「ニュルブルクリンク」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
m ロボットによる 追加: simple:Nürburgring
Hooa (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
1行目:
{{Trivia}}
[[画像:Nürburgring_Luftaufnahme_2004.jpg|200px|right|thumb|ニュルブルクリンク南コース<br/>全景(写真の一番左上にある道路が北コース)]]
[[画像:Circuit Nürburgring.png|200px|right|thumb|ニュルブルクリンク南コース<br/>コースレイアウト]]
4 ⟶ 5行目:
 
[[1995年]]以降毎年、[[フォーミュラ1|F1]]グランプリが行われている。([[1997年]]、[[1998年]]は[[ルクセンブルググランプリ|ルクセンブルクGP]]、それ以外は[[ヨーロッパグランプリ|ヨーロッパGP]]として開催。)
[[1995年]]から[[1997年]]にかけては[[ロードレース世界選手権|WGP]](WGP)も開催された。なお、ここで開催された[[1964年]]の[[フォーミュラ1|F1]][[ドイツグランプリ]]で[[ホンダ・レーシング・F1チーム|ホンダ]]が日本車として初めてF1に出走した(当時は北コース)。
 
モータースポーツの他にも、[[マラソン]]大会、自転車レース、ロックイベントなどが行われている。
 
== 歴史 ==
[[第一次世界大戦]]に敗れたドイツで、当時の政府が失業者に職を与えるために建設した。[[1927年]]の開設当初は全長が22.8kmの巨大な北コース([[ドイツ語]]:''Nordschleife'')と全長7.7kmの南コース([[ドイツ語]]:''S&uuml;dschleife'')の2つに分かれており、現在は北コースが20.8km、南コースが5.1kmとなっている。名称はNürburg-Ringだったが、1933年、[[ナチス・ドイツ|ナチス]]が政権につくと国力高揚のために[[アドルフ・ヒトラー]]はモータースポーツに資金援助をおこなった。ニュルブルクリンクもその一環で改され、また名称もこのときハイフンが取られ、Nürburgringとなった。第二次世界大戦前まで、ドイツ、[[フランス]]、[[イタリア]]などの欧州諸国はレーシングカーの開発に力を入れ[[メルセデス・ベンツ]]、[[アウトウニオン]]、[[ブガッティ]]、[[アルファ・ロメオ]]などが争ったグランプリが行われたが、ナチスの強力な資金援助のためにドイツ勢が優勢となっていった。戦後は、1951年から76年の大事故(レースの項参照)までF1GPが開催された。
 
== 世界一過酷な北コース ==
[[画像:Circuit Nürburgring-Nordschleife.png|200px|right|thumb|ニュルブルクリンク北コース<br/>(図中の灰色部分)]]
[[画像:Nuerburgring_adenauer_forst.jpg‎|200px|right|thumb|北コース]]
豊かな森の中にある古城ニュルブルク城を囲む北コースは、高低差300メートルで坂の連続、[[カーブ]]([[コーナー]])の数は超高速から超低速まで172(172(うち[[コンクリート舗装]]の[[バンク]]がついたカーブが2ヶ所ある)もあり、その多くは[[ブラインドコーナー]]となっていて、カーブがどのくらい回り込んでいるか見えない。それでいて、コース全体の平均スピードが高く、波打ち蛇行し、路面は埃っぽく滑る。加えて、コース幅は一般のサーキットより狭く、[[エスケープゾーン]](安全地帯)も無きに等しい位狭く、コース両脇が壁になっているところもある。言わば[[舗装]]された山道をレーシングスピードで走り抜ける様な状況である。又、一番長い直線は約2100メートルあり(途中ゆるいカーブがある)、[[富士スピードウェイ]]よりも長い。そこではレーシングカーなどでは最高時速300kmを超える。
以上の事から、車の各パーツ等への負担が大きく、又、何よりドライバーに多大な負担がかかる。狭く荒れた道を高速で長時間車を走らせるには、相当の腕前と経験、集中力さらには勇気と体力も必要とされる。まず、コースを覚える事自体大変である。またその過酷さから、車両の総合的な性能が求められ、走行する車両のボディーが良くないと良いタイムが出ない事から、[[スポーツカー]]等自動車開発時にテストサーキットとしてよく利用されている。日本車では[[ホンダ・NSX]]、[[日産・スカイライン]]GT-R([[日産・GT-R|R35型GT-R]]も走行)、[[スバル・インプレッサ]]WRX、[[三菱・ランサーエボリューション]]などの開発テストコースに用いられたことで知られる。世界の自動車メーカーのほとんどはここでテスト走行を行ったことがあるが、[[フェラーリ]]はニュルブルクリンクでロードカーのテスト走行を行ったことはない。
 
北コースのラップタイムは、300[[馬力]]程度のスポーツカーで8分前後、それ以上、またはレーシングカーでは約7分程度である。コースレコードは、F1マシンでは1975年のドイツGPで[[ニキ・ラウダ]]の記録した6分58秒6(改修前の南コースを含むためL=22.835km)、スポーツカーでは南コース改修中の1983~1984年暫定コース(L=20.832km)で行われた1983年の1000km耐久レース予選時、[[ステファン・ベロフ]]がワークスのポルシェ956で記録した6分11秒13である。因みに市販車のコースレコードはマイケル・バーガーの走らせるラディカル・SR8により記録され、6分56秒である。最近ではパガーニ ゾンダFが7分28秒で走った。
 
なお、北コースは法的には一般有料道路に位置づけられており、貸し切り日以外は一般の人も料金(1周19€/2007年11月現在)を支払えば自分の車でサーキットを走行することが可能だが、北コースで起きた事故に関しては自動車保険が適用されない。
 
またコースの[[アスファルト]]上に、テストを行ったメーカーやドライバーなどが[[チョーク]]で書いた、自動車会社の[[エンブレム]]などの[[落書き]]がいたる所に見られる。
 
== レース ==
ニュルブルクリンクでF1が行われ始めたころは北コースを使用していたが、上記にもある通り起伏が激しく車がジャンプする地点があるなど、車の性能が上がるにしたがって危険になっていった。そして[[1976年]]の[[ドイツグランプリ|ドイツGP]]として行われるレースをもって北コースでのF1開催を終了することが決まった。そのレース中に[[スクーデリア・フェラーリ|フェラーリ]]の[[ニキ・ラウダ]]が大事故を起こし、北コースの危険性を改めて浮き彫りにした。その後ドイツGPは、近代的な[[ホッケンハイムリンク|ホッケンハイム]]で行われる事になった。そして[[1984年]]に全長4.5kmの新たな南コースが建設され、翌[[1985年]]のドイツGPはこの南コースで開催された。[[1986年]]以降のドイツGPはホッケンハイムに戻るが、[[1995年]]に再度ニュルブルクリンクでのF1グランプリが復活し行われた。ビートルシケインの形状が小変更された後、[[2002年]]に1コーナーが大きく改修されたため、南コースの全長は5.1kmとなった。現在のF1ではこの南コースを使用しており、北コースは現在でも[[ニュルブルクリンク24時間レース]]等で使用されている。(ほぼ[[ドイツツーリングカー選手権|DTM]]仕様と言って差し支えない車両からアマチュア所有のオペルマンタやディーゼルエンジンの[[メルセデス・ベンツ 190E|ベンツ190E]]などありとあらゆる車両が1分程度の時差でスタートし狭いコースを混走する様はまさに圧巻)。又、24時間レースでは、北・南両コースをつなげて使用され、スタート・ゴール、[[ピット]]は南コースが使用される。他に、カミオン([[貨物自動車|トラック]])レースも行われている。
 
なお、北コースにおける現役F1マシンの走行は長らく行われていなかったが、[[2007年]]4月28日に開催されたイベントのデモンストレーションにおいて、[[BMWザウバー]]の[[ニック・ハイドフェルド]]が、31年ぶりに北コースを走行した(使用したのは[[2006年]]仕様のマシン、F1.06)。過酷な北コースの路面を近代F1マシンで走行するのはいささか無謀ではあるが、車高を最大に上げ、タイヤもバースト回避のため非常にハードなものを使用することでマシンを適応させ、コースを3周した。デモのための安全重視の走行で、ギア比もショートレシオに設定していたため、ファステスト・ラップは8分34秒、トップスピードは275km/hにとどまっている。
36 ⟶ 37行目:
 
== 関連項目 ==
{{commonscat|Nürburgring}}
* [[モータースポーツ]]
* [[サーキットの一覧]]
* [[F1サーキットの一覧]]
 
== 外部リンク ==
45 ⟶ 48行目:
{{DEFAULTSORT:にゅるふるくりんく}}
[[Category:ドイツのサーキット]]
[[Category:ドイツのモータースポーツ]]
[[Category:F1サーキット]]
[[Category:ドイツのモータースポーツ]]
[[Category:ドイツグランプリ]]
[[Category:ヨーロッパグランプリ]]
[[Category:ルクセンブルググランプリ]]
{{sports-stub}}