「機械式暗号」の版間の差分

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===暗号機の後継===
コンピュータの発明によって計算によって暗号化することが主流になった。これにより、暗号機の行う作業をコンピュータが事実上行うことになる。また、例えば暗号機をより複雑化するためにローターを増やしたいなどというときに、暗号機ならば本物のローターをつけなくてはならないが、コンピュータではプログラムを改変するだけで済み、経済的にも有用である。さらに、機械自体の運搬は必要なく、プログラムの輸送で事足りるという利点がある。
 
===暗号機の問題点===
*機械式暗号とは紙と鉛筆で暗号化できる作業を機械化した事に他ならない。解読者側では同じ暗号機が手元に無くても解読は可能であり、解読を機械化する際にもオリジナルと同一である必要は無い。しかしながら運用側には「機械式暗号は暗号機が盗まれないと解読できない」という誤謬が生じ、被解読性の評価を心理的に妨げてきた。
*他にも機械式暗号を運用する場合の欠点はある。
#融通が利かない。暗号事故等で暗号機自体の強度に疑義が生じても鍵規約の変更頻度を上げるしかない場合が多い。例えば手書きの乱数式暗号ならば、乱数表を逆向きに読み取る、縦読みする等と応急処置が可能である。
#暗号強度に見合ったサイズと重量を提供するとは限らない。野戦用、艦艇用暗号機は小型化や軽量化が工夫されるが、それでも同じ重量の暗号書や乱数表の方が暗号強度的に優れている可能性もある。
#破棄処分が困難。敵襲や艦船沈没といった緊急時に暗号機を完全に処分するのは容易でない。ハンマーで砕いてからテルミットで焼却する等の事例もある。
 
==関連項目==