「ジアゾメタン」の版間の差分
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| 相対蒸気密度=1.4 | 融点=−145 | 沸点=−23 | SMILES=C=[N+]=[N-] | 出典=[http://www.nihs.go.jp/ICSC/icssj-c/icss1256c.html ICSC]}}
'''ジアゾメタン''' (diazomethane) とは、最も単純な構造の[[ジアゾ
ジアゾメタンの構造式は[[共鳴理論|共鳴混成体]]として表現される。
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==生成==
爆発性がある為、エーテルないしは[[ジオキサン]]溶液として用時調整して使用する。通常はアシル化またはスルホン化された ''N''-メチル-''N''-ニトロソアミンを濃アルカリ水溶液中と反応させて発生する。一般には毒性が比較的低い ''N''-メチル-''N''-ニトロソ-4-トルエンスルホン酸アミド (Diazald®) が利用される場合が多い。
[[画像:Preparation of diazomethane from Diazald and MNNG.svg|center|500px|Diazald からジアゾメタンの発生]]
濃アルカリ水溶液の上にエーテルないしはジオキサン層を張って二層系ビーカーを用意し氷冷下攪拌しながらN-メチル-N-ニトロソアミン誘導体を少量ずつ加えてエーテル層に発生するジアゾメタンを捕集する。ジアゾメタンのエーテル溶液は防爆型冷蔵庫で一週間程度保存は可能であるが器具の摩擦により爆発する恐れがあるので必要が無ければ保存しない。▼
▲濃アルカリ水溶液の上にエーテルないしはジオキサン層を張って二層系ビーカーを用意し氷冷下攪拌しながらN-メチル-N-ニトロソアミン誘導体を少量ずつ加え
ジアゾメタンを用いる実験器具はすり合わせジョイントを用いてはならない。攪拌子はテフロンコーティングされた磁気攪拌子を用いる。ピペットなど先がとがったものを用いると爆発の原因になるので、炎で焼きなましてから使用する。蒸留による精製は専用器具を使えば可能であるが、利用する反応の都合上必要な場合以外は蒸留は避けるべぎである。
==用途==
[[フェノール]]あるいは[[カルボン酸]]の ''O''-メチル化剤として汎用され、メチルエーテル誘導体やメチルエステル誘導体を生成する。多くの場合は過剰量のジアゾメタン・エーテル溶液を用意して氷冷下にフェノールあるいはカルボン酸の溶液に攪拌下に少量ずつ加える。[[薄層クロマトグラフィー|TLC]]などで反応状況を観察し消費される分以上は反応系に追加しない。
酸塩化物と反応させると、ジアゾメチルケトンまたはクロロメチルケトンとなる。
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また、Arndt-Eistert転位反応による環状ケトンの環拡大反応などにも利用される。
光分解により[[カルベン|メチレン]] :CH<sub>2</sub> を発生する。
==毒性・取り扱い==
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