「さかやき」の版間の差分

戦場で兜をかぶると気がさか逆さに上るから、そのイキを抜くためであるという伊勢貞丈の説がひろ広く認められている。

『[[玉葉]]』[[安元]]2年[[7月8日 (旧暦)|7月8日]]の条に、「自件簾中、時忠卿指出首、（其鬢不正、月代太見苦、面色殊損）」とあり、平安時代末期、おこな行われていたことがわ分かる。

『[[太平記]]』巻5に、「片岡八郎矢田彦七あらあつやと頭巾を脱いで、側に指し置く。実に山伏ならねば、さかやきの跡隠れなし」とあり、絵巻物などと照らし合わせると、鎌倉時代、室町時代にさかやきがおこな行われていたとわ分かる。当時は、戦場にあるあいだ間だけのことであり、日常にもど戻ったとき時は総髪となった。

[[戦国時代 (日本)|戦国時代]]になると、さかやきが日常おこな行われるようになり、[[江戸時代]]になると、一定の風俗となった。公卿をのぞ除く、一般すなわち[[武家]]、[[平民]]のあいだ間でおこな行われ、[[元服]]のとき時はさかやきを剃ることが慣例となった。

[[明治時代|明治]]の[[断髪令]]までおこな行われた。