「一向宗」の版間の差分

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== 浄土真宗の「一向宗」 ==
「一向」とは、ひたすらとか一筋ということで、一つに専念することを意味している。これは『'''[[無量寿経#仏説無量寿経|仏説無量寿経]]'''』にある「一向専念無量寿仏」から、[[阿弥陀仏]]の名号を称えることと解釈され、そこから「一向宗」が他の宗派より[[親鸞]]を開祖とする浄土真宗を指す呼称となった。一説には「浄土'''真'''宗」という呼称を嫌った浄土宗による呼称とする説もある。
 
従って、本来であれば浄土真宗の門徒から見て正しい呼称ではなく、また一向俊聖の「一向宗」と混同される事から望ましい呼び方でもなかった。だが、中世において同じ念仏を唱える[[浄土教]]系宗派であった両派が混同され、更に[[時衆]]などとも一緒くたに考えられるようになっていった。蓮如は前述のように「他宗派の者が(勘違いして)一向宗と呼ぶのは仕方ないが、我々浄土真宗の門徒が一向宗を自称してはいけない」という主旨の発言をして違反者を[[破門]]するとまで述べているが、逆に言えばこれは、浄土真宗の門徒ですら一向宗を自称する者がいた事を意味する。こうした指導により「浄土真宗」又は「真宗」と呼ばれるようになり、浄土真宗内部では正式には使われなくなった。ところが、後に浄土真宗の門徒たちを中心とする[[一揆]]を[[一向一揆]]と呼ぶことなどで、浄土真宗を一向宗と呼ぶ他宗派の風潮は収まる事はなかった。