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Miki59697270 (会話 | 投稿記録)
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既存建物を免震化することを'''免震レトロフィット'''という。歴史的な価値を認められた建造物の多くは、免震技術などない時代に建てられたものである。それらの保存のために免震レトロフィット工事が行われている。ただし、躯体をジャッキアップしてダンパーやアイソレータを設置し、場合によっては周囲を掘り下げて基礎に手を加えるなど、免震装置の設置には多大なコストがかかる。
 
東京・上野の[[国立西洋美術館]]([[ル・コルビュジエ]]設計)は、[[1998年]](平成10年)に大規模な免震工事を行った。もともと免震構造をもたない建築物であったが、地下部分を含めた建物全体の下に免震機構を設置し、全体を「浮かせる」ような形へと改修したのである。さらに、芸術品を地震から守る措置の一環として、前庭の「[[地獄の門]]」などの[[オーギュスト・ロダン]]作の彫刻群に免震台を設置した。
 
住宅の免震化は、工事が難しい・あるいは建物重量が軽いために効果が薄いとされてきたが、近年では住宅メーカーなどの企業、あるいは産学協同プロジェクト等において様々な免震装置や施行技術が開発されている。その方法も、積層ゴムと金属ダンパーの組み合わせや、メカニカルなスライダー方式など多岐にわたっている。既存住宅であっても、上部構造の耐震化に加えて、基礎部分への免震機構の追加という選択肢が登場した。