削除された内容 追加された内容
Tommy6-bot (会話 | 投稿記録)
m Bot:12(英国,欧州)
26行目:
つまり、政府支出を増やすと貿易収支が悪化するということを意味する。また、政府支出増加は財政収支悪化も意味する。このように財政収支悪化と貿易収支が連携しているという考えから双子の赤字という概念が生まれた。
 
<!--この式から明らかなように、財政収支と貿易収支を合算する分析には意味が無い。-->
 
しかし前提条件に「他の項目が変わらずに」ということがあるように、いつでも成り立つわけではない。モデルは単純な[[代数学|代数]]式を利用しているが、現実には政府支出を増やすための裏づけとして増税をすれば家計や企業の可処分所得に影響をあたえ、国債により調達すれば金利の上昇の過程を経て、家計や企業の消費・投資計画に影響をあたえる([[クラウディング・アウト]]効果)ため、モデルから単純な結論が得られるわけではない。状況として成立するのは、政府が海外で国債を発行して財源を確保し、それを原資に海外の商品サービスを調達する場合であるが、このような限定の元に議論を敷衍するのは現実的ではない。
また、前提条件に「他の項目が変わらずに」ということがあるように、いつでも成り立つわけではない。
 
実際、[[1990年代]]後半のアメリカにおいては、財政黒字と過去最高の経常赤字が同時に発生していた。背景には民間投資(I)の増加による税収と輸入の拡大があったが、その背景には国外資本によるアメリカ国内への直接投資と雇用の安定、情報通信技術の発展にみられる[[ニューエコノミー]]の立ち上がりによる超大国アメリカに対する信頼感の拡大と域内[[信用創造]]の拡大など、多面的な要素を考量する必要がある。
 
==関連項目==