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[[画像image:Spitsbergen.png|thumb|350px|left250px|スピッツベルゲン島]]
'''スピッツベルゲン島'''(Spitsbergen)とは[[ノルウェー]]領[[スヴァールバル諸島]]最大の[[島]]。[[1596年]]、[[オランダ]]人[[ウィレム・バレンツ]]が[[北東航路]]探索の途中で発見した。スヴァールバル諸島で唯一の有人島である。[[スヴァールバル条約]]により、調印国の国民はこの島に住むことが出来る。現在この権利を使っているのは[[ロシア]]とノルウェーである。最大の町は[[ロングイェールビエン]]である。北部にある[[ニーオーレスン]]は、かつては[[石炭]]採掘業が盛んだったが現在では炭鉱は閉鎖され、研究者に開放されている。島の南側から西側へ[[スピッツベルゲン海流]]が流れている。
 
'''スピッツベルゲン島'''(Spitsbergen)は、[[ノルウェー]]領[[スヴァールバル諸島]]最大の[[島]]。
ちなみに、日本の[[ロックバンド]]・[[スピッツ (バンド)|スピッツ]]のファンクラブは、この島の名前を取って「スピッツベルゲン」と言う名前である。
スヴァールバル諸島で唯一の有人島である。
<!-- 参考:英語版 -->
 
諸島全体の極地科学的研究対象としての重要性とともに、世界の[[農作物]]種の保存を目的とした[[スヴァールバル世界種子貯蔵庫]]の設営場所としても今後重要性を持つことが予想される。
[[Category:ノルウェーの島|すひつつへるけんとう]]
 
[[Category:スヴァールバル諸島|すひつつへるけんとう]]
== 地名 ==
[[image:Map of Spitsbergen (1720).jpg|thumb|250px|[[1720年]]のスヴァールバル諸島の地図]]
この島を含むスヴァールバル諸島は、[[1596年]]、[[北東航路]]の探索途中であった[[オランダ]]人[[探検家]]、[[ウィレム・バレンツ]]によって発見された(ただし、[[12世紀]]末にはすでにノルウェー人によって知られていたとの説もある)。
彼は当地の険しく尖った山々を見て、諸島の名を[[オランダ語]]の「spitz (=[[ドイツ語|de]]:[[wikt:en:spitz|spitz]]、[[英語|en]]:pointed、[[日本語|ja]]:尖った、尖鋭的)」と「[[wikt:en:bergen|bergen]] ( [[wikt:en:berg|berg]] の複数形。=en:mountains、ja:山々、山地)」から採って、「Spitzbergen (シュピッツベルヘン、'''尖った山々''')」とした。
以来、この名はその後の300年間を使われてきたが、[[1925年]]をもってノルウェー領となった折、[[古ノルド語]]「Svalbard (冷たい岸辺)」から採った[[ノルウェー語]]地名に改められ、古称 Spitzbergen のほうは諸島の中で最大の島を指すものに変えられ、綴りも正式に Spitsbergen と改められた。
 
== 地理的特徴 ==
[[スヴァールバル条約]]により、調印国の国民はこの島に住むことが出来る。
現在この権利を行使しているのは、40以上の加盟国中でノルウェーと[[ロシア]]の2国のみである。
 
最大の町は[[ロングイェールビエン]]。
北部にある[[ニーオーレスン]]は、かつては[[石炭]]採掘業が盛んであったが、現在では炭鉱は閉鎖され、研究者に開放されている。
島の南側から西側へ[[スピッツベルゲン海流]]が流れている。
 
== 種子の箱舟計画 ==
[[image:Global-Seed-Vault 0844 inngansparti kunst F Mari Tefre.jpg|thumb|250px|スヴァールバル世界種子貯蔵庫の地表部施設]]
[[image:Norvay-04 copy.jpg|thumb|250px|種子貯蔵庫の全体構造]]
[[2008年]][[2月26日]]、地球上の[[種子]]を冷凍保存する世界最大の施設「スヴァールバル世界種子貯蔵庫(『グローバル種子ボルト』とも称。[[w:Svalbard Global Seed Vault|Svalbard Global Seed Vault]])」がスピッツベルゲン島の中心地・ロングイェールビエンにて立ち上げられた。
施設は、今後さまざまに予想される大規模で深刻な気候変動や自然災害、(植物の)病気の蔓延、[[核戦争]]等に備えて農作物種の[[絶滅]]を防ぐとともに、世界各地での地域的絶滅があった際には栽培再開の機会を提供することを目的としている。
 
最大300万[[種 (分類学)|種]]の種子を保存可能とされる地下貯蔵庫は、その温度をマイナス18~20[[摂氏|°C]]に保たれ、万が一、冷却装置が故障した場合にも[[永久凍土|永久凍土層]]によってマイナス4°Cを維持できる環境に置かれているとのことである。
また、[[地球温暖化]]が進んで海水面の上昇が起こった場合にも影響を受けることの無いよう、貯蔵庫は[[海抜]]約130mの岩盤内部約120mの地点に設けられている。
ノルウェー政府はこれを「種子の箱舟計画」と称し、100ヵ国以上の国々の支援を受けて具体化した。
なお、今後の運営は[[2004年]]に設立された独立国際機関[[グローバル作物多様性トラスト]]([[w:Global Crop Diversity Trust|GCDT]])<ref>[[国連食料農業機関]](FAO)の下部機関。</ref>によって行われる。
 
スヴァールバル世界種子貯蔵庫のモニュメントのデザインは、環境をテーマとした作品で知られる日本人[[彫刻家]]・[[田辺光彰]]が手掛けた。
 
== 古生物化石 ==
[[image:Spitzbergen-2 hg.jpg|thumb|250px|“尖った山々”であり、雪の女王の座所であるところの Spitsbergen]]
スヴァールバル諸島は[[地質学]]的・[[古生物学]]的にも注目に値する。
最古の[[有孔虫]]の[[化石]]の発見地とされた時期もあり、[[三葉虫]]類の産出も多い。
[[中生代]]の[[裸子植物]]である[[ゼノキシロン属]]([[ラテン語]]発音:クセノクシロン属)の最初の発見地であり、[[古生代]][[デヴォン紀]]に生息した最初期の[[シーラカンス]]類と見られる[[ディプロケルキデス]]の発見地の一つとしてもスピッツベルゲン島の名を挙げられる。
[[イクチオサウルス]]や[[プレシオサウルス]]といった中生代の海棲[[爬虫類]]の化石も見出されており、2008年には巨大な[[プリオサウルス]]類の発見もあった。
 
== その他の関連事項 ==
* [[ハンス・クリスチャン・アンデルセン]]の童話『[[雪の女王]]』において、スピッツベルゲン島は女王の宮殿の在り処として登場する。
* [[イヌ]]の[[品種]]名「Spitz (日本語名:[[スピッツ (犬)|スピッツ]])」は[[ドイツ語]]「spitz (シュピッツ)」に語源し、Spitz(-bergen) とは[[同根語]]。
ちなみに、* [[日本]]の[[ロックバンド]]・[[スピッツ (バンド)|スピッツ]]のファンクラブは、この島の名前を取って「スピッツベルゲン」と言うは、この島のに因んる。<!--ファンクラブについて=参考:英語版-->
 
== 関連項目 ==
{{Commonscat|Spitsbergen}}
{{Wiktionary|:en:Spitsbergen}}
* [[地名接尾辞#-berg]]
 
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}{{Reflist}}
 
== 外部リンク ==
* [http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/agrifood/agriculture/news/06062001.htm ノルウェー 世界の作物種子を永久保存する地下貯蔵室の建設に着手(2006-06-20) - 農業情報研究所(WAPIC)]
* [http://www.regjeringen.no/en/dep/lmd/campain/svalbard-global-seed-vault/picture-archive.html?id=462226 The Svalbard Global Seed Vault]
 
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[[Category:ノルウェーの島|すひつつへるけんとう]]
[[Category:スヴァールバル諸島|すひつつへるけんとう]]
 
[[bg:Шпицберген]]