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== 註 ==
#{{note|1}} 額面等価ではなく時価での等価交換という点が南海計画の核心である。株価が高ければ国債と交換に譲渡する株は相対的に少なくてすむからである。その一方で、交換した国債の額面と同額面の株式発行権を南海会社は得、余剰分を売ることで利潤を出す仕組みである。
#{{note|2}} 詐欺的な投資の募集も確かにあった。例えば、永久に回り続ける車輪([[永久機関]])を作る会社、「誰もそれが何であるかわからないが、とにかく莫大な富を生み出す企業を運営する」会社などである。なお、その莫大な富を生み出すという会社の募集主は2000ポンドを集め、その夜のうちに金袋と共に姿をくらましたという。
#{{note|3}} 責任追及にあたり、政府・王室要人の関与をしめす決定的証拠とされる「緑の帳簿」と重要な証人である南海会社会計主任ロバート・ナイトの失踪は衝撃的であった。これらを手放すことは事件の真相を知る手がかりを失うことを意味したからである。ナイト逐電の報に議会は怒気に包まれ、ナイトの捜索が直ちに始められた。ほどなく彼はベルギーで逮捕されたが、なぜかイギリスに送還されることはなかった。ナイトが送還され証言台に立たされれば大臣のみならず王室にまで累が及ぶことは明白であり、国王とその寵妃による外交圧力が送還を防いだのだとまことしやかに噂された。参考文献にしるす『今ふたたびの海』は、これを題材にしたフィクションである。
#{{note|4}} 事後処理と責任追及にあたって、ウォルポールは一貫して収賄者に対して寛大であり、大臣や南海会社理事たちをかばう発言を繰り返した。これは現政権が覆ると[[トーリー党 (イギリス)|トーリー党]]に政権がわたると考えたためであり、彼自身の将来のためにも厳しい追及はできなかった。
#{{note|5}} なお、この一件で処罰を求められていた人物の中に国王の愛人も含まれていたことも一応指摘しておきたい。
 
== 関連項目 ==