|300px|従来のMOSFET 縦構造]]
'''SOI''' (''Silicon on Insulator'') は、[[CMOS]] [[集積回路|LSI]]の高速性・低消費電力化を向上させる技術である。
 
従来の集積回路上の[[MOSFET]]は、素子間分離を[[PN接合]]の逆バイアスによって形成するが、寄生ダイオードやサブストレートとの浮遊容量が生じ、信号の遅延/サブストレートへの[[リーク電流]]が発生していた。この浮遊容量を低減するため、MOSFETとバルクの間に絶縁膜を形成し、浮遊容量を減らしたのがSOI技術である。また、このような絶縁膜を内包したウエハをSOIウエハと呼ぶ。
[[IBM]]社が作った技術で、IBMではサイモックス「SIMOX(Separation by Implantation of Oxygen)」とよんでいた。SOI技術の正体はLSIの[[トランジスタ]]ゲートの[[絶縁体|絶縁膜]] (通常はSiO<sub>2</sub>) 上に形成されたSiの[[完全結晶|単結晶]]薄膜である。
 
浮遊容量はCMOSのハイサイド・ローサイドの両方のMOSFETに対して、遅延/電流を増加させる要因であるため、浮遊容量の低減は高速度化/低消費電力化の両方の面で有利になる。
トランジスタを形成するのに必要な[[ケイ素|シリコン]]結晶薄膜の理想は純粋シリコン結晶だが、その下の絶縁膜は完全な[[結晶]]ではないので、完全な結晶を作ることは困難だった。SOIはこれを克服して純粋なシリコン結晶薄膜を作らせる。シリコン結晶表面からわずかに深い部分に酵素分子を埋め込み、それを高熱で[[酸化]]させることでなし得る。
 
また2次元的な素子間分離にもPN接合ではなく、素子下の絶縁膜と結合させた絶縁材を形成することで、完全に分離されたMOSFETを構成できるようにしたプロセスもある。この場合、寄生ダイオードによって意図せず生成されるバイポーラトランジスタを抑制することができ、素子間の浮遊容量/リーク電流も低減することができる。
最新LSIの製造プロセスではトランジスタの絶縁層が薄くなりすぎて、トランジスタをオフにしても[[電気]]が流れてしまう。これを[[リーク電流]]という。SOIはこのリーク電流を押さえ、絶縁層を越えて漏れ出る[[電荷]]の停留を45%減らすことが出来る。ただし、現状では工程が複雑でコストが高くつく。
 
SOIウエハの製造法は、SIMOX(Separation by IMplantation of OXygen)方式と張り合わせ方式の2種類がある。
張り合わせ方式では均質な絶縁膜やSi結晶膜を形成することが難しいため、SIMOX方式がSIOウエハの主流となっている。
 
<!-- SIMOXはIBMがいち早く実用化したが、IBM単独で開発された技術ではない またSOI=SIMOXではない
[[IBM]]社が作った技術で、IBMではサイモックス「SIMOX(Separation by Implantation of Oxygen)」とよんでいた。
-->
<!-- ゲート絶縁膜上のSi結晶という記述は間違い
[[IBM]]社が作った技術で、IBMではサイモックス「SIMOX(Separation by Implantation of Oxygen)」とよんでいた。SOI技術の正体はLSIの[[トランジスタ]]ゲートの[[絶縁体|絶縁膜]] (通常はSiO<sub>2</sub>) 上に形成されたSiの[[完全結晶|単結晶]]薄膜である。
-->
 
トランジスタを形成するのに必要な[[ケイ素|シリコン]]結晶薄膜の理想は純粋シリコン結晶だが、その下の絶縁膜は完全な[[結晶]]ではないので、完全な結晶を作ることは困難だった。SOIはこれを克服して純粋なシリコン結晶薄膜を作らせる形成可能にしたSIMOX方では酸素分子を[[イオン注入]]によりシリコン結晶表面からわずかに深い部分に酵素分子を埋め込み、それを高熱で[[酸化]]させることでなし得絶縁膜とその上のシリコン結晶薄膜を形成する。
 
<!-- ゲート酸化膜厚の薄膜化によるゲート-チャネル間/ドレイン-ソース間のリーク電流が増大したことは、SOIとは無関係でSOIでは改善できないはず… -->
最新LSIの製造プロセスではトランジスタの絶縁層が薄くなりすぎて、トランジスタをオフにしても[[電気]]が流れてしまう。これを[[リーク電流]]という。SOIはこのリーク電流を押さえ、絶縁層を越えて漏れ出る[[電荷]]の停留を45%減らすことが出来る。ただし、現状では工程が複雑でコストが高くつく{{要出典}}
バルクシリコンのウエハ/プロセスに対して、SOIウエハ/プロセスは工程が複雑でコストが高くつく。
 
<!--放射線に強く宇宙機用にいいという話を聞いたのですが詳しい方お願いします-->
13 ⟶ 30行目:
<!-- ↑耐放射線の一手段に過ぎないと言った感じがしますがどうでしょう? -->
 
<!-- http://www.isas.ac.jp/ISASnews/No.305/ISASnews305.pdf -->
== 関連項目 ==
<!-- ↑アナログ性能がバルクシリコンより特性がいいようです --~~~~ -->
 
== SOI技術を用いたプロセッサ製品 ==
* [[Athlon 64]]
* [[PowerPC]]
* [[Cell]]
 
 
== 関連項目 ==
* [[イオン注入]]
 
[[Category:半導体製造|えすおうあい]]