「ミクロポリフォニー」の版間の差分

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== 内容 ==
[[スコア]]に数十段を要し、その一部に各声部が[[対位法]]的な[[カノン (音楽)|カノン]]などで音響操作を行うのであるが、各声部の全体に対する影響が極めて小さいために、全体的の動きのある音響の固まりとして聞こえる一種の[[音響作曲法]]である。[[ドミートリイ・ショスタコーヴィチ|ショスタコーヴィチ]]の第二交響曲の練習番号30以下の[[ウルトラ対位法]]が先駆者として上げられるが、この場合各声部が全く違う旋律を繰り広げるのに対して、「大気」の場合は同じ要素による音響設計という点で違いがある。この傾向は作曲者の前管弦楽曲の「出現」にもあったが、それが拡大発展され、「大気」の場合は48声部にも及ぶ。
 
コンピュータ・シミュレーションで知られる[[ディヴィッド・コープ]]は「異なったラインとリズムと音色が同時に現れる」としか説明していないが、これではあまりにも説明が大味すぎる。各作曲家によって用法が異なるために定義が難しいが、「一オクターブ以内に'''各声部の判別がつきがたいほどの数'''の線が非調性的に絡み合う」技法とは断定できる。なお、カノンである必要はなく、似たような動的旋律がいつまでも同じ音域で複数絡んでいてもミクロポリフォニーと知覚される。非調性的ではない場合は、ヘテロフォニーかポリフォニーの様相に近くなるためミクロポリフォニーとは呼べない。