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'''鑞テンペラ'''は数多くある[[テンペラ]]種のうち最も古いテンペラに属している絵画技法で、今日一般的によく知られている[[卵黄]]に顔料を練って描く卵黄テンペラ技法がイタリア半島にもたらされる11111212世紀頃までは[[フレスコ]]や[[モザイク]]と並び重要な位置を占めていた。礼拝のための[[イコン]]の制作にはこの技法が用いられていた。
 
テンペラとは油性物質が水中に、あるいは水性物質が油中に分離せずに分散した状態であり、乾燥後に非水溶性になって色材を固着させる絵画システムを言うが、鑞テンペラは[[蜜蝋]]を水溶性にするために使用したアルカリ性物質が残留したため、当時描かれたほとんどのイコンの色彩は黒変してしまった。
 
二十世紀初頭ドイツの研究者である[[マックス・デルナー]]はその著書「MALMATERIAL und seine VERWENDUNG IM BILDE」の中で残留しないアルカリとして[[アンモニア]]を使用することを奨めている。近年の絵画作品における使用例では19801980年代の[[赤木範陸]]のプレパレを施していない板に描かれた作品にすぐれた使用法が認められる。
 
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二十世紀初頭ドイツの研究者である[[マックス・デルナー]]はその著書「MALMATERIAL und seine VERWENDUNG IM BILDE」の中で残留しないアルカリとしてアンモニアを使用することを奨めている。近年の絵画作品における使用例では1980年代の[[赤木範陸]]のプレパレを施していない板に描かれた作品にすぐれた使用法が認められる。
[[Category:絵画技術]]