「衣冠」の版間の差分

 

もともと宮中での勤務服は[[束帯]]であったが、装束が大振りで、また、石帯が体を締め付け窮屈であったため宿直（宮中に宿泊しての勤務）には不向きであった。そこで、「宿直装束」として衣冠が生まれた。基本的な構成は束帯と同じであるが、束帯の下着類を大幅に省き、石帯の使用をやめて共布のくけ紐で袍を締め、袴もゆったりとした指貫とした。垂纓の[[冠]]をかぶり、扇を持つ。色目･紋様には身分によって決まりがあった。なお、束帯とは違い衣冠には文官と武官の区別が無い。