「学習指導案」の版間の差分

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'''学習指導案'''(がくしゅうしどうあん)とは、[[教員]]([[学習支援者]])が[[授業]]・[[講習]]などをどのように進めていくかを記載した、[[学習指導]]・[[学習支援]]の[[計画]]書のことである。教育現場における[[略語]]としては、主に'''指導案'''(しどうあん)の[[語]]が用いられている。平成年間に入ると、新学力観を重んじる風潮の中で、教科・領域によっては「支援案」と呼ぶことも行われている。
 
なお、[[社会教育]]、[[生涯教育]]・[[生涯学習]]の観点からは、'''学習プログラム'''(がくしゅうプログラム)と呼ばれている。
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== 指導案の書き方 ==
多くの場合、学習指導案は、研究授業や授業参観などで、参観者に対して授業のねらいや展開などを説明するために作成される。したがって、参観者に授業のねらいや展開などが伝わるよう記載することが第一であるが、作成する際には、授業者本人が、学習集団の様子(児童観・生徒観)や単元の目標、今回の授業のねらい、使用する[[教材]]に対する考え方(教材観)、児童・生徒と教材をどのような手立てで結びつけ、どのような特性を身につけさせるのか(指導観・支援観)、そして授業の評価方法をあらかじめ整理しておくことが重要となる。また、導入・提示・展開・まとめといったふうに学習の流れがはっきりと伝わるような組み立てを考慮することも大切である。
 
特に近年、学習指導と評価の一体が求められており、学習指導案には授業計画のみならず、評価計画も作成し、[[観点別学習状況|観点別]]の[[絶対評価|評価規準や評価基準]]も記載することが一般的になった。
 
=== 記載内容 ===
学習指導案に記載する内容は、基本的に授業者の、その授業における指導のねらいが伝わるように記載されてあればよく、特に形式等が定められているわけではない。一般には、以下のような項目が記載されているが、授業者の意図が伝わるよう、書式等はそれぞれに工夫が求められる。児童観・生徒観、教材観、指導観・支援観の分析を含む案を「細案」、学習の流れの計画案を中心とした案を「略案」と呼ぶ地域・学校もある。
 
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* 学習集団の実態・所見
| 急速に用いられなくなっているが、かつて「児童観・生徒観」と呼ばれていた項目である。<br /> 児童・生徒の実態を把握し、どのような長所・短所があるかを明記する。
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* 教材観
| 教材の特性を明らかにする。<br />学習指導要領に照らし、この教材を学ばせることによってどのような知識・技能の伸張を促せるかを明記する。
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* 指導観・支援観
| 指導・支援に対する理念を明らかにする。<br />学習者の苦手意識を克服する手立ては何か、学習者の長所を生かしてどのように活動させるのか、それによってどのような知識・技能を身につけさせ、今後どのような活動や場に活かしていこうと願うかなどを明記する。
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この他に、板書計画や児童・生徒の座席表などを資料として添付することもある。
 
== 関連項目 ==