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m 循環器学2007年8月25日 (土) 14:31版からコピー
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'''心房細動'''('''しんぼうさいどう'''、atrial fibrillation)は[[心房]]が細かく動く事。[[不整脈]]の一種。
 
{{medical}}
[[不整脈]]の一種。[[心房]]が[[洞房結節]](SA node)の刺激によらずに速く部分的に興奮収縮し、規則的な洞房結節の活動が伝わらず、[[心室]]の収縮が不規則な間隔で起こる状態。このために心室から送り出される血液の体積が減って心臓の効率が低下するだけでなく、心房の中の血液がよどみ、[[血栓]]ができやすくなる。心房細動は、めまいや動悸、疲れやすさだけでなく、[[脳梗塞]](特に[[脳塞栓症]])と[[心筋梗塞]]の原因となりがちである。老人に多い。[[心電図]]ではR波の間隔が不規則であり、P波が現れず、代わりにf波と呼ばれる細動波が現れるのが特徴である。
 
== 検査 病態 ==
本症は[[心房]]が[[洞房結節]](SA node)の刺激によらずに速く部分的に興奮収縮し、規則的な洞房結節の活動が伝わらず、[[心室]]の収縮が不規則な間隔で起こる状態。
*[[心電図]]
 
== 原因 ==
== 治療に用いる薬物 ==
== 心房細動を起こす[[基礎疾患 ==]]には
*[[ナトリウム]]チャンネル阻害剤
* 心房負荷を起こす疾患([[僧帽弁狭窄症]]、[[僧帽弁閉鎖不全症]]、[[心房中隔欠損症]])
*β阻害剤
* [[甲状腺機能亢進症]]
*[[カリウム]]チャンネル阻害剤
* [[虚血性心疾患]]
*[[カルシウム]]チャンネル阻害剤
* [[ジギタリス心筋症]]
* [[WPW症候群]]
 
等がある。
== 治療方針 ==
 
主に行う薬物療法は以下の3つである。
== 症状 ==
;リズムコントロール
[[不整脈]]の一種。[[心房]]が[[洞房結節]](SA node)の刺激によらずに速く部分的に興奮収縮し、規則的な洞房結節の活動が伝わらず、[[心室]]の収縮が不規則な間隔で起こる状態。このために心室から送り出される血液の体積が減って心臓の効率が低下するだけでなく、心房の中の血液がよどみ、[[血栓]]ができやすくなる。心房細動は、めまいや動悸、疲れやすさだけでなく、[[脳梗塞]](特に[[脳塞栓症]])と[[心筋梗塞]]の原因となりがちである。老人に多い。[[心電図]]ではR波の間隔が不規則であり、P波が現れず、代わりにf波と呼ばれる細動波が現れるのが特徴である
:洞調律に戻して維持することである。[[ジソピラミド]]や[[プロカインアミド]]を用いる。副作用が問題になることが多い。
 
**== 検査 ==
[[心電図]]検査では以下の所見が認められる。
; [[RR間隔]]の不整
: 心拍が周期性を失うのでRR間隔が不規則になる。
; [[P波消失]]
**** P波消失 : 心房の活動が分散するため、心房の電位変化を示す[[P波]]が消失する。
; [[f波]]出現
**** f波出現 : f波は基線の動揺の事。分散した心房の活動がf波として記録される。
 
== 治療方針 ==
本症の治療基準には
;レートコントロール
:心房細動のまま、脈拍数のみを整える。[[ジギタリス]]などを用いる
;リズムコントロール
:洞調律に戻して維持する事。
;血栓症・塞栓症の予防
:[[ワーファリン]]、[[アスピリン]]を用いて合併症を予防する
 
の3つがある。
大まかな治療法としては、まずはレートコントロールを行う。[[ベラパミル]]や[[ジギタリス]]を用いる。それで上手くいかなければIa群の[[抗不整脈薬]]である[[プロカインアミド]]や[[キニジン]]を用いる。但し[[WPW症候群]]を合併している場合は[[ベラパミル]]や[[ジギタリス]]の使用は禁忌である。
=== 化学療法 ===
大まかな治発作時のレスキューや平常時のコントロールには[[対処療法]]としては、化学物質を用いた薬物療法を行う。まずはレートコントロールを行う目的で[[ベラパミル]]や[[ジギタリス]]を用いる。それで上手くいかなければリズムコントロールを行う目的でIa群の[[抗不整脈薬]]である[[ジソピラミド]]や[[プロカインアミド]]や[[キニジン]]を用いる。副作用が問題になることが多い。但し[[WPW症候群]]を合併している場合は[[ベラパミル]][[ジギタリス]]の使用は禁忌である。
=== 治療に用いる薬物 ===
* [[ナトリウム]]チャンネル阻害剤
* [[β阻害剤]]
* [[カリウム]]チャンネル阻害剤
* [[カルシウム]]チャンネル阻害剤
* [[ジギタリス]]
 
=== 手術療法 ===
これらの薬物原発性心房細動には[[根本治療]]としては[[手術療法]]を行う。本症に対する手術療法以外は[[カテーテル·アブレションをおこなう手術療法が最近開発されてい]]ある。これはフランス·ボルドーのMichel HaïssaguerreとPierre Jaïsによってはじめられた方法で、心房の筋肉を焼いておもに肺静脈を電気的に隔離する手術である。この方法は薬物療法と違い、完治する可能性がある。
 
また、[[僧帽弁]]の疾患や[[甲状腺]]の疾患などが存在する2次性の[[心房細動]]の場合に対して[[基礎疾患]]の治療を優先する。
 
== 心房細動を起こす基礎疾患 ==
*心房負荷を起こす疾患(MS、MR、ASD)
*[[甲状腺機能亢進症]]
*[[虚血性心疾患]]
*[[心筋症]]
*[[WPW症候群]]
 
== 関連項目 ==
*[[不整脈]]
*[[心電図]]
*[[循環器学]]
 
{{medical stub}}
 
[[category:循環器病|しんほうさいとう]]
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[[no:Atrieflimmer]]
[[pl:Migotanie przedsionków]]
 
*: 心房細動(しんぼうさいどう)は、心房が細かく動く事。
** 検査
*** 心電図
**** P波消失 : 心房の活動が分散するため、心房の電位変化を示すP波が消失する。
**** f波出現 : f波は基線の動揺の事。分散した心房の活動がf波として記録される。
**** RR間隔の不整 : 心拍が周期性を失う。