「側系統群」の版間の差分

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== 概説 ==
一般には多系統群は自然分類でない(意的な分類である)として排除される傾向にある。側系統群も広い意味では多系統群ということになり、これを分類群として認めない[[分類学]]の立場([[分岐分類学]])もある。
 
特に[[デオキシリボ核酸|DNA]]の[[塩基配列]]を基にした分類([[分子分類学]])では、特定の系統だけをその他多くの系統と区別する一般的な手立てはなく、側系統群というものは一般には定義しえない。
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身近な例では、[[爬虫類]]と[[鳥類]]の問題がある。鳥類には[[翼]]や[[羽毛]]という特異な派生形質があるため、鳥類を一つにまとめるのは当たり前に思える。また爬虫類と鳥類を分けることは一般の人々にとっても直感的にわかりやすい。他方、鳥以外の爬虫類は互いに共通の特徴が多いから、これをひとつの分類群にまとめるのもそれなりに無理がない。
 
しかし、これらの[[系統樹]]を作ると、鳥類は爬虫類の枝分かれの一つに位置することになる。いわば爬虫類の中のある群が特別に[[適応放散]]し、特徴的な進化を遂げたたものにすぎない。したがって分岐分類学の立場では、爬虫類をまとめるならば、鳥類もそこに含まれなければならない。この立場からすると、翼・羽毛のような特定の形質だけを取り上げ、鳥類を爬虫類から除外するのは意的な人為分類にすぎず、そのような分類は認めるべきではないと考える。
 
この他に側系統群の可能性があるものとして、たとえば[[ウシ目]]([[鯨目]]がこの中から分化した可能性が高い)などがある。