「ディーバ (映画)」の版間の差分

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'''ディーバ'''は[[ジャン=ジャック・ベネックス]]が35歳で初監督した初長編映画であるが、[[セザール賞]]の4部門を受賞するなど高く評価された。アメリカや日本へもニュー・フレンチ・アクション・シネマとして紹介され、それぞれにヒットしている。50年代末から60年代の[[ヌーヴェルヴァーグ]]映画以降、これといった話題に乏しかったフランス映画においてエポック・メーキングな作品とされ、ベネックス自身の[[ベティ・ブルー]](1986)、ベンソン監督[[グラン・ブルー]](1988)、カラックス監督[[ポンヌフの恋人]](1991)などへと続く80年以降のフランス映画の幕開けとされている。
 
原作は[[デラコルタ|([[:fr:Daniel Odier]]の変名)の悪漢ミステリー小説であるが、ベネックス監督はそれとはまた違う作品世界を構築した。憧れのオペラ歌手の歌声を高性能録音機で「盗む」郵便配達夫でクラッシックマニアの主人公、「波を止めること」を夢見ながらロフトで膨大な数のジグゾーパズルに耽っているギリシャ人と彼のガールフレンドのベトナム人少女、いつもイヤホンでシャンソンを聴きながら「仕事」をしている殺し屋、主人公が逃走に使う[[モビレット]]等、スタイリッシュでありながらガジェットに満ちた画面は、それまでのフランス映画には無いものだった。
 
ベネックス監督は後年、フランスのテレビ局用のドキュメンタリー番組「Otaku」を撮影しに日本を訪れ、秋葉原を初めとして日本の「おたく」たちの風俗を取材したが、ジュール(「ディーバ」の主人公)も自分も「おたく」だったことが分ったと述べている。
 
{{ネタバレ}}
 
== ストーリー ==
郵便配達員ジュールはオペラ歌手シンシア・ホーキンスのファンで、パリ公演にやってきた彼女のリサイタルを隠れて録音する。