「代数方程式」の版間の差分

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多変数の場合を[[代数幾何学]]の項目に譲ることにして、以下本項においては、主に[[有理数]]体などの[[体 (数学)|体]]の元を係数とする 1 変数の代数方程式について詳述する。1 変数の代数方程式とは、移項して整理すれば
:<math>\sum_{k=0}^n a_kx^k = a_n x^n + a_{n-1} x^{n-1} + \cdots + a_1 x + a_0 = 0</math>
(各 ''a''<sub>''ki''</sub> は(変数 ''x'' に無関係な)定数)のかたちに表される方程式のことである。このとき、左辺の多項式の次数を以ってこの代数方程式の'''次数'''とする。すなわち ''a<sub>0n</sub>'' &ne; 0 のとき ''n'' '''次方程式'''であるという。
* [[一次方程式]] ''ax'' + ''b'' = 0 (''a'' &ne; 0)
* [[二次方程式]] ''ax''<sup>2</sup> + ''bx'' + ''c'' = 0 (''a'' &ne; 0)
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[[因数定理]]により、''x'' = &alpha; が多項式 ''f''(''x'') の根であることと、多項式 ''f''(''x'') が ''x'' &minus; &alpha; を因数に持つこととは[[同値]]である。さらに多項式 ''f''(''x'') に対し、正の[[整数]] ''k'' と多項式 ''g''(''x'') で
:<math>f(x)=(x-\alpha)^k g(x),\quad g(\alpha) \ne 0</math>
を満たすものが存在するとき、&alpha; を ''f''(''x'') の ''k'' [[重根]](じゅうこん、''multiple root'')または ''k'' 位の[[零点]]といい、''k'' を根 &alpha; の'''重複度'''(じゅうふくど、''multiplicity'')または'''位数'''という。ただし、''k'' = 1 のときは'''単根'''(たんこん、''simple root'', ''simple zero'')と言う。また、単に'''重根'''と呼ぶときは、文脈により単根でない根を総称する場合と、二重根のことのみを指す場合とがある。重複度まで込めれば、代数方程式の根とは
:<math>a_0a(x-\alpha_1)(x-\alpha_2)\cdots(x-\alpha_n) = 0</math>
 
代数的に解けるか否かに関わらず、複素数の範囲まで考えればn次の代数方程式の根は重複度も込めればn個存在する。したがって各根をα<sub>k</sub>{1≦k≦n}とすると、因数定理により代数方程式の多項式は次のように因数分解できる。
:<math>
\begin{align}\sum_{k=0}^n a_kx^{n-k} & =a_0x^n+a_1x^{n-1}+\cdots+a_{n-1}x+a_n \\
& =a_0(x-\alpha_1)(x-\alpha_2)\cdots(x-\alpha_{n-1})(x-\alpha_n)=a_0\prod_{k=1}^n (x-\alpha_k)\end{align}
</math>
 
すなわち、代数方程式の根とは
:<math>a_0(x-\alpha_1)(x-\alpha_2)\cdots(x-\alpha_n) = 0</math>
となるときの &alpha;<sub>1</sub>, &alpha;<sub>2</sub>, ..., &alpha;<sub>''n''</sub> のことであると言い換えられる。
 
二項多項式 ''x''<sup>''n''</sup> &minus; ''a'' の根をとくに[[冪根]]という。
 
===根の和と積===
 
後述するように5次以上の代数方程式については、根は代数的には求められない。しかし全ての根(重複度も込めた場合)の和及び積は、方程式を代数的に解かなくとも求めることができる。先述したように、代数方程式の多項式は次のように因数分解することができる。
 
:<math>a_0x^n+a_1x^{n-1}+\cdots+a_{n-1}x+a_n=a_0(x-\alpha_1)(x-\alpha_2)\cdots(x-\alpha_{n-1})(x-\alpha_n)</math>
 
このときの右辺を展開してxについてまとめると、各根α<sub>k</sub>{1≦k≦n}を用いて次のように表せる。
 
:<math>a_0(x-\alpha_1)(x-\alpha_2)\cdots(x-\alpha_{n-1})(x-\alpha_n)=a_0x^n+P(x)-\sum_{k=1}^n\alpha_kx+(-1)^n\prod_{k=1}^n\alpha_k</math>
 
ただしP(x)は元の式からx<sup>n</sup>、xの項および定数項を除いたものである。上の2式を係数比較することにより、全ての根の和および積は
 
:<math>\sum_{k=1}^n \alpha_k =-\frac{a_1}{a_0}</math>
:<math>\prod_{k=1}^n \alpha_k =(-1)^n\frac{a_n}{a_0}</math>
 
となることが求められる。
 
=== 代数的数 ===
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* [[冪根]]
* [[1の冪根]]
* [[根と係数の関係]]
 
[[Category:代数方程式|* たいすうほうていしき]]
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[[Category:数学に関する記事|たいすうほうていしき]]
 
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