「時錦恒則」の版間の差分

'''時錦 恒則'''（'''ときにしき つねのり'''、[[1931年]][[2月13日]] - [[1991年]][[8月7日]]）は、1950年代に活躍した[[大相撲]]力士である。本名は小林 恒則（こばやし つねのり）。[[福岡県]][[糟屋郡]][[新宮町]]出身。[[時津風部屋]]所属に在籍していた。最高位は西張出[[小結]]（[[1958年]]3月場所）。現役時代の体格は193cm、117kg。得意手は右四つ、寄り。

実家は農家で、小学校卒業後は家業を手伝っていたが、18歳の時に時津風部屋に入門。[[1949年]]5月場所にて[[初土俵]]を踏んだ。193cmという長身を誇り、ふところの深さを生かす事が期待されていた。部屋の[[横綱]]･[[鏡里喜代治|鏡里]]によく可愛がられていたという。[[幕下]]で若干もたついたものの、[[1954年]]9月場所に新[[十両]]、1956年1月場所に新入幕と順調に昇進。当時、時津風部屋の期待の星であった。[[1957年]]9月場所では、初日に[[千代の山雅信|千代の山]]を破り[[金星 (相撲)|金星]]を挙げた。1958年1月場所では西[[前頭]]5枚目の地位で11勝4敗という好成績を挙げ、[[三賞]]は逸したものの同場所限りで引退した鏡里と入れ替わるように翌場所小結に初昇進（この時、鏡里は「自分の跡継ぎができたな」と言って喜んだという）。しかし4勝11敗と大きく負け越し、[[三役]]経験は結局これが最初で最後となった。その後、[[幕内]]下位に下がったところで脊椎と腰を負傷し、[[1959年]]11月場所には十両にへと陥落。以後、幕内に復帰する事は叶わなかった。現役晩年は3年以上十両で相撲を取り続け、東十両尻（18枚目）で迎えた[[1963年]]5月場所、初日に四季の花に勝った後14連敗して幕下陥落が確定したのを最後に32歳で廃業した。

[[1961年]]1月場所から「出釈迦山（しゅしゃかやま）」と改名したつもりが、番付には「四釈迦山（ししゃかやま）」と書かれてしまった。しかし、そのままこの[[四股名]]で廃業まで通した。同時期に[[横綱]]・[[栃錦清隆|栃錦]]がいとほぼ同時期に活躍したため、発音が似ている二2人の取組は[[行司]]や[[呼出]]、実況を困らせたという。