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'''担担麺'''(たんたんめん、[[中国語]] タンタンミエン、<font lang="zh">dàndànmiàn</font>、成都方言 タンタルミエン <font lang="zh">dàndārmiàn</font>)は、[[中華人民共和国|中国]][[四川省]]の[[]][[料理]]の一種。
 
<!--「担担」のうち、前の「担」は「(荷を)担ぐ」の意、後の「担」は「(天秤棒で担ぐ)荷物」を意味し、←違います。辞書を見てください-->元来、[[天秤棒]]で担いで売り歩いたために、この名が付いた。[[四川]]風の[[花椒]]([[山椒]]の一種)と[[トウガラシ|唐辛子]]と少量の[[芝麻醤]](練り[[ゴマ]])を利かせた少なめの[[たれ]]に、ゆで[[]]を入れ、[[豚肉]]の[[そぼろ]]と[[ネギ]]などを載せたスタイルのものが一般的である。
 
==歴史==
[[1841年]]ごろ、[[四川省]][[自貢]]の陳包包というあだ名の男が考案して、[[成都]]で売り歩いたと言われる。「担担」または「担担兒」は成都方言で[[天秤棒]]を意味するが、もともとは、天秤棒の片側に[[七輪]][[]]を、もう一方に[[麺類|麺]]や[[調味料]]などを吊して、担いで売り歩いた。鍋はまん中に区切りがあり、片方には[[]]を、片方には[[]]を入れるようにしていた。暖かく、辛い[[]]を出したのが受けて流行ったという。
 
==表記==
本来の[[漢字]]で書くと「擔擔麪」である。「担」は「擔」の、「麵」は「麪」の[[発音]]を示す部品を取り替えて生まれた[[字体|俗字]]である。「麺」は「麵」の偏を崩している。[[簡体字]]では「担担面」と書くが、「面」は「麵」の偏を取ってしまった字である。
 
[[日本語]]では「担担麺」と書くのが最も一般的だが、[[日本]][[繰り返し符号]]を使って「担々麺」と書く事も多い。日本では、店の[[メニュー]]に「坦坦麺」もしくは「坦々麺」と書いてある例も少なくないが、これは日本語入力の際の漢字変換辞書に「担担麺」が登録されておらず、「平坦な」という意味の「坦坦」、「坦々」が呼び出されたのに気づかずに確定してしまったことによる誤記と考えられる。
 
==中国の担担麺==
[[中国]][[四川省]]では、一般に[[日本]]で俗に言う「[[]]なし担担麺」が食べられている。日本の汁椀からご飯茶碗程度の小さな[[]]に入れて売られる事が多く、一杯あたりの量は少ない。小腹が空いたときに食べる中国式[[ファーストフード]]の一種と考えられている。[[]]は一般的にストレートの細麺で、[[鹹水]]は使わないので色は白い。味付けは、[[ラー油]]、[[塩]]、[[花椒]]([[山椒]]の同属異種)[[芝麻醤]]がベースで、少量の[[酢]]や[[醤油]]などを合わせる。この辛い液が入った碗に、ゆでた麺を入れてから、具を載せる。具は一般的に[[豚肉]]の[[そぼろ]]で、[[薬味]]には刻み[[ネギ]]、[[もやし]]、刻んだ「[[川冬菜]]」という菜の[[漬物]]、[[エンドウ]]の芽、刻んだ[[ラッカセイ|ピーナッツ]]、揚げた[[大豆]]などが添えられる。混ぜてから食べる。
<!--当然のことながら、中国では、免許を持ったもののみが担担麺と名うって店に出す事を許されている。-->
中国各地の[[四川料理]]店で食べられるが、[[上海]]など、辛いものを食べ慣れていない地域では、辛さを控えて出す例がある。
 
==日本の担担麺==
日本の担担麺は、[[麻婆豆腐]]と同様に、[[四川省]]出身の料理人[[陳建民]]が日本人向けに改良した作り方を紹介して広まったと言われる。
 
一般に中国のものと比べて直径で1.5倍以上、場合によっては3倍ほどの[[]]で出され、日本の[[ラーメン]]のように一杯で一食が事足りるようになっている。そして、辛さをおさえるために[[スープ]]を合わせ、汁麺として出される。汁の味や辛さは中国のものよりも薄く、飲める程度になっている。麺は店によって異なるが、一般的に中国のものよりも少し太く、[[鹹水]]を使った[[中華麺]]がほとんどである。太麺になると、スープにからみにくくなることもあり、一部の店では、縮れ麺を使用し、スープとからませるようにさせている。日本では、担担麺のルールが決められていないため、店によってまちまちの味付けと具財になっており、たとえば肉のそぼろが[[牛肉]][[鶏肉]]だったり、[[チャーシュー]]などを載せたりと店によって様々である。また、[[チンゲンサイ]]、[[ホウレンソウ]]、[[サヤエンドウ]]、[[モヤシ]]などの[[野菜]]が少し添えられたり、みじん切りの[[ニンジン]]などがそぼろに加えられたりする場合もある。薬味は刻み[[ネギ]]や[[唐辛子]]の細切りなどが多い。
 
また近年、一部の日本国内の[[料理人]]が、次項のような[[香港]]の担担麺をまねた味を出す店もあり、干し[[海老]]の味がするものもある。
 
==香港の担担麺==
[[香港]]の担担麺は、一般的に四川のものと日本のもの中間のようなものが多い。量も汁も中間程度である。一般に辛さは日本の担担麺と同程度の店が多い。具は、[[]][[挽肉]]が多いが、干し[[エビ|海老]]を加えている店も少なくない。薬味には刻み[[ネギ]]、[[もやし]]、[[ラッカセイ|ピーナッツ]]、炒り[[ゴマ]]などが用いられる。腰の強い広東麺ではなく、少し[[鹹水]]を入れたストレートの細麺が多い。[[上海]]でも比較的香港のものに近いものを出す店もある。
 
==インスタント食品==
[[インスタントラーメン]]の一種として、日本では[[袋麺]]もしくは[[カップ麺]]の形態で多くの種類の担担麺が販売されている。また、[[小麦粉]]の麺に代えて、[[春雨]]や[[ライスヌードル]]を用いた製品も近年増えてきている。
 
==関連項目==