「有機電子論」の版間の差分

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m →‎誘起効果: I<sub>+</sup>効果の例を変更
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この様に、塩素の置換数が増大するにつれて強酸性となる。言い換えるとカルボン酸のOH基の酸素上の電子密度が低いほど解離が進行しやすく、この例では塩素のI効果(I<sup>-</sup>効果)により、酸素上の電子が塩素側に引き付けられ、置換した塩素基の数が多いほどI<sup>-</sup>効果が強く現れ、pKaが減少傾向を示したと説明することができる。
 
逆の例としてアニリンとp-ト酢酸にメチイジンの塩性のを置換した例が挙げられる。p-位に置換したメチル基からの電子供与性を示し、それがI効果(I<sup>+</sup>効果)により、窒素原子上カルボン酸の電子密度を増やし塩基性pKaが増大したと説明することができる。
*CH<sub>3</sub>CH<sub>2</sub>COOH - pKa = 4.88
*(CH<sub>3</sub>)<sub>2</sub>CHCOOH - pKa 4.86
*(CH<sub>3</sub>)<sub>3</sub>CCOOH - pKa 5.05
*CH<sub>3</sub>(CH<sub>2</sub>)<sub>2</sub>COOH - pKa = 4.82
*CH<sub>3</sub>(CH<sub>2</sub>)<sub>3</sub>COOH - pKa = 4.86
 
この様に、電子吸引性の誘起効果を'''I<sup>-</sup>効果'''、電子供与性の誘起効果を'''I<sup>+</sup>効果'''と呼称することがある。また、配位結合を正負のイオン対が接合した状態とみなすことができ、配位結合を→で示すことの比喩で、I効果が存在する共有結合を