「オカメインコ」の版間の差分

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<table border="1" cellspacing="0" align="right" cellpading="2">
{{生物分類表
|名称<tr><th bgcolor= pink>オカメインコ</th></tr>
<tr><td align="center">[[画像:Okame.jpg|250px]]<BR>オカメインコのオス
|色 = pink
</td></tr>
|画像=[[画像:Tukki-Pako.JPG|250px]]
<tr><th align="center" bgcolor=pink>[[生物の分類|分類]]</th></tr>
|画像キャプション = ノーマルオカメのメス
<tr><td>
|界 = [[動物界]] [[:w:Animalia|Animalia]]
<table align="center">
|門 = [[脊索動物|脊索動物門]] [[:w:Chordata|Chordata]]
<tr><td>界: </td><td>[[動物|動物界]] Animalia</td></tr>
|綱 = [[鳥類|鳥綱]] [[w:Aves|Aves]]
|<tr><td>: = </td><td>[[脊索動物|脊索動物門]] [[:w:Chordata|Chordata]]Chordates</td></tr>
|目 = [[オウム目]] [[w:Psittaciformes|Psittaciformes]]
<tr><td>亜門: </td><td>[[脊椎動物|脊椎動物亜門]] Vertebrata</td></tr>
|科 = [[オウム科]] [[w:Psittacidae|Psittacidae]]
|<tr><td>: = </td><td>[[鳥類|鳥綱]] [[w:Aves|Aves]]</td></tr>
|属 = [[オカメインコ属]] ''Nymphicus''<br /><small>[[:en:Johann Georg Wagler|Wagler]], [[1832年|1832]]</small>
|<tr><td>: = </td><td>[[オウム目]] [[w:Psittaciformes|Psittaciformes]]</td></tr>
|種 = [[オカメインコ]] ''N. hollandicus''
|<tr><td>: = </td><td>[[オウム科]] [[w:Psittacidae|Psittacidae]]</td></tr>
|学名 = ''Nymphicus hollandicus''<br /><small>[[:en:Robert Kerr (writer)|Kerr]], [[1792年|1792]]</small>
<tr><td>属: </td><td>''Nymphicus''</td></tr>
|和名 = 阿亀鸚哥、片福面鸚哥
<tr><td>[[種 (生物)|種]]: </td><td>''hollandicus''</td></tr>
|英名 = [[:en:Cockatiel|Cockatiel]]
</table></td></tr>
}}
<tr><th bgcolor="pink">'''[[学名]]'''</th></tr>
'''オカメインコ'''(阿亀鸚哥、片福面鸚哥、学名:''Nymphicus hollandicus''、英名:[[w:Cockatiel|Cockatiel]]、コッカティル)は、オウム目オウム科オカメインコ属の[[オウム]]の一種。オウムの特徴である[[鳥類用語|冠羽(かんう)]]があり、全長は25~35cmほどで、[[尾]]が全長の半分近く占める。オウムの仲間では最小だが、その大きさから、オウムにもかかわらずインコと呼ばれている。[[オーストラリア]]に広く分布し、[[群生]]する。オーストラリアで、最も速い鳥のひとつ<ref>[http://www.crittersonthings.com/Cockatiels.htm]</ref>といわれている。品種は14種類。
<tr><td align="center">''Nymphicus hollandicus''</td></tr>
<tr><td align="center" bgcolor=pink>英名</td></tr>
<tr><td align="center">[[w:Cockatiel]]</td></tr>
</table>
 
'''オカメインコ''' (''Nymphicus hollandicus'') は、[[冠羽]](かんう)<ref>[[鳥類用語]]</ref>がある全長30cmほどの[[オウム]]である。[[尾]]が全長の半分を占める。精神状態によって冠羽が立ったり寝たりする。驚きや緊張を感じた時や危険を察知した状態では立ち、リラックスした状態では寝ていることが多い。和名「阿亀鸚哥・片福面鸚哥」は、顔の橙色の斑点を[[おかめ]]の面になぞらえたものである。
和名にあるオカメは、円状に生えた橙色のチークパッチ(耳羽)を[[おかめ]]の面になぞらえたものである。
 
[[オーストラリア]]に広く分布し、[[群生]]する。[[オーストラリア]]では最速の鳥といわれている。
== 特徴 ==
オウム目オウム科にもかかわらずインコと呼ばれている最小のオウム。品種は14種類。
おとなしく、人によく懐く。オスメスの判断は種類によって異なる。尻尾の模様の有無や顔の模様で判断するがルチノーやアルピノなどでは外見からの識別は無理である。DNA鑑定があるが費用は高い。通常口笛を覚える方がオスである。種類によって価格に著しい差がある。一般的には流通しているのは10種類程度である。
 
飼い鳥として日本でもポピュラーな種である。他種と一緒にいても平穏に生活し、容易に[[繁殖]]する。主にアワやヒエなどの雑穀を好み主食とするが、野菜や果物も食べる。手乗りは飼い主頬のよう依存するため、甘ん坊な性格るところは耳になりやすって大変穏和性格の個体が多つっこく、別の種類の鳥とも争うことも少あまり人見知りをしない。しかし非常に繊細であり個体よっては[[コザクラインコ]]物音などすると暴れ回る(オカメインコより体格が小さいインコパニック)。特虐められ雛のころは専門家でも雄雌の判断をつけ場合ある難しい
 
品種は主に体の羽色と模様、顔部分の色で区別される。ルチノー系は色素が薄いため、黄色をしている。さらに目が赤くて、本来のオカメインコより目が悪いと言われている。ルチノー系の他に、グレーの原種のものをノーマル、うす茶色のものをシナモン(イザベラ)、色素がなく真っ白なものをアルビノ(WF・ルチーノ)、部分的に色抜けがあるものをパイド、羽にうろこ模様が入っているものをパール、ほっぺの日の丸が淡い黄色のものをイエローフェイス、オレンジのものをパステルフェイス、日の丸がないものをホワイトフェイスと呼ぶ。下記のGalleryにある画像も参照
 
精神状態によって冠羽が立ったり寝たりする。驚きや緊張を感じた時や危険を察知した状態では立ち、リラックスした状態では寝ていることが多い。表情も豊かであり、飼い主に甘える時などは目を細め、機嫌が悪い時などは目を丸くし無表情に、威嚇など怒る時は目を吊り上げる。
== オカメインコの成長 ==
基本的に大人しいが、個体ごとに性格は異なる。
生後6ヶ月のころのには、オスは顔の色がノーマルやイエローチークなら黄色に、ホワイトフェイスなら白色に変化するので、雌雄の区別が容易になる。メスは色の変化がなく雛のときと生涯同じ色、模様である。メスの繁殖は12ヶ月以降が望ましい。平均寿命は10~15年程度で、個体によっては20年以上生きることもまれではない。36歳で死んだ個体が記録されている。長寿の秘訣は栄養、体力、環境のようであり、体格が大きくストレスのない方が長生きをする。平均的体重は80~120gで生後4ヶ月で成長が止まる。
 
; 産卵
: オス・メス双方(雌雄)の親鳥が巣を作り、メスが巣に産卵する。たいていは数個の卵を産む。卵の大きさはウズラの卵程度で、普通は白い卵である。雌雄共に抱卵し、日に数回、餌を食べるために巣から離れる。この時期の親鳥の餌は、粟などの栄養価の高いものは控える。体力が有りすぎると、抱卵しなくなるからである。
 
; 孵化
: 抱卵してから3週間程度で孵化する。孵化したばかりの雛の体長は、卵の大きさから想像できるであろう。巣箱には数個の卵があることが通常であり、残りの卵も孵るまでたいてい抱卵する。
 
; 生後3週間
: 雛は「ジーッ、ジーッ」と鳴きながら餌をねだる。親鳥は餌を食べて巣箱に戻り、雛に餌を戻して口移しで餌を与える、ということを休むことなく繰り返す。この時「キュッキュッキュッ」と音がするので、巣箱を覗かなくても餌を与えていることがわかる。オカメインコを手乗りとして育てたい場合には、生後2週間(雛を育てるのに慣れてない人は3週間)経ってから巣箱から取り出すのが良い時期と言われている。この頃の雛は、まだ羽はない。
 
; 生後数ヶ月
: 羽はだいぶ生え揃うが、まだ完全には開いておらず、一本一本がストロー状の薄い膜に包まれている。
 
; 成鳥
: 生後12ヶ月も経てば、オスの顔の羽の色は黄色になり、雌雄の区別が容易になる。メスはお腹のあたりの羽に、波状の模様がある。もうしばらく経てば、雛を産むことができる身体に成長する。このころ、人間の年齢に換算すると、およそ18歳程度と思われる。平均寿命は15年程度で、個体によっては20年近く生きるものも珍しくない。
 
== オカメパニック(Night frights) ==
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生後2週間を経過してから取り出した場合、雛が朝起きてから夜寝るまで、1時間程度ごとに餌を与え続けなければならない。雛が1度に食べられる量は少なく、同時に成長に必要なエネルギーが大量であるため、絶え間なく餌を与え続けることになる。成長とともに、餌を与える時間の間隔を伸ばして、次第に自分で餌が食べられるように躾る。
雛は病気になりやすく、一人餌になるまでに死んでしまうケースが非常に多い。また寒さに弱い。
 
オスは訓練次第で人間の言葉を真似したり、ちょっとした芸事もできるようになる。ただし人間の言葉を話すことは他のオウム類や九官鳥ほど巧みではなく、口笛等、鳥の鳴き声に似た音を真似ることの方が得意である。言葉や芸を覚えさせる場合は、生後1年(人間の年齢で15歳前後)以内に教え始めるのが望ましい。メスは人間の言葉の真似はしない。
==歴史==
*オカメインコはオーストラリアの内陸部に群れをつくって生息しているが、イギリス人が本国に持ち帰りペットとして広まったのが200年ぐらい前である。
*学名の「Nymphcus hollandicus」はオーストラリアを初めて本格的に調査したオランダ人が、オーストラリアを「ニュー・オランダ」と名付けたことから、「Psittacus novae-hollandiae(ニュー・オランダのオウム)」と呼んでいたものを、[[1832年]]にドイツの[[:en:Johann Georg Wagler|ヨハン・ワーグラー]]により「ニュー・オランダの妖精」という意味で付けられた。<ref name="okame">[http://www.jafca.org/WonderLand/HINE/okame/Cockatiel_1.html ]</ref>
*英名の「Cockatiel(コッカティル)」は[[1845年]]にヨーロッパでペット目的の繁殖が行われた時に、ペット業者がポルトガル語の「Cacatilho(小さなオウム)」を元に名付けたとされる。<ref name="okame"/>
*品種改良は50年ほど前から始まり、10年ごとにパイド、ルチノー、パール、WFと誕生し、現在ではその組み合わせで何種類もできたのである。
*日本には明治末期の[[1910年代]]に輸入され、ペットとしての歴史は意外と長いが、原種の色合いが地味なことから、同じオーストラリア産のセキセイインコなどと比べると全く普及せず、[[1960年代]]頃まで[[セキセイインコ]]の10倍以上の価格が付けられていた。しかし、ルチノーなどの品種が開発されると、徐々に人気が上がり、現在ではペットショップで普通に見かけるほどになった。
 
==品種==
品種は主に体の羽色と模様、顔部分の色で区別される。ルチノー系は色素が薄いため、黄色をしている。さらに目が赤くて、本来のオカメインコより目が悪いと言われている。ルチノー系の他に、グレーの原種のものをノーマル、うす茶色のものをシナモン(イザベラ)、色素がなく真っ白なものをアルビノ(WF・ルチーノ)、部分的に色抜けがあるものをパイド、羽にうろこ模様が入っているものをパール、ほっぺの日の丸が淡い黄色のものをイエローフェイス、オレンジのものをパステルフェイス、日の丸がないものをホワイトフェイスと呼ぶ。下記のGalleryにある画像も参照。
 
==Gallery==
<gallery>
Image:Pai.JPG|パイド 白、グレー、黄色の三毛です。
Image:Ruchi.JPG|ルチノー 全身黄色でほっぺだけ赤いです。
Image:Wf.JPG|WF ホワイトフェイス。口ばしもグレーで鷹のような感じです。
Image:Per.JPG| パール 羽がまだら模様。
Image:whi.JPG| ドミナントシルバー 目が赤いとアルピノ
Image:Pas.JPG| パステルフェースパイド
Image:Cin.JPG| シナモン カーキ色
Image:Shiro.JPG| WFシナモンパールバイド
Image:Yf.JPG|イェローフェースパール
Image:シロオカメ.JPG|wanted フアロー
Image:????.JPG|wanted ルチーノパール
Image:????.JPG|wanted 他の品種
</gallery>
 
== 参考 ==
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{{bird-stub}}
 
 
[[cs:Korela chocholatá]]
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[[fr:Calopsitte]]
[[he:נימפית מצויצת]]
[[hu:Nimfapapagáj]]
[[lt:Nimfinė papūgėlė]]
[[nl:Valkparkiet]]
[[no:Nymfeparakitt]]
[[pl:Nimfa (ptak)]]
[[pt:Caturra]]
[[ru:Корелла-нимфа]]
[[simple:Cockatiel]]
[[sv:Nymfparakit]]
[[tr:Sultan papağanı]]