「リピーター (時計)」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
5行目:
機械式時計における三大複雑機構(リピーター、トゥールビヨン、永久カレンダー)のひとつであり、その頂点とも言われる超絶技巧である。
機械式時計において、任意の時間にボタンあるいはレバーを操作すると、
現在時刻を音により知らせる機構をリピーターというが、正式には15分単位で知らせるクオーター・リピーター、5分単位で知らせるファイブミニッツ・リピーター、1分単位で知らせるミニッツ・リピーターの三種類がある。こちらのミニッツ・リピーターは通常、時、四半時(15分単位)、分の3系統によって時を告げ、これら一つ一つの音色は異なる。音色に関しては、バイオリンの弦と楽器全体を想像すると分かるが、ケースが共鳴体の役割を果たすため、その素材によって変化をすると言われている。ケース素材は、18金の他、プラチナ、セラミックを使ったものもあるが、硬い素材ほど大きくはっきりした音になるらしい。その点、ステンレスが好適だが、とても高価な機構のため、価値あるゴールドやプラチナ素材に収めるのが通例である。時報は、例えば、「カンカンカン、チンチン、コンコンコンコン」の場合、時チャイムが3回、四半時チャイムが2回、分チャイムが4回であるため、3hour + 2 × 15min + 4min で、3時34分となる。これに加えて、ウェストミンスターチャイム(時報として4種の鐘で音楽を奏でる機構)や、オートマタ(人形が動く機構)、自動的に、一時間、15分単位を知らせるソヌリという単独機構をさらに組み合わせたものもある。
 
リピーターは非常に複雑で高度な機構であるため、ごく一部のきわめて高度な技術を有する時計職人にしか製作・メンテナンスすることができないと言われている。それ故、現在のところ最低でも1000万円以上(パテック・フィリップなどでは1億円以上のものもある)の非常に高価な時計である。