「稟議書」の版間の差分

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組織の意思決定は、原則として会議によって行われる。例えば、会社の業務執行の決定などを行う[[取締役会]]は、原則として、役員の会議によらなければならず、持ち回り決議は例外的に許されるのみである。しかし、会議は時間も費用もかかるため、日常的な業務に関する意思決定や簡易な決裁は、決裁権者を定めて一任することも多い。ただ、最終的な決裁権者にすべての判断が求められると、個々の案件についての考慮・審査がおろそかになるおそれがある。また、決裁前に、決定内容に関係する者が承認していれば、決定後の業務執行も円滑に行われる。そこで、決裁権者が決裁する前に、多数の関係者を関与させ、より慎重に幅広く考慮・審査する仕組みが、稟議である。
 
また、組織において形成された意思の内容および意思の形成過程は、文書の形で記録に残すことが望ましい。これは、業務遂行上の便宜のみならず、後に第三者から見て監査・調査することを容易にするためでもある。会議によって組織の意思決定を行った場合には、会議の結果として決定された事項について、会議録または決定の要点を摘示した文書が作成され、記録に残される。これに対して、稟議によって意思決定する場合には、まず担当者が最終的に決定される意思内容を示した文書を作成し、この文書を関係者が回覧して、承認したことを示すサイン・[[章|印]]を記した稟議書を作成する。最終的な決裁権者は、関係者が決定内容を承認していることを確認して決裁し、組織としての最終的な意思決定が行われる。
 
このように、稟議および稟議書は、比較的大規模な組織の意思決定に用いられる方法である。