「F-22 (戦闘機)」の版間の差分

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1981年に米国でATF(Advanced Tactical Fighter、[[先進戦術戦闘機計画]])と呼ばれる計画が始まった。空軍の要求の元に、ロッキードのYF-22とノースロップの[[YF-23_(航空機)|YF-23]]の競争試作となった。それにあたって両社ともに試作機を2機ずつ作り、1機には[[プラット・アンド・ホイットニー]]製のYF119エンジンを、もう1機にはGE([[ゼネラル・エレクトリック]])社製のYF120エンジンを搭載し試験を行うこととなった。
 
その結果1991年にP&W社製の[[プラット・アンド・ホイットニーF119|YF119]]を搭載したYF-22の正式採用が決定した。YF-22が採用された理由としては、YF-23にくらべ[[ステルス (軍事)|ステルス]]性や[[スーパークルーズ]]性能では劣っていたが機動性および生産コストと整備の簡易さが優れていたためといわれる。またエンジンにYF119が採用された理由としては、最大出力はYF120の方が優れていたものの、高価であり、ただでさえ高価なステルス戦闘機の価格をさらに高騰させるのを抑える意味もあったと言われている。もちろんYF119の方が出力は小さいとは言え、F-15の[[プラット・アンド・ホイットニー F100|F100]]が最高出力105kNなのに比べてYF119では最高出力156kNと十分な出力を誇っており、これにより高い機動性と加速性能を発揮している。
 
[[アビオニクス]]は従来の戦闘機と同様に[[Ada]]で開発された。ソフトウェアの開発規模は機能のソフトウェア化が進んだことにより、[[F-15 (戦闘機)|F-15A]]のソフトウエアが200,000行に過ぎなかったのに、F-22では2,200,000行にも達し[[ソフトウェア開発]]が戦闘機開発に占める割合が激増した、[[F-35 (戦闘機)|F-35]]ではさらに増えて4,300,000行を超え作業工数全体の40%を超えると言われている。ソフトウェアの内訳は航法28%、レーダー12%、電子戦14%、通信14%と四分野で全体の7割近くを占めている。また消費電力もレーダーと[[電子戦]]装置だけで全体の90%を占めており電子機器の重要性と開発コスト、時間に占める割合が激増している。これは、生産数を増やすほどコストダウンが可能になること意味しているが、現在の生産数では逆にソフトウェア費用が機体価格を高騰させる結果になっている。