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[[Image:Monophyletic.png|thumb|334px|鳥類を含めた広い意味の爬虫類(青い部分)は、単系統群と考えられている]]
 
'''単系統群'''"(たんけいとうぐん)とは、生物の[[分類群]]のうち、単一の[[進化]]的系統からなり、しかもその系統に属する生物すべてを含むものをいう。つまり1つの[[共通祖先]](仮想的生物)とその子孫すべてを合わせた群である。[[系統樹]]でいえば、1つの枝の全体に当たる。身近な例でいえば、[[哺乳類]]全体、[[脊椎動物]]全体、[[種子植物]]全体などがこれでると考えられている。
 
分類学は正しい近縁関係に基づく分類体系を求めることを目的とし、そのような分類体系のことを[[自然分類]]と呼んだ。[[進化論]]が出されて以後は、類縁関係とは進化における系統関係であるとの認識から、現代でいう単系統群こそ自然分類における正しい分類群であるという考えが次第に広まり、異なる複数の系統からなる多系統群は人為分類であるとして排除される傾向にある。かつて単系統群とされたものが、研究の進展によって多系統群であるとされた例も多く、その場合にはその分類群の分割を含む体系の見直しが行われる
 
ただし[[分類学]]にはいくつかの考え方があり、必ずしも単系統群のみを認めるとは限らない。その中で厳密な単系統群以外は分類群として認めないという立場を[[分岐分類学]]という。
 
一方、[[進化分類学]]と呼ばれる立場では、系統と別に[[形質]]的類似も重視するため、1つの系統からその中の特定の系統だけが特に形質に顕著な違いがある)を表すように進化した場合、その群を除いたすべて([[側系統群]])をも、分類群として認める場合がある。
 
[[Category:分類学|たんけいとうくん]]