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'''ヒケ'''(ひけ、Sink Marks)とは、工業製品において材料が収縮することによっておこるへこみ、窪みである。主として[[射出成型]]([[インジェクション]])などの[[金型]]によっを用いて作られた樹脂製品に顕著に見られる現象である。
 
[[インジェクション]]射出成形の場合では、溶解した[[プラスチック]]などの樹脂を金型内に射出して製品の形作るが、樹脂の種類によって差は有るものの冷えて取り出された製品は溶けた樹脂の状態と較べて多かれ少なかれ収縮する。そのため出来上がったもの製品型の内面そのままの形状とはならず、へこんだり、極端な場合には深い穴が開いてしまったりする。この収縮は当然材料の量比例すので、厚みの有るものほど不良を'''ヒケやすい。例えば表が平面で、裏に凹凸の有る形状'''すると、裏が凸の部分がへこんで表面に歪みを生じることになる呼ぶ
 
この収縮は当然ながら射出された材料の量に比例するので、製品に厚みの有るものほどヒケを生じやすい。例えば、表面が平面で裏面に凹凸の有る形状であれば、裏面が凸の部分が収縮し、表面にヒケが生じる。
これを防ぐにはなるべく均等な製品設計を行い、ブロック状の部分には肉抜きを施すといった配慮が必要になる。また、ヒケることを予め計算してその部分に厚みを持たせ、ヒケた状態で狙った形状を得るという方法もあるが、これには極めて高度な金型製作技術が要求される。
 
これヒケの発生を防ぐにはなるべく均等な製品設計を行い、同一製品内でもブロック状に厚みがある部分には製品の品質に影響しない形で意図的に凹部を形成する(いわゆる「肉抜き」)を施すといった配慮が必要になる。また逆に、ヒケることを予め計算してその部分に厚みを持たせ、ヒケた状態で狙った形状を得るという方法もあるが、これには極めて高度な金型製作技術が要求される。
[[プラモデル]]では、現在では金型技術が向上し、薄肉で成形することが可能になったためあまり見られないが、かつてはヒケ、バリは当たり前だった。そうした場合は模型用の[[パテ]]を使用してヒケを埋める必要がある。ところがこのパテもまたヒケを起こす。[[エポキシパテ]]のような化学硬化性のものはさほどではないが、ラッカー系のように溶剤を揮発させて硬化させるものではその溶剤の分だけヒケてしまう。そのためパテは厚めに盛り、硬化の後に余分を削り落とすと言う作業が必要になる。
 
==プラモデル==
樹脂ほど顕著ではないが、金属でもヒケは生じる。例えば自動車のエンジン部品のように分厚い金属ブロックを[[鋳造]]する際にも、ヒケはス(空気が入る)と並んで注意が必要な現象である。
[[プラモデル]]では、金型技術が向上して薄肉で成形することが可能になったため、2007年現在ではあまり見られなくなったが、かつてのプラモデル・キットでは部品のヒケやバリの存在は当たり前だった。綺麗な完成品を目指す場合には、模型用の[[パテ]]を用いてパーツのヒケを埋める必要があるが、このパテ自体もヒケを起こすので注意が必要である。
 
[[プラモデル]]では、現在では金型技術が向上し、薄肉で成形することが可能になったためあまり見られないが、かつてはヒケ、バリは当たり前だった。そうした場合は模型用の[[パテ]]を使用してヒケを埋める必要がある。ところがこのパテもまたヒケを起こす。[[エポキシパテ]]のような化学硬化性のものはさほどではないが、ラッカー系パテのように溶剤を揮発させて硬化させものパテではその、揮発した溶剤の分だけ容積が減少し、パテを充填・塗布した面がヒケてしまう。そのためパテは厚めに盛り、硬化後に余分を削り落とすと言う作業が必要になる。
 
==鋳造でのヒケ==
樹脂ほど顕著ではないが、金属でもの[[鋳造]]においてヒケは生じる。例えば自動車のエンジン部品のように分厚い金属ブロックを[[鋳造]]する際にも、発生するヒケは((製品に空気が入る)って予期しない空洞を形成する)と並んで注意が必要な現象である。
 
{{DEFAULTSORT:ひけ}}