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楽章の数は、3か4が基本であり、交響曲では4楽章が多く、協奏曲では3楽章がほとんどである。
===バロック時代===
[[バロック音楽|バロック時代]]には、緩−急−緩−急のような楽章の組み合わせが見られた。
====教会ソナタ形式====
*第一楽章:緩
*第二楽章:急
*第三楽章:緩
*第四楽章:急
 
====後期バロック時代の協奏曲====
*第一楽章:急
*第二楽章:緩
*第三楽章:急
 
===古典派以降===
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*第三楽章:舞曲([[メヌエット]]、または[[スケルツォ]]が多い)
*第四楽章:急
4楽章制のソナタ、室内楽曲、交響曲はこの形式のものが基本である。緩徐楽章と舞曲の楽章の順が逆になることもある。逆になる例は交響曲においては[[ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン|ベートーヴェン]]の[[交響曲第9番 (ベートーヴェン)|交響曲9番]]が最初であるが、ソナタや室内楽曲では[[ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト|モーツァルト]]の[[弦楽四重奏曲第14番 (モーツァルト)|弦楽四重奏曲第14番「春」]]やベートーヴェンの弦楽四重奏曲「ラズモフスキー」第1番、[[ピアノソナタ第29番 (ベートーヴェン)|ハンマークラヴィーアソナタ]]など、それ以前からしばしば見られる。
 
====3楽章のもの====
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ロマン派以降では、上記に加えてさまざまな形式が現れるようになった。
====1楽章のもの====
楽章がひとつしかない例もある。またこのようなものの中にはすべて1つの楽章がアタッカでつがっていて、全体でひとつ各部分が多楽章を構成するかのような楽曲もある。([[フランツ・リスト|リスト]]の[[ピアノ協奏曲第1番 (リスト)|ピアノ協奏曲第1番]]、[[ピアノソナタ (リスト)|ピアノソナタ]]など。)
 
====きわめて多数の楽章からなるもの====
5楽章、6楽章からなる作品も古典派以前にいくつか見られたが、後期ロマン派から近代以降ではそれが一般化してくる。
====曲としての統一性====
{{要出典範囲|古典派までの作品では楽章間に共通大きな関連性が見られないため、それらの各楽章で1つの楽曲を作るには統一性がやや欠けていたが、}}それを克服するため、ロマ[[ヨーゼフ・ハイド派以降で|ハイドン]]は異なる楽章間の主題メロディーに共通関連性を持たせ、楽曲としての統一性を図るようになった。ロマン派時代に入と、作品の構築性よりも感情表現やそのための旋律性が重視されたため、再び楽章間の統一性が脆弱になる傾向が生まれた。これを克服するため、[[エクトル・ベルリオーズ|ベルリオーズ]]やリストは各楽章間の旋律の共通性をより重視した[[循環形式]]を強化した。この傾向は後には[[セザール・フランク|フランク]]に特に強く受け継がれた。曲としての統一性、という概念に大きく貢献した作品としては、ベートーヴェンの諸作品(とりわけ[[交響曲第5番 (ベートーヴェン)|交響曲第5番]])、ベルリオーズの[[幻想交響曲]]、フランクの[[交響曲 (フランク)|交響曲]]などがある。
 
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