「乾新兵衛」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
百科事典的ではない表現をとる
7行目:
乾商店では、主人夫婦に子供がなかったため夫婦養子をとっていた。ところがこの養子の夫のほうが急死。未亡人・ヨソの細腕で店を切りまわせないと見た主人は、なりふりかまわず立ち働く鹿蔵に目をとめ、ムコの後がまに決めた。鹿蔵は三つ年上の未亡人と夫婦になり、中心となって醸造業を切り盛りしていた所へ義父新兵衛病死。
 
鹿蔵は'''三代目・新兵衛'''を乗った。先代の資産は当時の金で40万円とされ、ふだんから世間づき合いのよくない男が、その財産と事業を一手にしただから世間のやっかみもひどかっだごとではない。まして商売とは別に、自分個人の貯金を人に貸して利子を取り、出すものは舌でも出さないケチぶりからったので、憎まれてもいた。世間はことごとにイヤがらせをする。寄付といえば真っ先に持ち込んで強要する。し、無頼漢がゆすりに来る。ある時、ゆすりをハネつけると近くの神社に芝居があった。壮士芝居「乾家横領兵庫の嵐」の一幕。寄付の強要を断られた腹いせにヤクザが呼びこんだ中傷芝居である。新兵衛は、ますます頑固に寄付の話を聞なくなった。いやがらせを受ける理由も、強要を受け入れる理由もない。それは独立独歩の気構えの、彼なりの表現でもあった。
壮士芝居「乾家横領兵庫の嵐」の一幕。寄付の強要を断られた腹いせにヤクザが呼びこんだ中傷芝居である。新兵衛は、ますます頑固に寄付の話を聞かなくなった。いやがらせを受ける理由も、強要を受け入れる理由もない。それは独立独歩の気構えの、彼なりの表現でもあった。
 
==社外船主へ==