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'''目'''(もく、[[英語|英]]: <span lang="en" xml:lang="en">order</span>、[[ラテン語|羅]]: <span lang="la" xml:lang="la">ordo</span>)は、生物[[分類学]]のリンネ式階級分類における基本的階級のひとつ、および、その階級に属する[[タクソン]]のことである。
 
目は、[[綱 (生物分類学)|綱]]の下・[[科 (生物分類学)|科]]の上に位置する。さらに、目の上に'''上目'''(じょうもく、英: <span lang="en" xml:lang="en">superorder</span>、羅: <span lang="la" xml:lang="la">supraordo</span>)をおく場合もある。目の下に'''亜目'''(あもく、英: <span lang="en" xml:lang="en">suborder</span>、羅: <span lang="la" xml:lang="la">subordo</span>)、亜目の下に'''下目'''(かもく、英: <span lang="en" xml:lang="en">infraorder</span>、羅: <span lang="la" xml:lang="la">infraordo</span>)、下目の下に'''小目'''(しょうもく、英: <span lang="en" xml:lang="en">parvorder</span>、羅: <span lang="la" xml:lang="la">parvordo</span>)を置くことがある。
 
==命名法==
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しかしリンネが''Systema Naturae''や''Species Plantarum''『植物の種』で植物に対して用いた目という階級は、綱に含める属が多すぎるという理由で導入された完全に人為的なものであった(''Philosophia Botanica'' 161節)。雌しべの数(Monogyniaなど)を使ったものが有名であるが、それ以外にも綱によってさまざまな基準で細分化している。こうした目は現在ではほとんど通用しない。
 
リンネはこれとは別に''ordo naturalis''(自然な階級?)というグループ化をしている(1738年の''Classes plantarum''など)が、こちらは現在の[[科 (生物分類学)|科]]に相当するものである。リンネ以後に主流になったフランスの植物学においては、この''ordo naturalis''と同様のグループをラテン語で''ordo''、フランス語で'famille'と呼んでいた。これは1868年の''Lois de la nomenclature botanique''(通称ド・カンドル規約)にも引き継がれていたが、1906年に発行された[[国際植物命名規約]](旧ウィーン規約)でこの2つが分離される。すなわち、フランス語の'famille'に対してはラテン語''familia''(科)をあて、ラテン語''ordo''(目)はそれまで''cohors''(コホート)と呼んでいた階級と同じと見なしたのである。
 
したがって、リンネが用いた目は、人為的な目も''ordo naturalis''も、どちらも現在の植物の目とは直接の関係がないことになる。