「寄生獣」の版間の差分

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異変は全世界で起こったようだが、物語は日本の一高校生である主人公周辺の事件のみを描く。未曾有のクライシスや軍事利用といったありがちなパターンは描写されていない。
 
人間を食する『寄生生物側』、『人間側』、そしてその中間者として存在する『新一とミギー側』、この「利害が一致しない」三者間での高度な知略戦がこの物語を他のバイオレンスコミックから一線を画す結果となっている。
また、パラサイト探知能力のある一人間として人類全体のために動きたいと思っている新一と、寄生生物としてあくまで利己的であるミギーとのやりとりもこの物語の見所の一つである。
 
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: 新一の父。フリーのルポライター。新一の右手がパラサイトであることには気付いていない。目の前で妻がパラサイトに乗っ取られ、自身も負傷させられる。自分の遭遇した事件について警察から事情聴取を受けた時、パラサイトの存在を世に知らしめることを望むが聞き入れられなかった。
; 平間(ひらま)
: パラサイト対策の特命捜査を指揮するベテラン刑事で初登場時の階級は[[警部補]]、物語の途中で[[警部]]に昇進する。新一とパラサイトの間に何らかの関係があると考えており、倉森を殺害して誘拐された子供を奪い返した直後の'''田村玲子'''を尋問・射殺した後、東福山[[市役所]]でのパラサイト殲滅作戦(以下、市役所戦)における「外環(包囲部隊)」の指揮官となった際には、パラサイト駆除のため新一に助言を請い、またその現場に新一を呼び出した。
: 分不相応な事件に首を突っ込んだ挙句、家族をパラサイトに殺され落ち込んでいる倉森を<!-- に対し「なれますよ・・・名探偵に」と -->諭し、パラサイトに関するレポートを書かせた。パラサイトは単なる猛獣ではないとし、実際にかかわりをもった人間の生の声を聞いてみることを重要視したところからその手腕が見受けられる。<!-- 後にこのレポートが物語において重要な役割を果たすことになる(倉森レポート)。 -->
: パラサイト関連事件によく遭遇する新一には「何かある」と感じており、倉森を殺害して誘拐された子供を奪い返した直後の'''田村玲子'''を尋問・射殺した後、東福山[[市役所]]でのパラサイト殲滅作戦(以下、市役所戦)における「外環(包囲部隊)」の指揮官となった際には、パラサイト駆除のため新一に助言を請い、またその現場に新一を呼び出した。
: パラサイトは単なる猛獣ではないとし、実際にかかわりをもった人間の生の声を聞いてみることを重要視したところからベテラン刑事の手腕が見受けられる。
: パラサイト探知能力はないが、パラサイト関連事件によく遭遇する新一に「何かある」と感じていた。
; 島田 秀雄(しまだ ひでお)
:新一を観察するために'''田村玲子'''が高校に送り込んだパラサイト。「人間と同じ食事を摂り、パラサイトと人間との共存を目指している」などと語り(しかしこれは嘘で、実際には夜ごとに[[ナンパ]]した女を食べていた)、新一と明確に敵対せず接近を目論んだ。「体の操作が上達する」という理由で[[スポーツ]]を好む。
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; 由井
:'''島田秀雄'''の遺体を解剖した生物工学系の学者。警察機関の人間というよりは大学・民間の研究員だと思われる。
:根っからの学者肌で、公安警察でのパラサイト対策会議においては持論を展開して脱線しそうになり公安の滝沢に止められる。
:パラサイト細胞を「考える筋肉」と形容し、パラサイトを見分る方法を発見した。
; 広川 剛志(ひろかわ たけし)
: 人間だがパラサイト一味の主犯格の一人。地球を汚し他の生物を圧迫する人間を憎み、この思想に興味を持った'''田村玲子'''が仲間に引き入れた(ただし後藤のセリフのみで、作中で経緯の描写はされていない)。パラサイトの食事を安定[[需要と供給|供給]](広川の目的としては人口抑制)するための組織を結成、その活動の一環として東福山[[市町村長|市長]]選に出馬し当選を果たす。当選後は市長の立場を利用し、組織的にパラサイトの「食堂」の管理を行うことになる。
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パラサイトには[[人間]]並み、もしくはそれ以上の知能があるが、寄生してから日が浅い者は人間社会の一般常識に馴染めず問題を引き起こすこともある。名前にも無頓着で、使う名前がかなり適当だったり、身元を隠すために顔と名前を変える時でも以前使っていたのと大して違いの無いものを名乗ったりする。
 
寄生部分は一瞬で[[ゴム]]のように変形でき、また一瞬で[[鋼鉄]]のように変質する事ができる。パラサイトの知能が高いこともあって、作中では学者がパラサイト細胞体のことを作中では解り易い例えとして「考える[[筋肉]]」と表現されている。寄生体は、母体の潜在能力を損傷をものともせず最大限に発揮できるが、寄生されている部分以外の強度は人間と大差ないため、母体の急所に直接損傷を与えられれば、比較的簡単に死に至らしめられる。また、極限まで引き出される身体能力と寄生部分の攻撃力の高さ、さらに痛みに鈍く[[内臓]]以外の肉体部分を損傷してもそれほど自身に深刻なダメージとは受け止めないため攻撃行動にほぼ影響が無いことから、常人が直接戦うことは無謀に近い。
 
微弱ながら特殊な脳波のようなものを常に発信しており、これによって付近にいる同属の存在を感知することができる。<ref>受信の有効半径は約300メートルで、発信元の個体の判別についてはパラサイト同士でも難しいとされているが、予め発信パターンを仲間内で決めておけば[[モールス]]のように簡単な通信手段に使うこともできる。</ref>通常の人間が感知することはできない。機械による受信が可能だったかまでは不明である。