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{{Infobox 有機化合物
| name=ペリレン
| 構造式=[[画像:Perylene2.png|180px|構造式]]
| IUPAC=Perylene
| 分子式=C<sub>20</sub>H<sub>12</sub>
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}}
 
'''ペリレン''' (Peryleneperylene) 、[[有機化合物]]の一種で、化学式 C<sub>20</sub>H<sub>12</sub> で表される[[有機化合物]]で、褐色の[[固体]]として発生すである。[[多環芳香族炭化水素]]に属しの一種で、[[CAS登録番号]]は [198-55-0] である。ペリレンの[[誘導体]]は[[発癌性]]があると考えられており[[危険性]]の高い[[公害|汚染物質]]である。紫外線をあてることにより[[蛍光]]を発する。
[[Image:Perylene-LongWaveUV.png|300px|thumb|[[ジクロロメタン]]中に溶解したペリレンを[[紫外線|長波紫外線]]で照射]]
[[Image:Perylene-ShortWaveUV.png|300px|thumb|[[ジクロロメタン]]中に溶解したペリレンを[[紫外線|短波紫外線]]で照射]]
 
'''ペリレン''' (Perylene)とは、[[有機化合物]]の一種で、化学式C<sub>20</sub>H<sub>12</sub>で表され、褐色の[[固体]]として発生する。[[多環芳香族炭化水素]]に属し、[[CAS登録番号]]は [198-55-0]である。ペリレンの[[誘導体]]は[[発癌性]]があると考えられており[[危険性]]の高い[[公害|汚染物質]]である。
 
==構造==
[[Image:Perylene-LongWaveUV.png|300pxleft|thumb|[[ジクロロメタン]]中に溶解したペリレンを[[紫外線|長波紫外線]]で照射]]
ペリレンの構造について、中心にある[[ベンゼン]]は実際にはベンゼンではなく、ただの[[シクロヘキサン]]である。もし中心にベンゼン環として表されるなら、[[分子]]は芳香族性としての特質の[[蛍光|蛍光性]]が出来なくなることになる。
[[Image:Perylene-ShortWaveUV.png|300pxleft|thumb|[[ジクロロメタン]]中に溶解したペリレンを[[紫外線|短波紫外線]]で照射]]
ペリレンは2つのナフタレン環がそれぞれ1位と8位でつながれた構造を持つ。ナフタレン環どうしをつなぐ炭素−炭素結合は[[共鳴理論|共鳴]]構造の伸張にはほとんど寄与していない。これは、ナフタレン環の[[芳香族|芳香族性]]を保ったままその結合が二重結合となるような共鳴限界式を描くことができないこと<ref>電荷を帯びる形では描けるが、そのような場合共鳴による安定化はほとんどない。</ref>、また、[[X線回折|X線結晶構造解析]]の結果<ref>Donaldson, D. M.; Robertson, J. M.; White, J. G. "The crystal and molecular structure of perylene." ''Proc. R. Soc. Lond. A Math. Phys. Sci.'' '''1953''', ''220'', 311–321. [http://links.jstor.org/sici?sici=0080-4630(19531208)220%3A1142%3C311%3ATCAMSO%3E2.0.CO%3B2-F 最初の1ページ (JSTOR)]</ref>によると、その炭素−炭素結合長が約1.50Åであり、平均的な単結合の値 (~1.5Å) に近いことから裏付けられる<ref>[[ベンゼン]]の場合1.40Å、ナフタレンの場合長い方で1.42Åである。[[ブタジエン]]の単結合は1.48Åである。</ref>。
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==参考文献と注==
<references />
 
==関連項目==
*[[ピレン]]
 
[[Category:炭化水素|りれん]]
 
[[de:Perylen]]