「テンポ・ルバート」の版間の差分

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'''テンポ・ルバート'''(tempo rubato、イタリア語)とは、[[テンポ]]を自由に動かしながら[[演奏]]すること。rubatoとは「盗む」という意味。元来、同じテンポを保つべきとされる西洋音楽の演奏において、同じテンポを保たないことである。[[楽譜]]には単に Rubato と記されることがある。
 
西洋音楽の器楽曲においては、少なくとも21世紀までまでよく演奏されているものの中では、[[フレデリック・ショパン|ショパン]]の楽曲で多用されたのが最初であろう。[[マズルカ]]、[[バラード]]、[[スケルツォ]]、[[ワルツ]]、[[ノクターン]]、[[即興曲]]といった、叙情的な作品の演奏において多く用いられる。普通は、フレーズの最初と最後を遅めに、また、強調したい音を長めに演奏するためにその前後を遅めに演奏し、それ以外の場所を速めに演奏する。この場合、完全にテンポが自由というよりは、基本のテンポを設定しておいて、それを基準に遅め、速めにずらす、という手法を採るのが一般的である。なお、ショパンの場合、このようなテンポの変化は楽譜に書かれていないから、演奏者の解釈に任されている。というよりも、テンポの変化が楽譜に書かれていない楽曲ではテンポを演奏者があまり自由に揺らすべきでないとされる器楽曲において、ショパンの楽曲は伝統的に書かれていないテンポの変化を演奏者が付ける習慣となっている、と言ったほうが正しいかもしれない。
 
しかし、テンポ・ルバートはショパンまでは余り使われなかったかというとそうでもなく、特に声楽曲ではショパン以前でも一般的な演奏法であった。