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Bandalgom (会話 | 投稿記録)
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また、次に家系の概念の代表的な用法として挙げられるのが、職業上の家系である。「代々、学者・教育者の家系」「代々、医者の家系」「政治家の家系」「実業家の家系」「芸道武道の家系」などというように、一定の職業を家業としている場合や、親族で類似した職業選択が行われている場合、その傾向を指して使われる。
 
日本においては、あらゆる職業はその貴賎を問わず、家系により世襲されてきた。主に貴族層においては、古来より公卿や武士、僧の地位、官職、役職をはじめとし、武道芸道などひとつの家系により技術などを伝承することで[[家業]]となし、その伝統をつないできた。今日では、職業選択の自由が保障されており、求人に民主的な公平公正さが求められる時代であることから、職業を世襲するということは一般的通念ではなくなったといってよい。
特に特定の職業に就く上で、必要となる教養をみにつけなければならず、そうした教育を施す環境や経済力が必要となる場合がある。
しかし、農業や商店など零細企業をはじめ、株式公開をしていない企業等では、未だ家業が残っており、さらに伝統芸能の分野において宗家・家元制度をとるものについては、ほぼ同一の家系により家業となっていることがほとんどである。
例えば、政治家の場合は、選挙に立候補する場合、得票するための支持基盤や莫大な選挙費用などを負担し得るだけの経済的基盤があることが前提とされやすく、そうした基盤のない者が政治家を志すことは困難である場合が多かった。これを「地盤(後援会組織)・鞄(資産)・看板(知名度)」といった。対して、両親ないし血族内に政治家がいる場合、支持基盤や経済基盤を得るのが比較的容易であり、結果として政治家の二世、三世、四世といった[[世襲議員]]が輩出されやすい傾向がある。今日、選挙の立候補において幅広い人材を議政壇上に上げようと、政党が一般市民から公募することが次第に定着している他、国民の間にも必ずしも旧来の政党や候補者にしばられない無党派層の拡大によって、世襲議員の温床である「地盤・鞄・看板」が必ずしも通用するとは限らない時代情勢となりつつあるが、世襲議員を輩出する土壌は未だ厳然と存在することも事実である。
 
今日、事実上とはいえ、このような職業の世襲が可能な背景としては、特に特定の職業に就く上で、必要となる教養をみにつけなければならず、そうした教育を施す環境や経済力が必要となる場合がある。例えば、政治家の場合は、選挙に立候補する場合、得票するための支持基盤や莫大な選挙費用などを負担し得るだけの経済的基盤があることが前提とされやすく、そうした基盤のない者が政治家を志すことは困難である場合が多かった。これを「地盤(後援会組織)・鞄(資産)・看板(知名度)」といった。対して、両親ないし血族内に政治家がいる場合、支持基盤や経済基盤を得るのが比較的容易であり、結果として政治家の二世、三世、四世といった[[世襲議員]]が輩出されやすい傾向がある。今日、選挙の立候補において幅広い人材を議政壇上に上げようと、政党が一般市民から公募することが次第に定着している他、国民の間にも必ずしも旧来の政党や候補者にしばられない無党派層の拡大によって、世襲議員の温床である「地盤・鞄・看板」が必ずしも通用するとは限らない時代情勢となりつつあるが、世襲議員を輩出する土壌は未だ厳然と存在することも事実である。
 
また、同じく職業上の家系として代表的なものは、医師や教師、その他[[弁護士]]、[[司法書士]]、[[税理士]]、[[公認会計士]]など、いわゆる[[士業]]を営む個人事務所などでは、その職業や分野に精通した親族が多い場合、親族の職業に情報を得やすい環境にあることから関心を持つ場合、血族の伝統して周囲から親の事務所を継ぐよう促される場合もある。