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[[Image:Gogenbiwa.jpg|right|thumb|五絃琵琶「螺鈿紫檀五絃琵琶」(正倉院宝物)]]
'''琵琶'''(びわ、ビバ、ピーパー)は、[[東アジア]]の有棹(リュート属)[[弦楽器]]の一つ。弓を使わず、もっぱら弦をはじいて音を出す[[撥弦楽器]]である。古代において四弦系(曲頚琵琶)と五弦系(直頚琵琶)があり、後者は伝承が廃絶し使われなくなったが、前者は後に中国及び日本においていくつもの種類が生じて発展し、多くは現代も演奏されている。[[朝鮮半島]]にも伝えられたし、郷琵琶(五絃琵琶)と唐琵琶(四絃)で分けられて宮廷楽士の基本楽器になって[[李氏朝鮮]]の末期まで用いられた。(1930年代にも演奏)[[ヴェトナム]]にはおそらく[[明]]代に伝播した四弦十数柱のものが伝承され、琵琶と書いて「ティパ」と発音する。なお、広義には[[阮咸]](げんかん)や[[月琴]]などのリュート属弦楽器も琵琶に含めることもある。
 
四弦系(曲頚)琵琶は、[[西アジア]]の[[ウード]]、[[ヨーロッパ]]の[[リュート]]と共通の起源を持ち、形もよく似ている。すなわち卵を縦に半分に割ったような形の共鳴胴に棹を付け、糸倉(ヘッド)がほぼ直角に後ろに曲がった形である。五弦系(直頚)琵琶は[[インド]]起源とされ、糸倉は曲がらず真っすぐに伸びている。[[正倉院]]に唯一の現物である「螺鈿紫檀五絃琵琶」(らでんしたんごげんのびわ、図参照)が保存されている。